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【PHP8.x】SplObjectStorage::getHash()メソッドの使い方

getHashメソッドの使い方について、初心者にもわかりやすく解説します。

作成日: 更新日:

基本的な使い方

getHashメソッドは、PHP 8で利用できるSplObjectStorageクラスに属し、指定されたオブジェクトに対する一意のハッシュ文字列を取得するメソッドです。

SplObjectStorageは、通常のPHPの配列ではキーとして直接利用できないオブジェクトを、キーとして使用してデータを格納・管理できる特殊なコレクションクラスです。このクラスがオブジェクトをキーとして効率的に扱うために、内部的に各オブジェクトに対する一意の識別子を生成しています。

getHashメソッドは、まさにこのSplObjectStorageが内部でオブジェクトを識別するために用いているハッシュ値、つまりそのオブジェクトを一意に指し示す文字列を返します。例えるなら、オブジェクトの「指紋」のようなもので、SplObjectStorageはこのハッシュ値を利用してオブジェクトの追加、検索、削除などを効率的に行います。

開発者が直接このハッシュ値を操作する場面は多くありませんが、SplObjectStorageの内部的な動作を理解したり、特定のオブジェクトがSplObjectStorage内でどのように識別されているかを確認したりする際に役立ちます。例えば、デバッグ中にオブジェクトの識別子を調べたい場合などに活用できます。このメソッドは、ハッシュ値を取得したい対象のオブジェクトを引数として受け取り、そのオブジェクトに対応するハッシュ文字列を戻り値として返します。

構文(syntax)

1<?php
2$storage = new SplObjectStorage();
3$object = new stdClass();
4$hash = $storage->getHash($object);
5?>

引数(parameters)

object $object

  • object $object: ハッシュ値を計算したいオブジェクト

戻り値(return)

string

SplObjectStorage に格納されているオブジェクトのハッシュ値を文字列として返します。

サンプルコード

PHP SplObjectStorage::getHash() によるオブジェクトハッシュ取得

1<?php
2
3// SplObjectStorage::getHash() メソッドのデモンストレーション
4
5// ハッシュ値を取得する対象となるシンプルなクラスを定義します。
6class MyObjectForHash {}
7
8/**
9 * SplObjectStorage::getHash() の使用例を示します。
10 * このメソッドは、渡されたオブジェクトの内部的な一意なハッシュ値を文字列として返します。
11 * オブジェクトインスタンスが異なればハッシュ値も異なり、
12 * 同じオブジェクトインスタンスに対しては常に同じハッシュ値を返します。
13 */
14function demonstrateGetHashUsage(): void
15{
16    // 異なるオブジェクトインスタンスを3つ準備します。
17    $objectA = new MyObjectForHash();
18    $objectB = new MyObjectForHash();
19    $objectC = new MyObjectForHash(); // objectA や objectB とは別のインスタンス
20
21    // SplObjectStorage のインスタンスを作成します。
22    // getHash メソッドは、このストレージにオブジェクトを追加していなくても使用できます。
23    $storage = new SplObjectStorage();
24
25    // objectA のハッシュ値を取得して表示します。
26    $hashA1 = $storage->getHash($objectA);
27    echo "オブジェクトA のハッシュ (初回): " . $hashA1 . PHP_EOL;
28
29    // objectB のハッシュ値を取得して表示します。
30    $hashB = $storage->getHash($objectB);
31    echo "オブジェクトB のハッシュ: " . $hashB . PHP_EOL;
32
33    // objectC のハッシュ値を取得して表示します。
34    $hashC = $storage->getHash($objectC);
35    echo "オブジェクトC のハッシュ: " . $hashC . PHP_EOL;
36
37    // objectA を再度渡してハッシュ値を取得します。
38    // 同じインスタンスなので、前回の $hashA1 と同じ値が返されます。
39    $hashA2 = $storage->getHash($objectA);
40    echo "オブジェクトA のハッシュ (再度): " . $hashA2 . PHP_EOL;
41
42    // 補足:
43    // $hashA1 は $hashA2 と同じ値になります。
44    // $hashA1 と $hashB は異なる値になります。
45    // $hashA1 と $hashC は異なる値になります。
46}
47
48// デモンストレーションを実行します。
49demonstrateGetHashUsage();
50

PHPのSplObjectStorage::getHash()メソッドは、引数に指定されたオブジェクトを内部的に識別するための一意なハッシュ値を文字列として取得します。

引数object $objectには、ハッシュ値を取得したい任意のオブジェクトインスタンスを渡します。このメソッドは、そのオブジェクトインスタンス固有の識別子となる文字列を戻り値として返します。

このハッシュ値は、異なるオブジェクトインスタンスにはそれぞれ異なる値が生成されますが、全く同じオブジェクトインスタンスに対しては、何度呼び出しても常に同じ値が返される特性を持っています。そのため、特定のオブジェクトがどのインスタンスであるかを識別したり、二つのオブジェクトが同一のインスタンスであるかを確認したりする際に活用できます。

このgetHash()メソッドはSplObjectStorageのインスタンスを介して呼び出しますが、ハッシュ値を取得したいオブジェクトを事前にSplObjectStorageに登録しておく必要はありません。

SplObjectStorage::getHash()は、渡されたオブジェクトの「内容」ではなく「インスタンス自体」を一意に識別するハッシュ値を文字列として返します。そのため、たとえプロパティが同じでも、異なるオブジェクトインスタンスであれば別のハッシュ値が生成されます。同じオブジェクトインスタンスに対しては、常に同じハッシュ値が返ることを確認してください。

このハッシュ値の具体的な文字列形式はPHPの内部実装に依存するため、その形式に頼った処理は推奨されません。主に、オブジェクトをキーとしてデータを管理する際に、そのオブジェクトを一意に識別するための内部的なIDとして利用します。SplObjectStorageにオブジェクトが登録されていなくても、このメソッドは利用可能です。

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