クラスセレクタ(クラスセレクタ)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

クラスセレクタ(クラスセレクタ)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

クラスセレクタ (クラスセレクタ)

英語表記

class selector (クラスセレクター)

用語解説

クラスセレクタとは、CSS(Cascading Style Sheets)において、特定のHTML要素にスタイルを適用するために使用されるセレクタの一種である。CSSは、Webページの見た目(スタイル)を定義するための言語であり、HTML要素をどのように表示するかを制御する。クラスセレクタは、HTML要素に付与されたclass属性の値に基づいてスタイルを適用するため、柔軟性が高く、効率的なスタイリングを実現する上で重要な役割を果たす。

HTML要素は、class属性を持つことができる。class属性は、要素を特定のグループに分類するために使用され、同じclass属性を持つ複数の要素に対して、共通のスタイルを一度に適用することが可能になる。例えば、Webサイト内の複数のボタンのデザインを統一したい場合などに、それぞれのボタンに同じclass属性を付与し、そのclass属性に対してCSSでスタイルを定義することで、ボタンのデザインを効率的に管理できる。

クラスセレクタを使用するには、CSS内でセレクタを定義する必要がある。クラスセレクタは、ピリオド(.)記号に続けてclass属性の値を記述することで定義される。例えば、class="button"という属性を持つ要素に対してスタイルを適用したい場合、CSSでは.buttonというセレクタを定義する。

1.button {
2  background-color: blue;
3  color: white;
4  padding: 10px 20px;
5  border: none;
6  cursor: pointer;
7}

上記の例では、class="button"を持つすべてのHTML要素に、背景色(background-color)が青色、文字色(color)が白色、パディング(padding)が上下10ピクセル、左右20ピクセル、ボーダー(border)がなし、カーソル(cursor)がポインタというスタイルが適用される。

クラスセレクタは、特定のHTML要素に限定してスタイルを適用したい場合に非常に有効である。例えば、同じ種類の要素でも、特定の要素だけ異なるスタイルを適用したい場合がある。このような場合、その要素にだけ特定のclass属性を付与し、そのclassセレクタに対してスタイルを定義することで、他の要素に影響を与えることなく、特定の要素のスタイルを変更できる。

複数のクラスをHTML要素に付与することも可能である。複数のクラスを付与する場合、class属性の値として、それぞれのクラス名をスペースで区切って記述する。例えば、<div class="container highlighted">のように、containerhighlightedという2つのクラスを付与することができる。この場合、.container.highlightedという2つのクラスセレクタに対して、それぞれスタイルを定義することで、要素に複数のスタイルを組み合わせて適用できる。

クラスセレクタは、他のセレクタと組み合わせて使用することもできる。例えば、特定の要素内の特定のクラスを持つ要素にスタイルを適用したい場合、div .buttonのように、要素セレクタとクラスセレクタを組み合わせて記述する。この場合、div要素内にあるclass="button"を持つすべての要素にスタイルが適用される。

クラスセレクタを使用する際には、命名規則に注意する必要がある。class属性の値は、意味のある名前を付けることが推奨される。例えば、ボタンのデザインを定義する場合は、.button.primary-buttonのように、要素の役割や種類を表す名前を付けると、コードの可読性が向上し、メンテナンスが容易になる。また、class属性の値には、数字や記号を含めることができるが、先頭に数字を使用することはできない。

クラスセレクタは、CSSのスタイリングにおいて非常に重要な役割を果たす。適切にクラスセレクタを使用することで、HTML要素に対して柔軟かつ効率的にスタイルを適用し、Webサイトのデザインを効果的に管理できる。Web開発を行う上で、クラスセレクタの理解と活用は不可欠であると言える。