暗号化Zipファイル(アンゴウカジップファイル)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

暗号化Zipファイル(アンゴウカジップファイル)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

暗号化ジップファイル (アンゴウカジップファイル)

英語表記

Encrypted Zip file (エンクリプテッド ジップ ファイル)

用語解説

暗号化Zipファイルとは、Zip形式で圧縮されたファイルに暗号化処理を施し、不正なアクセスから保護されたファイルのことである。機密情報や個人情報など、第三者に知られたくないデータを安全に保管・共有する目的で利用される。

Zipファイルは、複数のファイルやフォルダを一つのファイルにまとめ、圧縮することでファイルサイズを小さくする技術である。しかし、通常のZipファイルはパスワードを設定せずに作成した場合、誰でも簡単に内容を閲覧できてしまう。そこで、暗号化技術を組み合わせることで、指定されたパスワードを知っている人だけがファイルの内容を閲覧・解凍できるようにする。

暗号化Zipファイルを作成する際、一般的にはAES(Advanced Encryption Standard)やZipCryptoといった暗号化アルゴリズムが用いられる。AESはより強固な暗号化方式であり、ZipCryptoよりもセキュリティが高いとされている。そのため、機密性の高い情報を扱う場合はAESを選択することが推奨される。

暗号化Zipファイルの作成方法は、使用するOSやソフトウェアによって異なる。WindowsやmacOSには標準でZipファイルを扱う機能が搭載されているが、暗号化機能が搭載されていない場合もある。その場合は、Lhaplus、7-Zip、WinZip、WinRARなどの専用の圧縮・解凍ソフトを利用することで、パスワードによる暗号化設定が可能になる。これらのソフトウェアでは、ファイルを右クリックして表示されるメニューから「圧縮」や「Zip作成」などの項目を選択し、パスワードを設定するオプションを指定することで、暗号化Zipファイルを作成できる。

暗号化Zipファイルを使用する際には、パスワードの管理が非常に重要となる。パスワードを忘れてしまうと、自分自身でもファイルの内容を閲覧できなくなる。そのため、パスワードは安全な場所に保管し、忘れないように注意する必要がある。また、パスワードはできるだけ複雑なものを設定し、推測されにくいものを選ぶことが望ましい。具体的には、英大文字、英小文字、数字、記号を組み合わせた、12文字以上のパスワードを設定することが推奨される。

暗号化Zipファイルは、メールでファイルを送信する際や、クラウドストレージにファイルを保管する際など、様々な場面で活用できる。例えば、人事部門が従業員の個人情報をメールで送信する際に、暗号化Zipファイルを使用することで、万が一メールが誤送信された場合でも、情報漏洩のリスクを低減できる。また、医療機関が患者のカルテ情報をクラウドストレージに保管する際に、暗号化Zipファイルを使用することで、不正アクセスによる情報漏洩のリスクを低減できる。

暗号化Zipファイルは、セキュリティ対策として非常に有効な手段であるが、万全ではない。パスワードが漏洩した場合や、暗号化アルゴリズムの脆弱性が発見された場合、ファイルの内容が解読される可能性がある。そのため、暗号化Zipファイルを使用する際には、常に最新のセキュリティ情報を確認し、適切な対策を講じる必要がある。また、より高度なセキュリティ対策が必要な場合は、暗号化Zipファイルだけでなく、ファイル自体を暗号化するソフトウェアや、アクセス制御機能を備えたストレージサービスなどを利用することも検討する価値がある。さらに、二段階認証を導入することで、セキュリティ強度を高めることも有効である。

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