XGA (エックスジーエー) とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

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XGA (エックスジーエー) の読み方

日本語表記

エクストラグラフィックスアレイ (エクストラグラフィックスアレイ)

英語表記

Extended Graphics Array (エクステンディドグラフィックスアレイ)

XGA (エックスジーエー) の意味や用語解説

XGAとは、Extended Graphics Arrayの略で、コンピュータの画面表示における解像度規格の一つである。1990年にIBMによって開発された。当時のVGA規格を拡張し、より高精細な表示を実現するために登場した。主にPCのディスプレイやプロジェクターなどで用いられ、グラフィックボードやビデオカードといったハードウェアの性能を示す指標としても利用された。 XGAの解像度は1024×768ピクセルである。これは、画面を構成する横方向の点が1024個、縦方向の点が768個並んでいることを意味する。VGA規格の640×480ピクセルと比較して、約2.5倍の情報量を表示できるため、より多くの情報を一度に表示したり、より細かい画像を鮮明に表示したりすることが可能となった。 XGAは、その登場当時、高解像度な表示環境を提供し、GUI(Graphical User Interface)を多用するオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションソフトウェアの普及を後押しした。例えば、Windows 95などのOSでは、XGA以上の解像度を使用することで、より多くのウィンドウを同時に表示したり、ツールバーやアイコンをより多く配置したりすることができた。また、グラフィックデザインやCAD(Computer-Aided Design)などの分野では、より細かい作業が可能となり、生産性の向上に貢献した。 XGAの表示方式には、インターレース方式とプログレッシブ方式の2種類がある。インターレース方式は、画面を構成する走査線を1行おきに表示し、1回の表示で画面全体の半分を表示する方式である。この方式は、少ないデータ量で画面を表示できるという利点があるが、動きの速い映像ではちらつきが発生しやすいという欠点がある。一方、プログレッシブ方式は、画面を構成する全ての走査線を順番に表示する方式である。この方式は、インターレース方式に比べてちらつきが少なく、より安定した映像を表示できるという利点があるが、より多くのデータ量を必要とする。 XGAは、その登場後、より高解像度なSXGA(1280×1024ピクセル)やUXGA(1600×1200ピクセル)などの規格が登場したことで、次第にその役割を終えていった。現在では、より高精細なフルHD(1920×1080ピクセル)や4K(3840×2160ピクセル)といった規格が主流となっている。しかし、XGAは、その普及を通じて、コンピュータの表示能力の向上に大きく貢献し、その後の高解像度化の流れを加速させたという点で、重要な役割を果たしたと言える。 XGAの関連技術としては、グラフィックボードやビデオカード、ディスプレイコントローラなどが挙げられる。グラフィックボードやビデオカードは、コンピュータ本体から送られてくる画像データを処理し、ディスプレイに表示するための信号に変換する役割を担う。ディスプレイコントローラは、ディスプレイの表示タイミングや色情報などを制御する役割を担う。これらのハードウェアの性能が向上することで、より高解像度な表示が可能となり、XGA規格の普及を支えた。 また、XGAは、ソフトウェア開発においても重要な役割を果たした。アプリケーションソフトウェアは、XGAの解像度に合わせて設計されることが多く、XGA以上の解像度に対応することで、より多くの情報を表示したり、より洗練されたGUIを提供したりすることができた。例えば、画像編集ソフトウェアや動画編集ソフトウェアなどでは、XGA以上の解像度に対応することで、より細かい編集作業が可能となり、より高品質な作品を制作することができた。 XGAは、コンピュータの表示技術の発展において、VGAから高解像度への移行期を支えた重要な規格である。現在では、より高解像度な規格が主流となっているが、XGAは、その後の表示技術の発展に大きな影響を与えたと言える。システムエンジニアを目指す上で、XGAのような過去の技術を知ることは、現在の技術を理解し、未来の技術を予測する上で役立つだろう。

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