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PL/SQL(ピーエルエスキューエル)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

PL/SQL(ピーエルエスキューエル)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

ピーエル/スクエアエル (ピーエルスクエアエル)

英語表記

PL/SQL (ピーエルエスキューエル)

用語解説

PL/SQLは、リレーショナルデータベース管理システムであるOracle Databaseのために開発された手続き型プログラミング言語である。その名称は「Procedural Language/Structured Query Language」の略であり、データベース操作言語の標準であるSQLに、一般的なプログラミング言語が持つ手続き型の要素を組み合わせることで誕生した。SQLだけでは実現が難しい複雑なデータ処理やビジネスロジックをデータベース内で効率的に実行することを目的としている。

システムエンジニアを目指す上で、PL/SQLの理解はOracle Databaseを使用するシステム開発において非常に重要である。なぜなら、データの整合性を保ちながら、大量のデータを高速に処理するシステムの構築には、データベースの能力を最大限に引き出すPL/SQLの活用が不可欠だからである。単にデータベースにデータを登録したり、参照したりするだけでなく、データの加工、条件に応じた処理の分岐、繰り返し処理といった、より高度な操作をデータベースサーバー側で直接実行できる点が大きな特徴である。これにより、アプリケーションとデータベース間のネットワーク負荷を減らし、全体のパフォーマンスを向上させることが可能となる。

PL/SQLの基本は「ブロック」と呼ばれる構造で構成される。このブロックは通常、「宣言部(DECLARE)」「実行部(BEGIN)」「例外処理部(EXCEPTION)」「終了部(END)」という要素を持つ。宣言部では、処理に必要な変数や定数、カーソルなどを定義し、実行部で実際のSQL文やPL/SQLの制御文(IF文、LOOP文など)を記述する。例外処理部では、実行中に発生したエラー(例外)に対する対処法を定義し、プログラムが予期せぬ終了をするのを防ぐ。このブロック構造は、プログラムの可読性と保守性を高める上で非常に役立つ。

PL/SQLの最も強力な特徴の一つは、SQLとの密接な統合である。PL/SQLコードの中から、データ操作言語(DML)であるSELECT、INSERT、UPDATE、DELETE文はもちろんのこと、データ定義言語(DDL)であるCREATE、ALTER、DROP文なども直接実行できる。これにより、データの取得、更新、削除といったデータベース操作と、それに付随する複雑なビジネスロジックの処理を一つの言語内で完結させることが可能となる。例えば、SELECT文で取得した結果をPL/SQLの変数に格納し、その変数の値に応じて異なるUPDATE文を実行するといった、動的なデータ処理が容易に行える。

また、PL/SQLはプログラムの再利用性を高めるための豊富な機能を提供する。代表的なものとして、「プロシージャ」「ファンクション」「パッケージ」「トリガー」が挙げられる。プロシージャは、特定の処理を実行するための独立したプログラム単位であり、戻り値を返さない。ファンクションはプロシージャと同様に特定の処理を実行するが、必ず戻り値を返す点が異なる。これらプロシージャとファンクションは、一度作成すれば複数のアプリケーションや他のPL/SQLプログラムから呼び出して利用できるため、開発効率が向上し、コードの重複を避けることができる。パッケージは、関連するプロシージャ、ファンクション、変数などをまとめて管理するための入れ物であり、名前空間の衝突を防ぎ、モジュール性を高める。トリガーは、特定のデータベースイベント(テーブルへのINSERT、UPDATE、DELETE操作など)が発生した際に、自動的に実行されるPL/SQLブロックである。これにより、データの整合性やセキュリティを自動的に維持するためのロジックをデータベース側に組み込むことが可能となる。

パフォーマンスの面でもPL/SQLは優位性を持つ。Oracle Databaseの内部でPL/SQLエンジンとSQLエンジンが同じプロセス空間で動作するため、アプリケーションとデータベース間でのコンテキストスイッチのオーバーヘッドが少ない。また、複数のSQL文や複雑な処理を一つのPL/SQLブロックにまとめてデータベースサーバーに送信できるため、ネットワークを介した通信回数を減らし、結果として処理速度の向上が期待できる。PL/SQLのコードは一度コンパイルされると、そのコンパイル済みのコードがキャッシュされるため、二度目以降の実行はさらに高速になる。

これらの特性から、PL/SQLは大規模な基幹システムからWebアプリケーションのバックエンドまで、幅広いOracle Databaseを利用したシステムにおいて、ビジネスロジックの実装、データの加工・変換、バッチ処理、データ移行、セキュリティ制御など、多岐にわたる用途で活用されている。システムエンジニアを目指す初心者が、効率的かつ堅牢なデータベースシステムを構築するためには、PL/SQLの基礎から応用までを習得することが、将来のキャリアにおいて強力な武器となるだろう。

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