【ITニュース解説】URL safeなそこそこ短くて衝突しないIDを生成したい

2025年09月10日に「Qiita」が公開したITニュース「URL safeなそこそこ短くて衝突しないIDを生成したい」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Web上でURLを知る人だけに情報を公開する際、URLに含めるIDは「URLセーフ」で「短く」「重複しない」ことが求められる。このような要件を満たすIDを効率的に生成するための考え方や具体的な方法について解説する。

ITニュース解説

システムエンジニアを目指す初心者の皆さん、Webアプリケーションを開発する上で、様々な情報の「識別子」を扱う機会は非常に多い。この記事では、「URL safeなそこそこ短くて衝突しないIDを生成したい」という要望の背景と、それを実現するための技術的な考え方について解説する。

まず、「URLを知っている人だけに情報を伝えるページ」を用意したいという状況を想像してみよう。例えば、イベントの参加者だけに表示される秘密のページや、一時的に共有したいドキュメントのリンクなどがこれにあたる。このようなページには、一般的な検索エンジンからは見つけられず、リンクを知っている人だけがアクセスできるような仕組みが必要だ。この「リンクを知っている人だけ」というアクセス制御を実現するために、推測されにくく、かつユニークなIDがURLの一部として使われる。

このIDには、主に三つの重要な要件が求められる。一つ目は「URLとして利用可能な文字列で構成されること」、二つ目は「そこそこ短いこと」、そして三つ目は「衝突しないこと」、つまり他のIDと重複しないことだ。

一つ目の要件「URLとして利用可能な文字列で構成されること」は、「URL safe」とも呼ばれる。インターネットのアドレスであるURLは、使える文字に特定のルールがある。例えば、スペースや一部の記号(「/」「?」「&」など)は、URLの構造を区切るための特殊な意味を持つため、そのままではIDとして使えない。もしIDの中にこれらの文字が含まれていると、ブラウザはURLを正しく解釈できなくなり、目的のページにたどり着けないか、全く別の場所へアクセスしてしまう可能性がある。そのため、IDとして使う文字列は、URLのパス部分として問題なく機能するよう、特定の文字セット(英数字やハイフン、アンダースコアなど)に限定する必要がある。ときには、元のデータがURLに使えない文字を含む場合、特別な「エンコード(符号化)」処理によって、URL safeな形式に変換されることもある。例えば、データをBase64という形式でエンコードすると、英数字と一部の記号だけで表現できる文字列になる。さらにURL safeなBase64という方式では、URLで特別な意味を持つ記号を別の記号に置き換えることで、より安全にURLに含められるようになる。

二つ目の要件「そこそこ短いこと」は、ユーザー体験とシステムの効率性の両面から重要だ。IDが極端に短いと、推測されやすくなってしまい、セキュリティ上のリスクが生じる可能性もある。例えば、短い連番のようなIDでは、他のページのアドレスを簡単に推測できてしまう。しかし、IDが長すぎても問題がある。ユーザーがURLを手入力する際に不便だったり、メールやメッセージで共有する際にURL全体が長くなりすぎたりする。また、データベースにIDを保存する際も、短い方がディスク容量の節約や検索性能の向上に繋がる場合がある。そのため、「そこそこ短い」というバランスが求められる。

そして三つ目の最も重要な要件の一つが「衝突しないこと」、つまりIDが重複しないことだ。もし二つの異なるページや情報が同じIDを持ってしまうと、システムはどちらの情報を表示すべきか判断できなくなり、予期せぬエラーが発生したり、間違った情報が表示されたりする可能性がある。これは、Webアプリケーションの信頼性を大きく損なう事態だ。例えば、あなたが友達に共有した秘密のページが、実は全く別の誰かの秘密のページと同じIDを持ってしまっていたら、友達はあなたのページを見ることができず、代わりに別の人のページにアクセスしてしまうかもしれない。 IDの重複を防ぐための一般的な方法の一つに、ランダムな文字列を生成する方法がある。しかし、完全にランダムに生成するだけでは、非常に低い確率ではあるが、偶然同じ文字列が生成されてしまう可能性がゼロではない。生成するIDの数が増えれば増えるほど、この「衝突」が発生する確率は上がっていく。 この問題を解決するためによく使われるのが、「UUID(Universally Unique Identifier)」という規格だ。UUIDは、地球上のあらゆる場所で、未来永劫、重複しないIDを生成することを目的として設計された識別子で、その長さは固定で、一般的には32桁の16進数とハイフンで構成される。このUUIDを使えば、ほぼ確実に衝突しないIDを生成できる。 また、元の情報からIDを生成する際に、「ハッシュ関数」という技術を使う方法もある。ハッシュ関数は、どんな長さの入力データに対しても、常に決まった長さの全く異なる出力(これを「ハッシュ値」や「ダイジェスト」と呼ぶ)を生成する。このハッシュ値には、入力データが少しでも変わると出力も大きく変わるという性質があり、また元のデータからハッシュ値を計算することは簡単だが、ハッシュ値から元のデータを逆算することは非常に難しい(不可逆性)。このハッシュ関数を使えば、元の情報を元にして、常にユニークでURL safeな短いIDを生成できる。ただし、異なる入力から同じハッシュ値が生成される「ハッシュ衝突」は理論上起こり得るため、衝突の確率が極めて低い強力なハッシュ関数(例: SHA-256など)を選ぶ必要がある。

これらの要件を総合すると、Web上で特定の情報へのアクセスを制御するためのIDは、単なる連番や適当な文字列では不十分であることがわかる。URLのルールに則り、適度な長さで、何よりも重複しないように生成される必要があるのだ。システムエンジニアは、これらの要件を理解し、UUIDや適切なハッシュ関数、エンコード方式などを組み合わせて、目的とするIDを安全かつ効率的に生成するロジックを設計・実装することになる。これらの技術は、Webアプリケーションの安定性やセキュリティ、そしてユーザー体験を支える基盤となる非常に重要な要素だと言えるだろう。