Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】[Boost]

2025年09月12日に「Dev.to」が公開したITニュース「[Boost]」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

ペアプログラミングの効率的な実践方法と役立つツールを解説。二人でコードを書くことで品質向上や学習効果を高めるためのベストプラクティスを、システムエンジニアを目指す初心者が理解できるようまとめている。

出典: [Boost] | Dev.to公開日:

ITニュース解説

システムエンジニアを目指す皆さんにとって、プログラミングは個人作業というイメージが強いかもしれない。しかし、実際の開発現場ではチームで協力しながらソフトウェアを作り上げていく場面がほとんどだ。その中でも特に効果的な手法の一つに「ペアプログラミング」がある。この記事では、ペアプログラミングとは具体的に何なのか、なぜそれが推奨されるのか、どのように実践するのか、そしてどのようなツールが役立つのかを、初心者にもわかりやすく解説していく。

ペアプログラミングとは、その名の通り、二人一組で行うプログラミング手法を指す。一人がキーボードを操作してコードを書く「ドライバー」の役割を担い、もう一人がそのコードをリアルタイムでレビューし、設計の方向性や問題点を指摘、あるいは次のステップを提案する「ナビゲーター」の役割を担う。この二つの役割は固定されることなく、定期的に、あるいは必要に応じて頻繁に入れ替わるのが特徴だ。

なぜわざわざ二人一組でプログラミングを行うのだろうか。これにはいくつかの大きなメリットがある。まず第一に、コード品質の向上が挙げられる。ナビゲーターが常にコードをレビューしているため、文法的なミスはもちろん、設計上の不備や潜在的なバグをその場で発見しやすくなる。これにより、後から修正するよりもはるかに少ないコストで高品質なコードを生み出すことができる。次に、知識共有と学習効果の向上だ。ベテランと新人がペアを組めば、新人は実践を通じてベテランの技術や知識、思考プロセスを間近で学ぶことができる。逆にベテランにとっても、自身の知識を整理し、教えることで理解を深める機会となる。チーム全体の知識レベルの平準化にも繋がり、特定のメンバーにしかわからない「属人化」のリスクを軽減できる。また、生産性の向上と問題解決の迅速化も期待できる。一人で悩んで行き詰まるような場面でも、二人で議論することで解決策が早く見つかったり、全く新しいアイデアが生まれたりすることが多い。集中力が途切れそうになった時も、隣にパートナーがいることで良い緊張感が保たれ、作業効率が維持されやすくなる。さらに、コミュニケーションの促進とチームワークの強化も重要なポイントだ。ペアプログラミングは必然的に多くの対話を必要とするため、チームメンバー間の相互理解が深まり、より円滑なコミュニケーションを促す。これは単にコードを書くだけでなく、プロジェクト全体の成功に不可欠な要素だ。

ペアプログラミングを効果的に実践するためには、いくつかのポイントがある。最も重要なのは、役割を明確にし、頻繁に交代することだ。ドライバーは集中してコードを書き、ナビゲーターは全体像を見ながら建設的なフィードバックを与える。この二つの役割を意識し、疲労や飽きを感じる前に交代することで、両者の集中力とモチベーションを維持できる。交代のタイミングは、一つの機能が完成したときや、ある程度の時間が経過したときなど、チーム内でルールを決めておくと良いだろう。積極的なコミュニケーションも不可欠だ。ナビゲーターは疑問に思ったことや改善提案を臆することなく伝え、ドライバーは自身の思考プロセスや意図を明確に説明する。沈黙が続くような状況は、ペアプログラミングのメリットを十分に引き出せない可能性がある。また、長時間集中する作業なので、適度な休憩を取ることも大切だ。集中力が途切れた状態でのプログラミングはミスを誘発しやすいため、小まめに休憩を挟むことで効率を保てる。作業に取り掛かる前に、タスクの目的やゴールをペア間でしっかり共有しておくことも重要だ。何を作るのか、どのような要件を満たすのかが明確であれば、迷いなく作業を進められる。最後に、相手の意見を尊重し、オープンな姿勢で臨むことだ。より良いコードを生み出すためには、建設的な批判や異なる視点を受け入れる柔軟性が求められる。

リモートワークが普及した現在、物理的に隣に座ってペアプログラミングを行うだけでなく、オンラインツールを活用することも一般的だ。最も基本的なのは、リアルタイム共同編集が可能な統合開発環境(IDE)やエディタの機能だ。例えば、Visual Studio Codeの「Live Share」プラグインを使えば、異なる場所にいても同じコードファイルを同時に編集・閲覧し、デバッグセッションを共有することもできる。これにより、まるで隣にいるかのように協力して開発を進められる。音声でのコミュニケーションには、ビデオ会議ツールが不可欠だ。ZoomやMicrosoft Teams、Google Meetなどは、お互いの表情を見ながら対話できるため、ニュアンスが伝わりやすく、円滑なコミュニケーションに役立つ。画面共有機能も当然のように利用され、ドライバーの画面をナビゲーターが見ながら指示を出したり、デバッグの様子を共有したりする。テキストベースでの情報共有や進捗確認には、チャットツールも有効だ。SlackやDiscordなどを使えば、手軽に質問を投げかけたり、関連リンクを共有したりできる。そして、どんな開発スタイルであっても欠かせないのがバージョン管理システムだ。Gitなどのツールを使えば、共同でコードに変更を加えても、その履歴をしっかりと管理し、必要に応じて以前の状態に戻したり、異なる変更を統合(マージ)したりすることが可能になる。これにより、安心して協力して開発を進められる。

システムエンジニアを目指す皆さんにとって、ペアプログラミングは非常に価値のある経験となるだろう。一人で黙々とコードを書く練習も大切だが、実際にチームの一員として動く際には、他人と協力し、コミュニケーションを取りながら問題を解決する能力が不可欠となる。ペアプログラミングは、まさにその能力を実践的に、かつ効率的に鍛えることができる場だ。コードの書き方はもちろん、デバッグの方法、問題解決のアプローチ、そしてチームでの協調性やコミュニケーションスキルなど、多岐にわたるスキルを同時に磨ける機会はそう多くない。もし皆さんが将来システムエンジニアとして活躍したいと考えるなら、ぜひ積極的にペアプログラミングに参加し、この貴重な経験を積んでほしい。それはきっと、皆さんのエンジニアとしての成長を大きく促進してくれるはずだ。

関連コンテンツ