【ITニュース解説】Bootable macOS Tahoe Installer and Clean Install
2025年09月17日に「Dev.to」が公開したITニュース「Bootable macOS Tahoe Installer and Clean Install」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
macOS Tahoeの公式インストーラーはApp Storeにない。Terminalを使って安全にダウンロードし、ブータブルUSBを作成する方法を解説する。信頼できないサイトからのダウンロードは避け、このUSBでmacOSをクリーンインストールする手順も紹介する。
ITニュース解説
システムエンジニアを目指す上で、Macのオペレーティングシステム(macOS)を管理する能力は非常に重要である。特に、macOSを「クリーンインストール」する技術や、そのための「起動可能なインストーラ」を作成する方法は、システムのトラブルシューティングや環境構築において不可欠な知識となる。
起動可能なmacOSインストーラとは、USBドライブなどにmacOSのインストールプログラムを保存し、そのUSBドライブからMacを直接起動してmacOSをインストールできるようにするものである。これを作成するメリットは多岐にわたる。例えば、Macの動作が重くなったり、不安定になったりした際に、真っ新な状態からmacOSを再インストールすることで、問題が解決しパフォーマンスが向上することが期待できる。また、複数のMacに同じバージョンのmacOSをインストールする場合や、インターネット接続が利用できない環境でインストール作業を行う場合にも、この起動可能なインストーラがあれば効率的に作業を進められる。
しかし、最新のmacOSである「Tahoe」の場合、以前のバージョン(Sequoiaまで)とは異なり、AppleがApp Storeを通じて単体のインストーラを提供していないという問題がある。そのため、公式な方法でインストーラを簡単に入手できない状況である。インターネット上には第三者が提供するダウンロードサイトも存在するが、こうしたサイトからインストーラを入手することは極めて危険であり、絶対に避けるべきである。理由は、悪意のあるソフトウェアがインストーラに仕込まれている可能性や、不正な改変が加えられているリスクがあるためだ。セキュリティ上のリスクを冒すことなく、安全にインストーラを入手し、起動可能なUSBドライブを作成するには、Macに標準搭載されている「Terminal(ターミナル)」というツールを使用する方法が推奨される。
起動可能なmacOSインストーラをUSBドライブに作成する手順は以下の通りである。 まず、インストーラの保存先となるUSBドライブを用意する。十分な容量が必要であり、ドライブ内のデータはすべて消去されるため、事前に重要なデータがないことを確認するか、バックアップを取っておく必要がある。USBドライブの準備は、Macの「ディスクユーティリティ」アプリで行う。「ディスクユーティリティ」を開き、USBドライブを選択して「消去」を実行する。フォーマット形式は「HFS+(Mac OS拡張)」を選択し、名前はデフォルトの「Untitled」とするのが一般的である。
USBドライブの準備が完了したら、「Terminal」アプリを起動する。Terminalは「アプリケーション」フォルダ内の「ユーティリティ」フォルダにある。Terminalを開いたら、以下のコマンドを順番に入力し実行していく。
最初に、Appleが提供しているmacOSのフルインストーラの一覧を表示し、インストールしたいmacOSのバージョン番号を確認する。
softwareupdate --list-full-installers
このコマンドを実行すると、利用可能なmacOSインストーラのリストが表示されるので、目的のmacOS Tahoeのバージョン番号を控えておく。
次に、そのバージョン番号を使って、macOSのインストーラアプリをダウンロードする。
softwareupdate --fetch-full-installer --full-installer-version {VERSION}
{VERSION}の部分には、先ほど確認したmacOS Tahoeの具体的なバージョン番号を入力する。例えば、バージョンが14.0であれば、「--full-installer-version 14.0」と指定する。このコマンドを実行すると、指定したバージョンのmacOSインストーラがMacの「アプリケーション」フォルダにダウンロードされる。ダウンロードにはインターネット接続が必要であり、ファイルサイズが大きいため時間がかかる場合がある。
インストーラアプリのダウンロードが完了したら、いよいよUSBドライブに起動可能なインストーラを作成する。
sudo "/Applications/Install macOS {MACOS_NAME}.app/Contents/Resources/createinstallmedia" --volume /Volumes/Untitled
このコマンドは、ダウンロードしたmacOSインストーラアプリの中にあるcreateinstallmediaというツールを利用し、指定したUSBドライブ(/Volumes/Untitled)に起動可能なインストールメディアを作成する。{MACOS_NAME}の部分には、ダウンロードしたmacOSの名前(例:Tahoe)が入る。sudoは管理者権限でコマンドを実行するためのものであり、実行時にはMacのパスワード入力が求められる。このプロセスも完了まで時間を要するが、無事に終了すれば、指定したUSBドライブがmacOSをインストールするための起動可能なメディアとして機能するようになる。
起動可能なUSBインストーラが完成したら、いよいよmacOSのクリーンインストールに進む。クリーンインストールは、Macの起動ディスクを完全に初期化し、そこに新しいmacOSを導入することで、システムのパフォーマンスを最大化し、安定した環境を構築する手法である。システムエンジニアにとって、このように自らの手でOS環境を整備する能力は非常に価値が高い。
クリーンインストールを実行する上で、最も重要な準備はデータのバックアップである。起動ディスクは完全に消去されるため、バックアップを取っていなければ大切なデータは失われる。推奨されるバックアップ方法は二重に行うことである。一つは、Macに標準搭載されている「Time Machine」を使って、システム全体を外付けハードディスクにバックアップする。もう一つは、SuperDuperやCarbon Copy Clonerなどのクローン作成ツールを利用して、完全なバックアップを別に作成することである。これにより、万が一いずれかのバックアップに問題があっても、別の手段でデータを復元できるため、より安全性が高まる。これらのバックアップが確実に成功していることを、必ず複数回確認するべきだ。
バックアップが完了し、USBドライブのインストーラも準備できたら、MacにUSBドライブを接続する。次に、Macをシャットダウンし、起動オプションで再起動する。Macの種類によって操作が異なるため注意が必要である。Apple Silicon(M1、M2チップなど)を搭載したMacの場合、電源ボタンを押し続け、起動オプション画面が表示されるまで待つ。Intelプロセッサを搭載したMacの場合、電源ボタンを押した後、すぐにキーボードの「Option」キー(⌥)を押し続け、起動ディスク選択画面が表示されるまで待つ。
起動オプション画面が表示されたら、USBドライブ上のmacOSインストーラを選択して起動する。これにより、MacはUSBドライブからインストール環境を立ち上げる。インストール環境内で「ディスクユーティリティ」を起動し、現在Macが起動している内蔵の起動ディスク(通常「Macintosh HD」などと表示される)を選択して「消去」を実行する。フォーマット形式は、最新のmacOSで推奨される「APFS」を選択する。この操作により、内蔵ディスクは完全に初期化される。
起動ディスクの消去が完了したら、ディスクユーティリティを閉じ、macOSインストーラの指示に従って、先ほど消去した内蔵ディスクにmacOSをインストールする。インストールが完了し、新しいmacOSが正常に起動したら、最後に「移行アシスタント」などのツールを利用するか、手動でバックアップから必要なデータを新しい環境へ移行する。これらの手順を実践することで、クリーンで安定したmacOS環境を構築し、システムエンジニアとしての基盤を強化できる。