【ITニュース解説】Git Version Control
2025年09月11日に「Dev.to」が公開したITニュース「Git Version Control」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Gitはコードのバージョン管理ツールだ。`git init`で初期化、`.gitignore`で不要ファイルを無視設定。`git add .`で変更を登録し`git commit`で履歴として保存。`git status`で状態を確認し`git config`でユーザー情報を設定する。
ITニュース解説
ソフトウェア開発の現場では、日々大量のファイルが作成され、そして変更されていく。このような変化の連続の中で、いつ、誰が、どのような変更を加えたのかを正確に把握し、必要に応じて過去の状態に戻したり、複数の変更をまとめたりする仕組みが不可欠になる。Gitは、そのようなファイルの変更履歴を効率的に管理するための強力なツール、つまり「バージョン管理システム」の一つだ。
まず、Gitを使ってプロジェクトのバージョン管理を始めるには、そのプロジェクトフォルダをGitが管理する対象として初期化する必要がある。これが「git init」コマンドの役割だ。このコマンドをプロジェクトのルートパスで実行すると、目には見えないが、そのフォルダ内にGitが変更履歴を記録するための特別な場所(リポジトリ)が作られる。これにより、Gitはそのプロジェクトフォルダ内のファイルを監視し、変更を追跡できるようになる。
しかし、プロジェクトフォルダの中には、Gitで管理する必要のないファイルも存在する。例えば、一時的に作成されるログファイル、データベースファイル、コンパイルによって自動生成されるファイル、あるいは開発環境の特定のディレクトリなどだ。これらの不要なファイルを誤ってバージョン管理の対象に含めてしまうと、リポジトリが肥大化したり、他の開発者に不要なファイルまで共有されてしまったりする可能性がある。これを防ぐために、「.gitignore」という特別なファイルを作成する。このファイルに、Gitに管理させたくないファイルやフォルダのパターンを記述することで、Gitはその指定されたものを無視するようになる。例えば、Pythonプロジェクトであれば、仮想環境の「venv/」ディレクトリや、自動生成される「__pycache__/」フォルダ、または一時的なデータベースファイルである「todo.db」などを記述することが一般的だ。これにより、本当に管理すべきソースコードだけがGitの管理対象となる。
次に、変更を加えたファイルをGitの管理対象として準備するステップがある。これは「git add .」コマンドによって行われる。「.`」は現在のディレクトリ内の全ての変更を意味し、このコマンドを実行することで、変更されたファイルが「ステージングエリア」と呼ばれる一時的な場所に移動する。ステージングエリアは、まだ正式に履歴として記録されていないが、「次に記録する変更」として選ばれた状態にあるファイルの集まりを指す。この段階で、特定のファイルだけを選んでステージングすることも可能だ。ステージングエリアがあることで、細かい変更を積み重ねた後でも、関連する変更だけをまとめて一つの意味のある固まりとして記録する準備ができる。
ステージングエリアに準備された変更を、正式にプロジェクトの履歴として記録するのが「git commit」コマンドだ。このコマンドは、ステージングエリアの内容を一つの「コミット」としてリポジトリに保存する。コミットは、プロジェクトのある時点でのスナップショットのようなもので、各コミットには一意の識別子が割り振られ、いつ、誰が、どのような変更を行ったのかが記録される。特に重要なのが「-m "メッセージ"」の部分で、ここにそのコミットで行った変更内容を簡潔かつ具体的に記述する。この「コミットメッセージ」は、後から履歴を見返した際に、そのコミットが何を目的とした変更だったのかを理解するために非常に役立つため、分かりやすく書くことが求められる。
現在のプロジェクトの状態や、どのファイルが変更され、ステージングされているのか、あるいはまだステージングされていないのかを確認したい場合は、「git status」コマンドを使う。このコマンドは、作業ディレクトリとステージングエリア、そして最後のコミットの状態を比較し、変更の有無やファイルの現在の状態を詳細に教えてくれる。これにより、次に何をすべきか、どのファイルが管理対象外になっているかなどを一目で把握できるため、Gitを使った作業の重要な手がかりとなる。
Gitを使い始める際に、誰がコミットを行ったのかを明確にするための設定も必要だ。これは「git config --global user.name "Your username"」と「git config --global user.email "your e-mail@example.com"」コマンドで行われる。「--global」オプションを付けることで、そのコンピューター上での全てのGitプロジェクトに共通の設定として、ユーザー名とメールアドレスが登録される。これらの情報は、コミットメッセージと共に履歴に記録され、複数の開発者が共同で作業する際に、誰がどの変更を加えたのかを特定するために不可欠となる。
最後に、これまでの設定が正しく行われているかを確認するためには、「git config --global --list」または「git config --list」コマンドを使う。前者はグローバル設定のみを、後者はグローバル設定に加えて現在のプロジェクト固有の設定(もしあれば)も含めて、設定内容の一覧を表示する。これにより、自分のGit環境がどのように設定されているかをいつでも確認できる。
Gitを使いこなすことは、個人での開発はもちろん、チームでの開発においても非常に重要なスキルだ。これらの基本的なコマンドと概念を理解することで、ファイルの変更履歴を効果的に管理し、よりスムーズで安全なソフトウェア開発を進めるための第一歩を踏み出すことができるだろう。Gitは、一度覚えてしまえば、開発作業の心強い味方となってくれるはずだ。