【ITニュース解説】This is me for the past few Months- growth is not linear 🧨
2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「This is me for the past few Months- growth is not linear 🧨」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
開発者の成長は計画通りには進まない。jQueryでWebの基礎を学び、TikTok等の認証連携で実世界の複雑さに直面した。デバッグや問題解決の経験、サイドプロジェクトを通じ、困難な道のりこそがスキルとなり、非線形な成長を促すと実感した。
ITニュース解説
システムエンジニアとしての成長は、真っ直ぐな道ではない。これは、キャリアをスタートさせようとしている皆さんにとって、非常に重要なメッセージだ。技術の習得やプロジェクトの進行は、計画通りに進むことばかりではない。むしろ、予期せぬ困難や回り道が、実は一番の学びの機会となることが多い。今回の記事は、まさにその「成長は直線的ではない」という現実を体現した開発者の経験談だ。
ある開発者は、今年の初めに野心的な目標を立てていた。しかし、実際に数ヶ月が経過した時点で振り返ってみると、計画通りには進んでいなかったことに気づいたという。当初は最新の機械学習(ML)やモバイルアプリ開発のフレームワークであるFlutterを深く学び、実用的なアプリをリリースするつもりでいた。しかし現実は、彼を予期せぬ方向へと導いた。
彼が多くの時間を費やしたのは、jQueryとAJAXという技術だった。これらは一部の人にとっては「古いツール」と見なされることもあるが、彼にとってはウェブの仕組みを深く理解するための貴重な基盤となった。jQueryを使うことで、ウェブページの要素を動的に操作したり、AJAXを使ってページ全体を再読み込みすることなくサーバーからデータを取得したりする技術を習得した。これは、ユーザーがウェブサイトでボタンをクリックしたときに、画面が瞬間的に変化したり、新しい情報が表示されたりする裏側で何が起きているのかを理解する上で非常に役立った。例えば、コメントを投稿した際にページ全体が更新されず、コメント欄だけが追加されるような挙動は、AJAXが背後で機能している代表的な例だ。データを非同期で取得し、ウェブページの一部だけを更新するプロセスは、ユーザー体験を向上させる基本的な技術であり、現代のウェブ開発フレームワークであるReactなどが大規模に解決しようとしている問題の一端を、彼に示してくれたのだ。古い技術であっても、その根底にある原理を学ぶことは、新しい技術への理解を深めるための土台となることが、彼の経験から読み取れる。
さらに彼は、チュートリアルを超えて、実世界の課題に挑戦する機会を得た。それは、人気のソーシャルメディアサービスであるTikTok、ビジネス向けSNSのLinkedIn、画像共有サービスのPinterest、ゲーマー向けチャットアプリのDiscordといった、様々なサードパーティの認証システムを自身のアプリケーションに統合することだった。これらのサービスを使ってログインする機能は、皆さんも日常的に目にしているだろう。しかし、これを実際にシステムに組み込む作業は、決して簡単ではなかったという。それぞれのサービスには独自の認証フロー(OAuthフローと呼ばれることが多い)があり、ユーザーの情報を安全にやり取りするための独自の方法(トークンの扱い方など)が存在した。ドキュメントを読んだだけでは解決できない問題に直面し、何度もデバッグを繰り返し、リクエストが失敗するたびに原因を探し、深夜まで修正作業を行うこともあった。しかし、そうした困難な経験こそが、彼に「本物のソフトウェアエンジニア」としての感覚を与えた。ドキュメント通りにはいかない現実の世界で、問題を発見し、解決する能力こそがエンジニアに求められる最も重要なスキルの一つだからだ。この経験は、単にコードを書くだけでなく、実際に動くシステムを構築する上での複雑さと、それを乗り越えることの価値を示している。
また彼は、日々の学習の勢いを失わないために、Cursorというツールを使って個人的なプロジェクトを始めた。大きな目標を掲げたプロジェクトではなく、あくまでもスキルを維持し、思考を研ぎ澄ませるための小さな取り組みだった。CursorはAIを活用したコードエディタのようなもので、開発作業を効率化する新しいツールだ。彼にとって、このプロジェクトの目的は、単に完成させることだけではなかった。それは、技術に継続的に触れ、新しいツールに適応し、常に生産的な状態を保つことだった。小さなステップでも継続すること、そして将来のキャリアを形作るかもしれない新しい技術やツールに慣れ親しむことの重要性を、この経験は彼に教えてくれた。新しい技術動向に常にアンテナを張り、積極的に取り入れる姿勢は、エンジニアとして成長し続ける上で不可欠だ。
このように振り返ってみると、彼が今年の初めに描いたロードマップ(学習計画)とは大きく異なる道を歩んできたことがわかる。機械学習やFlutterに深く取り組む代わりに、jQueryを再発見し、サードパーティ認証の複雑さと格闘し、個人的なサイドプロジェクトに没頭した。しかし、彼はこの「計画通りではない道のり」を後悔していない。むしろ、それが「成長は直線的ではない」ことの証だと捉えている。彼が触れたすべてのツール、解決したすべてのバグ、始めたすべての小さなプロジェクトは、彼がこれからなるべき開発者へと向かう道のりの中で、一つ一つの糸となって織り合わされているのだ。一見すると回り道に見える経験も、実はスキルセットを広げ、多角的な視点を持つエンジニアへと彼を成長させていることがわかる。
彼が今後、機械学習の分野に進むのか、それともバックエンドシステム(サーバー側で動くシステム)の深い部分に取り組むのか、あるいは全く別の道に進むのかは、まだ定かではない。しかし、彼が確信しているのは、「目的地よりも、そこに至るまでの道のりこそが重要だ」ということだ。たとえ計画通りに進まなくても、一つ一つの回り道や困難が、私たちに何か新しいことを教えてくれる。そして、その学びこそが、私たちが成長し続けている証なのだ。システムエンジニアとしてのキャリアをスタートさせようとしている皆さんにとって、このメッセージは大きな励みとなるだろう。計画通りにいかないことを恐れず、目の前の課題一つ一つから学びを得て、一歩ずつ着実に前進していくことが、最終的には皆さんの貴重な経験となり、スキルとなる。