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【ITニュース解説】The Untold Dangers of Misusing Async/Await in JavaScript

2025年10月02日に「Medium」が公開したITニュース「The Untold Dangers of Misusing Async/Await in JavaScript」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

JavaScriptのasync/awaitは非同期処理を簡単に記述できるが、誤った使い方をすると予期せぬバグやパフォーマンス低下を引き起こす危険がある。正しい理解と適切な利用が重要だ。

ITニュース解説

現代のシステム開発において、Webアプリケーションやモバイルアプリはユーザーの操作に素早く応答し、スムーズな体験を提供することが求められる。しかし、ネットワーク通信やデータベースアクセス、ファイルの読み書きといった処理は、完了までに時間がかかる場合がある。これらの「時間のかかる処理」をプログラムが実行している間、他の処理を止めてしまうと、アプリケーションがフリーズしたように見えたり、ユーザーインターフェースが固まってしまったりする。このような事態を避けるために、プログラミングでは「非同期処理」という仕組みが非常に重要になる。

JavaScriptにおいて、非同期処理を扱う方法は歴史とともに進化してきた。かつてはコールバック関数を多用する方法が一般的だったが、処理が複雑になるとコールバック関数が何重にも入れ子になり、「コールバック地獄」と呼ばれる読みにくく、管理が難しいコードになりがちだった。この問題を解決するために登場したのがPromiseである。Promiseは非同期処理の「未来の結果」を表現するオブジェクトで、処理が成功したのか失敗したのかを明確に示し、チェーンのようにつなげて記述できるため、コールバック地獄を解消し、コードの可読性を大きく向上させた。

そして、Promiseをさらに人間が理解しやすい形、まるで同期的な処理を記述しているかのように見せるための仕組みが、ES2017で導入されたasync/awaitである。asyncキーワードを関数宣言の前につけることで、その関数が非同期処理を含むことを示し、その関数内でawaitキーワードを使用できるようになる。awaitは、Promiseが解決されるまでその行の処理を一時停止し、Promiseが結果を返したら次の行へと処理を進める。これにより、複雑な非同期処理が上から下へと順に実行されるような、非常に直感的で読みやすいコードが書けるようになった。これはまさに、非同期処理の記述を簡潔にする「糖衣構文」とも言える大きな改善だった。

しかし、このasync/awaitがもたらす「同期的に見える」という特性こそが、誤用による危険性を生む要因となる。多くの開発者がasync/awaitの導入によって、非同期処理を意識せずとも簡単に書けるようになったと考える一方で、その内部で実際に何が起きているのかを深く理解せずに使うと、予期せぬパフォーマンスの低下やバグを引き起こす可能性があるのだ。

最も一般的な誤用の一つは、複数の独立した非同期処理をすべてawaitで順番に待ってしまうことだ。例えば、ユーザー情報と商品情報を別々のAPIから取得する場合、これらの処理は互いに依存しないため、同時に開始して並行で実行しても問題ない。しかし、次のようにawaitを連続して書いてしまうと、一つ目のAPIが完了するまで二つ目のAPI呼び出しが開始されず、結果として全体の処理時間が、それぞれのAPI呼び出しにかかる時間の合計になってしまう。

1// 誤った例:処理が直列化される
2async function fetchData() {
3  const user = await getUserData(); // ユーザーデータ取得を待つ
4  const products = await getProductData(); // ユーザーデータ取得完了後に商品データ取得を開始
5  return { user, products };
6}

このコードでは、getUserData()のPromiseが解決されるまでgetProductData()は実行されない。もし両方の処理にそれぞれ5秒かかるとすれば、合計で約10秒の時間がかかってしまう。これはアプリケーションの応答性を著しく損ない、ユーザー体験を悪化させる。特にサーバーサイドのアプリケーションでは、リクエスト処理に時間がかかると、同時に処理できるリクエスト数が減少し、システム全体のスケールメリットが失われることにも繋がりかねない。

また、awaitを使いすぎることによって、予期せぬデッドロックに近い状態が発生することもある。複数の非同期処理が互いに結果を待ち合うような状況に陥ると、アプリケーションの実行が停止したように見えたり、リソースが不必要に長時間占有されたりする。これは、複雑なシステムにおいて特に発見しにくいバグとなる可能性がある。

エラーハンドリングも重要な側面だ。async/awaitで書かれた非同期関数内でエラーが発生した場合、Promiseの.catch()メソッドと同様に、同期的なコードと同じようにtry-catchブロックを使ってエラーを捕捉する必要がある。awaitしているPromiseが拒否(reject)された場合、そのエラーはtry-catchブロックによって捕捉され、適切なエラー処理を行うことができる。しかし、このtry-catchを怠ると、予期せぬエラーがアプリケーション全体に波及し、クラッシュを引き起こす可能性もある。特に複数のawaitが連続する場合、どこでエラーが発生しても確実に捕捉できるような設計が求められる。

では、async/awaitを正しく、そして効率的に活用するにはどうすればよいのだろうか。鍵となるのは、awaitを使うべきタイミングと、そうでないタイミングを理解することだ。

前述の例のように、互いに依存しない非同期処理を並行して実行したい場合は、Promise.all()を活用するのが非常に効果的だ。Promise.all()は、複数のPromiseを配列として受け取り、それらすべてのPromiseが解決されるのを待って、その結果を配列として返す。

1// 正しい例:処理が並行実行される
2async function fetchDataParallel() {
3  // ユーザーデータ取得と商品データ取得を同時に開始
4  const [user, products] = await Promise.all([
5    getUserData(),
6    getProductData()
7  ]);
8  return { user, products };
9}

このコードでは、getUserData()getProductData()がほぼ同時に開始され、それぞれが完了するのをPromise.all()が待つ。もし両方に5秒かかる場合、全体の処理時間は約5秒に短縮される。このように、awaitは「本当にその結果がないと次の処理に進めない場合」にのみ使用し、それ以外の独立した非同期処理は可能な限り並行して開始することが、パフォーマンス向上に直結する。

また、複数の非同期処理のうち、最も早く完了した結果だけが必要な場合はPromise.race()が利用できる。例えば、複数のサーバーからデータを取得しようとする際に、最初にレスポンスを返したサーバーの結果を採用する、といった用途に使える。

async/awaitは、JavaScriptの非同期処理を劇的に書きやすく、理解しやすくする強力な機能であることに疑いの余地はない。しかし、その「同期的に見える」という特性が、かえって開発者に非同期処理の複雑な側面を忘れさせ、誤った使い方に繋がりやすい側面も持ち合わせている。その動作原理、特にawaitが実際に何をしているのかを深く理解し、適切な場面でPromise.all()などを活用することが、高性能で安定したシステムを構築する上で不可欠となる。簡潔なコードと引き換えに、パフォーマンスや安定性を損なわないよう、注意深く利用することが重要だ。

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