【ITニュース解説】「Linux」ターミナルの基礎--初心者が押さえておくべき7つのポイント
2025年09月17日に「ZDNet Japan」が公開したITニュース「「Linux」ターミナルの基礎--初心者が押さえておくべき7つのポイント」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
システムエンジニアを目指す初心者向けに、Linuxのコマンドライン操作の基礎を解説する記事だ。ターミナルを最大限に活用するための、まず押さえておくべき7つの基本ポイントを紹介する。これが効率的な学習の第一歩となる。
ITニュース解説
システムエンジニアを目指す上で、Linuxというオペレーティングシステムは避けて通れない存在だ。そして、Linuxを自在に操るための最も強力で効率的な手段が「ターミナル」、つまりコマンドラインインターフェースである。マウス操作に慣れていると最初はとっつきにくいと感じるかもしれないが、コマンドライン操作はシステムの深部にアクセスし、複雑な処理を自動化するための不可欠なスキルである。ここでは、システムエンジニアの卵がLinuxターミナルを使いこなすために、まず押さえておくべき七つの基礎を解説する。
まず一つ目は、ファイルとディレクトリの構造を理解することだ。Linuxにおけるファイルシステムは、Windowsのフォルダー構造と似ているが、その階層は厳格なツリー構造で構成されている。最上位には「ルートディレクトリ」(/)があり、すべてのファイルやディレクトリはこのルートディレクトリの下にぶら下がっている。この構造を頭の中でイメージできるようになると、ファイルの場所を特定したり、効率的に移動したりする基盤ができる。例えば、/home/user/documentsのように、特定のファイルやディレクトリがルートからどのように配置されているかを把握することが重要になる。
二つ目は、コマンドと引数を理解することである。ターミナルで何か操作を行う際には、特定の「コマンド」を入力する。コマンドは通常、「コマンド名 [オプション] [引数]」という形式で実行される。ここでいうオプションは、コマンドの動作を微調整するための設定であり、引数はコマンドが処理する対象(ファイルやディレクトリなど)を指定する。例えば、「ls -l /etc」というコマンドでは、「ls」がコマンド名、「-l」が詳細表示のオプション、「/etc」が対象となるディレクトリの引数となる。この基本的な構文を理解すれば、様々なコマンドを応用して使えるようになる。
三つ目は、絶対パスと相対パスを理解することだ。ファイルの場所を指定する際に使用する「パス」には、絶対パスと相対パスの二種類がある。絶対パスは、常にルートディレクトリ(/)から始まり、対象となるファイルやディレクトリへの完全な経路を示す。例えば、「/home/user/document.txt」のように、どこから見ても一意な場所を示す。これに対し、相対パスは現在作業しているディレクトリ(カレントディレクトリ)を基準として、対象への経路を示す。カレントディレクトリが「/home/user」の場合、「document.txt」と指定すれば、そのディレクトリ内のファイルを指す。また、「..」は一つ上の親ディレクトリ、「.」は現在のディレクトリを意味する。相対パスを使いこなすことで、入力の手間を省き、より柔軟な操作が可能になる。
四つ目は、基本的なファイル操作コマンドを覚えることである。これらはターミナルでの作業で頻繁に利用するため、その機能と使い方を習得することが必須となる。
pwd(Print Working Directory): 現在いるディレクトリの絶対パスを表示する。ls(List Segments): ディレクトリ内のファイルやサブディレクトリの一覧を表示する。cd(Change Directory): 現在のディレクトリを別のディレクトリに変更する。mkdir(Make Directory): 新しいディレクトリを作成する。rmdir(Remove Directory): 空のディレクトリを削除する。cp(Copy): ファイルやディレクトリをコピーする。mv(Move): ファイルやディレクトリを移動または名前を変更する。rm(Remove): ファイルやディレクトリを削除する。touch: 空のファイルを作成するか、既存ファイルのタイムスタンプを更新する。 これらのコマンドを繰り返し使い、その挙動に慣れることが重要である。
五つ目は、ワイルドカードを利用することだ。ワイルドカードは、ファイル名やディレクトリ名を指定する際に、複数の対象を一度に指定するための特殊文字である。最もよく使われるのは「*」(アスタリスク)で、任意の文字列を表す。例えば、「ls *.txt」と入力すれば、現在のディレクトリにあるすべての.txtファイルを一覧表示できる。また、「?」(クエスチョンマーク)は任意の一文字を表す。これにより、「mv photo??.jpg images/」のように、photo01.jpgからphoto99.jpgまでをimagesディレクトリに移動させるといった、効率的な一括操作が可能になる。
六つ目は、シェルスクリプトを活用することである。シェルスクリプトとは、ターミナルで実行する一連のコマンドをテキストファイルに記述し、まとめて実行できるようにしたプログラムだ。繰り返し行われる定型作業や、複数のコマンドを順序立てて実行する必要がある複雑な処理を自動化する際に非常に強力なツールとなる。簡単なスクリプトを作成し、実行権限(パーミッション)を与えて実行することで、手作業で何度もコマンドを入力する手間を省き、作業の効率化を図れる。システム管理やデプロイ(システムやソフトウェアを本番環境に配置する作業)など、システムエンジニアの業務においてシェルスクリプトの作成・理解は不可欠なスキルである。
七つ目は、manコマンドやヘルプ機能を使うことだ。新しいコマンドの正確な使い方を知りたいときや、使い慣れたコマンドの特定のオプションを思い出せないときに役立つのが「man」コマンドや各コマンドのヘルプ機能である。「man コマンド名」と入力すると、そのコマンドの詳細なマニュアルページ(Manual Page)が表示され、機能、オプション、使用例、関連情報などを参照できる。また、多くのコマンドは「コマンド名 --help」または「コマンド名 -h」と入力することで、基本的な使用法や主要なオプションの一覧を簡潔に表示してくれる。これらの機能は、疑問を自己解決するための強力な手段であり、新しい知識を自力で習得する上で非常に重要である。オンライン検索と合わせてこれらのツールを活用することで、学習効率は格段に向上する。
Linuxターミナルの操作は、最初は覚えることが多いと感じるかもしれないが、これらの基本的なポイントを理解し、実際に手を動かしてコマンドを入力し、その結果を確認する経験を積むことで確実に習得できる。システムエンジニアとして成長するためには、このコマンドライン操作の基礎を徹底的に身につけ、日々の学習と実践を通じて応用力を高めていくことが求められる。地道な反復練習こそが、習熟への近道となるだろう。