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【ITニュース解説】MS Copilotのエージェントで、セキュリティシートの記入を自動化できるか

2025年09月29日に「Qiita」が公開したITニュース「MS Copilotのエージェントで、セキュリティシートの記入を自動化できるか」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

MS Copilotを使えば、時間のかかるセキュリティチェックシートの回答生成は工夫次第で可能となる。しかし、CopilotがExcelファイルへ直接記入する機能はまだない(2025年9月時点)。今後、セキュリティ関連書類の記入作業の効率化が期待される。

ITニュース解説

企業が事業活動を行う上で、取引先から自社の情報セキュリティ対策について確認を求められることがある。これが「セキュリティチェックシート」と呼ばれるもので、情報漏洩やサイバー攻撃といったリスクから顧客情報や企業秘密を守るために、どのような対策を講じているかを詳細に記述する必要がある。しかし、このシートへの回答は非常に専門的で多岐にわたるため、担当者にとっては膨大な時間と労力を要する業務の一つだ。特にシステムエンジニアは、自社のシステム構成や運用がセキュリティ基準に適合しているかを正確に記述する責任があり、その負担は決して小さくない。

このような定型業務の負担を軽減できないかと期待されているのが、Microsoftが提供するAIアシスタント「Copilot(コパイロット)」である。Copilotは、WordやExcel、PowerPointといった日常的に使うOfficeアプリケーションと連携し、ユーザーの指示に基づいて文書作成の補助やデータ分析、メールの要約など、さまざまな業務をサポートするツールだ。特に「エージェント」機能は、ユーザーが求める特定のタスクを自動的に実行することを目指しており、例えば「この表データを使ってグラフを作成してほしい」といった指示に対して、Copilotが自動でグラフを生成するといった活用が想定されている。

今回のニュース記事は、このCopilotのエージェント機能を利用して、前述の時間がかかるセキュリティチェックシートの記入作業を自動化できないか、という試みについて検証している。具体的には、Copilotにセキュリティチェックシートの内容を読み込ませ、それに対する回答を自動で生成させ、さらにはその回答を直接Excelファイルに記入させることを目標とした。もしこれが実現できれば、担当者の作業負担は劇的に軽減され、業務効率が大きく向上すると期待されたのである。

検証の結果、結論から言うと、回答の生成自体は工夫次第で可能であることが示された。つまり、セキュリティチェックシートの質問項目をCopilotに与え、適切な「指示(プロンプト)」を出すことで、質問に対する回答文の候補をAIに生成させることはできる。これはCopilotが大量のテキストデータを学習しており、文章の内容を理解し、それに沿った文章を生成する能力に優れているためだ。AIに効果的な指示を与えるこの技術は、「プロンプトエンジニアリング」と呼ばれ、システムエンジニアにとっても今後重要なスキルの一つとなるだろう。

しかし、現時点(記事が書かれた2025年9月時点の情報)では、Copilotが生成した回答を直接Excelファイルに記入させることはできない、という明確な限界が示されている。Copilotはあくまでユーザーの指示に基づいて情報を生成したり、既存の情報を処理したりすることを得意とする「アシスタント」であり、パソコン上の特定のアプリケーションを開いて、指定されたセルに値を書き込むといった、直接的な操作を行う機能はまだ備わっていない。これは、CopilotとOfficeアプリケーションとの連携が、まだ情報の生成、要約、分析といったレベルに留まっており、ファイルへの直接的な「書き込み」操作には対応していないためだと考えられる。システムエンジニアが理解するAPI(プログラムが外部と連携するためのインターフェース)の概念で例えるならば、現状のCopilotはExcelのAPIを読み込みや表示目的で活用できるが、書き込み目的で直接操作する機能は提供していない、ということになる。

したがって、完全な自動記入は現状では不可能だが、Copilotを活用してセキュリティチェックシート記入業務の効率を上げる道は残されている。現実的な活用方法としては、Copilotにセキュリティチェックシートの質問と、自社のセキュリティポリシーや過去の回答例といった情報を与え、それに対する回答文の候補を生成させる。その生成された回答文を人間が確認し、必要に応じて修正を加えた上で、手作業でExcelファイルにコピー&ペーストするという半自動化の形だ。これだけでも、ゼロから回答文を作成する手間が大幅に省け、作業時間の短縮に大きく貢献できるだろう。

もちろん、MicrosoftはCopilotの機能を常に進化させている。将来的に、CopilotがよりOfficeアプリケーションと深く連携し、Excelファイルへの直接記入はもちろん、他のアプリケーションとの連携も自動で実行できるようになる可能性は十分に存在する。AI技術の進歩は目覚ましく、現在不可能とされていることが、近い将来には当たり前のように実現されているかもしれない。システムエンジニアを目指す皆さんには、このような最新技術の動向に常に注目し、どのように業務改善や新たなシステム開発に活用できるかを考え続けることが求められる。

セキュリティチェックシートの記入という、多くの企業人が直面する課題に対して、Microsoft CopilotのようなAIツールがどのように貢献できるか、そして現在の技術的な限界はどこにあるのかを、この記事は具体的に示している。回答文の「生成」はAIの得意分野であり、この部分をAIに任せることで、人間は「確認」や「最終的な判断」といった、より高度な知的作業に集中できる。しかし、AIが直接アプリケーションを操作して「記入」する段階にはまだ至っていないというのが現状だ。この技術的なギャップは、今後のAIとアプリケーション連携の進化によって埋められていくことが期待される。AIは万能ではないが、その限界を理解し、得意な部分を適切に活用することで、私たちの仕事はより効率的で生産的なものになるだろう。システムエンジニアを目指す皆さんは、こうしたAIの「できること」と「できないこと」を正確に見極め、それをいかにシステムや業務プロセスに組み込むかを考える能力を磨くことが、これからのIT社会で成功するための重要な鍵となる。

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