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【ITニュース解説】MUMUBIT TYCOON: FUTURE EXPANSION – USER-CREATED PAIRS COMING TO THE DEX

2025年09月08日に「Medium」が公開したITニュース「MUMUBIT TYCOON: FUTURE EXPANSION – USER-CREATED PAIRS COMING TO THE DEX」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

分散型取引所「Mumubit Tycoon」がMUTY/USDTペアで稼働開始した。将来的には、ユーザーが自由に好きな暗号資産同士の取引ペアを作成し、取引できるようになる計画だ。これにより、取引の自由度が高まる見込みである。

ITニュース解説

「Mumubit Tycoon」というプロジェクトが、暗号資産を取引するための新しいサービス、「分散型取引所(DEX)」を開始した。この取引所はまず、「MUTY/USDT」という一つの取引ペアからスタートしたが、将来的にはユーザー自身が自由に新しい取引ペアを作成できる機能を追加する計画を発表した。このニュースを理解するために、まず分散型取引所とは何か、そして取引ペアとは何かについて解説する。

金融商品を売買する場所を取引所と呼ぶ。株式を取引する証券取引所や、多くの人が利用するCoincheckやbitFlyerといった暗号資産取引所は、「中央集権型取引所(CEX)」に分類される。これらは特定の企業がサーバーを管理・運営し、ユーザーの資産を預かって取引を仲介する。利便性が高い一方で、運営企業への信頼が不可欠であり、ハッキングやシステム障害、企業の経営破綻といったリスクが存在する。これに対し、「分散型取引所(DEX)」は、特定の管理者や運営企業が存在しない取引所である。ブロックチェーン上に構築された「スマートコントラクト」と呼ばれるプログラムによって、すべての取引が自動的に実行される。ユーザーは自身のデジタルウォレットをDEXに接続し、資産を第三者に預けることなく、直接他のユーザーやシステムと取引を行う。これにより、運営者の破綻リスクや、取引所へのサイバー攻撃による大規模な資産流出のリスクを低減できる。透明性が高く、誰でも取引の記録をブロックチェーン上で検証できる点も大きな特徴である。Mumubit Tycoonが立ち上げたのは、このDEXである。

次に「取引ペア」について説明する。取引とは、ある資産を別の資産と交換することである。例えば、「MUTY/USDT」という表記は、「MUTY」という暗号資産を「USDT」という暗号資産を使って売買する市場が存在することを示す。これは、株式市場で特定の企業の株を日本円で売買するのと同じ概念である。「/」の左側が売買対象の資産(この場合はMUTY)、右側が決済に使われる資産(この場合はUSDT)を表す。「MUTY」は、Mumubit Tycoonプロジェクトが発行する独自のトークンである。一方の「USDT」は、価格が常に1米ドルとほぼ同じ価値になるように設計された「ステーブルコイン」と呼ばれる特別な暗号資産だ。暗号資産は価格変動が激しいため、米ドルのような安定した価値を持つ資産を基準に取引を行うことが一般的であり、USDTはその役割を担っている。つまり、Mumubit TycoonはDEXの第一歩として、自身のプロジェクトトークンを、安定した価値を持つUSDTと交換できる市場を開設したということになる。

今回のニュースで最も重要なのが、将来的に「ユーザーが作成したペア(User-Created Pairs)」を導入するという計画である。これは、ユーザーがDEXのプラットフォーム上で、自由に新しい取引ペアを創設できる機能だ。従来のCEXはもちろん、多くのDEXでも、どの暗号資産を上場させ、どのペアで取引を可能にするかは、運営チームが審査し決定するのが一般的だった。しかし、この新機能が実装されると、例えばまだ無名でどこの取引所にも上場していない新しいプロジェクトのトークンがあった場合、そのトークンを持っているユーザーが「このトークンをUSDTと交換できる市場を作りたい」と考えれば、誰でもそのペアを創設し、取引を開始できるようになる。この仕組みは、「自動マーケットメーカー(AMM)」と「流動性プール」という技術によって実現される。AMM方式のDEXでは、買い手と売り手を直接結びつけるのではなく、「流動性プール」と呼ばれるスマートコントラクトに預けられた大量のトークンを相手に取引を行う。ユーザーが新しいペアを作りたい場合、自身が保有する2種類のトークンを一定の比率で流動性プールに預け入れる。これにより、他のユーザーはそのプールを介してトークンを交換することが可能になる。取引価格は、プール内にある2種類のトークンの量の比率に基づいて、アルゴリズムによって自動的に決定される。

まとめると、このニュースは、Mumubit TycoonというDEXが、基本的な取引機能の提供から一歩進んで、誰でも自由に取引市場を創設できる、よりオープンで分散化された金融プラットフォームへと進化する計画を発表したという内容である。システムエンジニアを目指す者にとって、この動向は重要だ。DEXは、スマートコントラクトというプログラムが、従来は金融機関という巨大な組織が担ってきた仲介機能を代替する、先進的な事例である。非中央集権的なシステムがどのように設計・構築され、ユーザーの資産を安全に管理しているのか、その技術的背景を理解することは、ブロックチェーンやWeb3と呼ばれる次世代のインターネット技術を学ぶ上で不可欠となる。AMMの価格決定アルゴリズム、スマートコントラクトのセキュリティ、ブロックチェーンのスケーラビリティ(処理性能)といった課題は、今まさに多くのエンジニアが取り組んでいる最先端の技術分野であり、将来のキャリアを考える上で非常に興味深い領域と言えるだろう。

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