【ITニュース解説】【個人開発】最高月収3.7万円!SEO×サブスクで黒字化した8ヶ月の軌跡

2025年09月10日に「Qiita」が公開したITニュース「【個人開発】最高月収3.7万円!SEO×サブスクで黒字化した8ヶ月の軌跡」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

個人開発の収益化は難しい。筆者が8ヶ月で2つのWebアプリを黒字化し、最高月収3.7万円を達成した軌跡。SEOとサブスクモデルを活用し、ゼロから月1万円程度の安定収益を得るまでの実例を紹介する。

ITニュース解説

このニュース記事は、個人でWebアプリケーションを開発し、それを収益化するまでの具体的な道のりについて詳しく解説している。筆者は「とまだ」と名乗り、わずか8ヶ月間で最高月収3.7万円を達成し、事業を黒字化することに成功した経験を共有している。多くのシステムエンジニア志望者や開発者が直面する「作ったサービスをどうやって世に出し、お金に変えるか」という課題に対し、実践的な解決策を示している点が非常に興味深い。

筆者が成功の鍵として特に強調しているのは、「SEO(検索エンジン最適化)」と「サブスクリプションモデル」の組み合わせである。まずSEOとは、Googleなどの検索エンジンで、自分のWebサイトやアプリケーションが検索結果の上位に表示されるようにするための様々な工夫のことだ。インターネットで何かを調べたり、特定のサービスを探したりする際、ほとんどの人は検索エンジンを利用する。そのため、自分のアプリケーションが検索結果の上位に表示されればされるほど、より多くの人の目に触れ、知ってもらえる機会が増える。筆者はこのSEO戦略として、競合が少なく、かつ一定の需要がある「ニッチなキーワード」を選定し、そのキーワードに関連する質の高いブログ記事を作成した。そして、その記事とWebアプリケーションの機能を密接に連携させることで、検索から流入してきたユーザーを自然にアプリケーションへと誘導する仕組みを構築した。具体的には、Rank Trackerといった専門的なSEOツールも活用し、キーワードの選定や競合サイトの分析を行っている。これにより、広告費をかけずに、検索エンジン経由でユーザーを獲得する効果的な方法を確立したのである。

次に、サブスクリプションモデルとは、月額や年額といった形で定期的に料金を支払うことで、サービスを継続的に利用できる仕組みのことだ。動画配信サービスや音楽配信サービスで広く普及しているこのモデルは、ユーザーが一度契約すれば、安定した継続的な収益が見込めるという大きな利点がある。筆者は、自身のWebアプリケーションにこのサブスクリプションモデルを導入することで、収益の安定化を図った。その実装には、Stripe Billingという決済サービスを利用している。Stripeは、クレジットカード決済などをWebサービスに簡単に組み込むことができるサービスで、Stripe Billingはその中でも、サブスクリプション形式の料金徴収を効率的に管理するための機能を提供している。筆者は、ユーザーが気軽にサービスを試せるように無料プランを用意し、一部の機能を制限することで、ユーザーにサービスの価値を体験してもらう機会を提供した。そして、より多くの機能や高度な利用を求めるユーザーに対して、有料プランへのアップグレードを促すという戦略をとった。これは「フリーミアム」と呼ばれるビジネスモデルの一種で、多くのユーザーにサービスを知ってもらい、その中から価値を感じたユーザーが有料顧客へと移行していく流れを作り出すことに成功した。

開発のプロセスにおいても、システムエンジニアを目指す初心者にとって重要な学びがある。筆者は、最初に「MVP(Minimum Viable Product)」、つまり「最小限の実行可能な製品」を開発してリリースした。これは、最初から全ての機能を完璧に実装することを目指すのではなく、必要最低限の核となる機能だけを実装したバージョンを迅速に市場に投入し、実際のユーザーの反応やフィードバックを得ながら、段階的に機能を追加・改善していくアプローチである。このMVP開発の手法は、開発期間を短縮し、不必要な機能の開発を避けるとともに、ユーザーの本当のニーズに合った製品を効率的に作り上げる上で非常に有効である。

筆者が実際に利用した技術スタックも、現代のWebアプリケーション開発のトレンドを反映しており、システムエンジニアを目指す上で参考になるだろう。ユーザーが直接操作する画面や見た目、つまりフロントエンドの開発には、Next.jsというJavaScriptのフレームワークと、プログラミング言語であるTypeScript、そしてデザインを効率的に行うためのTailwind CSSが採用されている。Next.jsは高速なWebアプリケーション開発を可能にし、TypeScriptは大規模な開発でもコードの品質と保守性を高める。Tailwind CSSは、素早くモダンなデザインを実装できるCSSフレームワークである。アプリケーションの裏側でデータの保存や処理、ユーザー管理などを行うバックエンドには、Googleが提供するFirebaseが活用されている。Firebaseは、データベースのFirestore、ユーザー認証機能のAuthentication、Webサイトのホスティング機能であるHosting、ファイルの保存機能であるStorageなど、Webアプリケーションに必要な様々な機能をクラウド上で提供するサービスで、サーバー構築の手間を大幅に削減できるため、個人開発者やスタートアップに人気が高い。これらの開発されたアプリケーションをインターネット上に公開する「デプロイ」には、Vercelが利用されている。VercelはNext.jsと非常に相性が良く、簡単にアプリケーションをデプロイし、運用できるクラウドプラットフォームである。決済機能には前述のStripeが組み込まれており、これらの多様な技術が連携して一つのWebアプリケーションとして機能している。

このニュース記事が示唆するのは、システムエンジニアとして技術を習得するだけでなく、開発したサービスがどのような価値をユーザーに提供し、どのように収益を上げていくのか、というビジネス全体を俯瞰する視点を持つことの重要性である。特に個人開発においては、限られた時間や資金の中で、いかに効率的にユーザーを集め、収益へと繋げていくかが成功の鍵となる。SEOによる集客と、サブスクリプションによる収益の安定化は、そのための強力な戦略となり得る。また、最初から完璧なものを目指すのではなく、MVPで小さくスタートし、ユーザーの反応を見ながら継続的に改善していく柔軟な姿勢も、成功には不可欠な要素である。この事例は、システムエンジニアを目指す人々が、ただコードを書くだけでなく、ビジネス戦略と結びつけてサービスを構築・運用する力を身につけることの重要性を示し、個人開発でも着実に収益を上げ、黒字化を達成できるという希望を与えてくれるものだ。