【ITニュース解説】TinyGo Keeb に参加してキーボードを作ってきた

2025年09月07日に「Zenn」が公開したITニュース「TinyGo Keeb に参加してキーボードを作ってきた」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

TinyGo Keeb Tourでキーボード自作を体験。午前はプリント基板へダイオード、抵抗、マイコン、キースイッチをはんだ付け。Gopherの絵柄基盤を使用。Raspberry Pi Pico等所有していたが、自作キーボードには興味本位で参加。

ITニュース解説

TinyGo Keeb Tour 2025 in Osakaというワークショップに参加し、キーボードを製作したという内容だ。このワークショップは、特に自作キーボードに詳しいわけではない参加者でも、キーボード製作を体験できるように企画されたものだ。

ワークショップは午前の部と午後の部に分かれており、午前の部ではキーボードのプリント基板に電子部品を実装する作業が行われる。具体的には、ダイオード、抵抗、マイコン、キースイッチといった部品を基板に取り付け、はんだ付けによって固定する。

ダイオードは、電流を一方向にのみ流す性質を持つ電子部品だ。これにより、キーボードの回路において、意図しない電流の流れを防ぐ役割を果たす。抵抗は、電流の流れを制限する電子部品だ。適切な抵抗を使用することで、回路内の電圧や電流を調整し、部品の損傷を防ぐ。マイコンは、マイクロコントローラーの略で、キーボードの動作を制御する小型のコンピューターだ。キー入力の検出、信号の処理、ホストコンピューターへのデータ送信など、キーボードの基本的な機能を実行する。キースイッチは、キーを押したときに電気的な信号を発生させる部品だ。キーボードの打鍵感や耐久性を左右する重要な要素となる。

はんだ付けは、金属を溶かして部品と基板を接合する作業だ。電子工作において、部品を確実に固定し、電気的な接続を確保するために不可欠な技術となる。はんだごてと呼ばれる道具を使用し、はんだと呼ばれる金属を溶かして接合部分に流し込む。適切な温度管理と正確な作業が求められる。

このワークショップで使用される基板には、Gopherというキャラクターの絵が描かれている。Gopherは、Goプログラミング言語のマスコットキャラクターであり、TinyGoとの関連性を示唆している。TinyGoは、Go言語のサブセットであり、組み込みシステムやWebAssemblyなどの環境で動作するように設計されている。通常のGo言語よりも軽量で、リソースの限られた環境でも効率的に動作する。

キーボード製作においては、このTinyGoが重要な役割を果たす。キーボードのファームウェア、つまりキーボードの動作を制御するソフトウェアをTinyGoで記述することで、低スペックなマイコンでも高度なキーボード機能を実装できる。たとえば、キーマップのカスタマイズ、マクロ機能、LED制御などをTinyGoで実現できる。

Raspberry Pi PicoやRaspberry Pi Zero 2 Wといった小型のコンピューターボードも、キーボードの制御に利用できる。これらのボードは、GPIO (General Purpose Input/Output) ピンを備えており、外部の電子部品と接続してデータの送受信が可能だ。キーボードのキースイッチからの信号をGPIOピンで受信し、TinyGoで処理してホストコンピューターに送信する、という流れが考えられる。

自作キーボードは、市販のキーボードとは異なり、部品の選択、レイアウトの設計、ファームウェアのカスタマイズなど、自由度の高いカスタマイズが可能だ。自分にとって最適なキーボードを追求できる点が魅力となる。

今回のワークショップでは、キーボード製作の基本的な知識と技術を習得できるだけでなく、TinyGoというプログラミング言語の活用方法も学べる。システムエンジニアを目指す初心者にとって、ハードウェアとソフトウェアの両方を理解する上で貴重な経験となるだろう。

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