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MEDIAN関数(メディアン)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

MEDIAN関数(メディアン)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

中央値関数 (チュウオウチカン スウ)

英語表記

MEDIAN (メディアン)

用語解説

MEDIAN関数とは、与えられた数値データの集合から「中央値」を算出する統計関数である。中央値は、データを小さい順に並べたときにちょうど真ん中に位置する値であり、データの傾向を把握する上で非常に有用な指標の一つである。システムエンジニアを目指す上で、データ分析やレポート作成、アルゴリズム設計の基礎知識として、この関数の理解は欠かせない。平均値が全ての値を合計して個数で割るのに対し、中央値はデータの物理的な中央を示すため、特に外れ値や極端な値が含まれるデータセットにおいて、平均値よりもデータの典型的な傾向を正確に表すことができるという特徴を持つ。

MEDIAN関数が中央値を計算する際の具体的な手順と振る舞いを詳細に解説する。まず、MEDIAN関数は引数として与えられた数値データを、自動的に昇順(小さい方から大きい方へ)に並べ替える処理を行う。この並べ替えられたデータリストに基づいて、以下のように中央値を決定する。データセット内の数値の個数が奇数である場合、中央値はちょうど真ん中に位置する一つの値となる。例えば、データが[10, 20, 30, 40, 50]という5つの値である場合、これらを並べ替えても順序は変わらず、中央に位置する3番目の値である30が中央値となる。一方、データセット内の数値の個数が偶数である場合、中央に位置する値は2つ存在する。この場合、MEDIAN関数はこれら中央の2つの値の平均を中央値として算出する。例えば、データが[10, 20, 30, 40]という4つの値である場合、これらを並べ替えると中央に位置するのは20と30である。MEDIAN関数は20と30の平均である(20+30)/2 = 25を中央値として返す。

MEDIAN関数は、ExcelやGoogle Sheetsのような表計算ソフトウェア、SQLデータベース、PythonのpandasやNumPyライブラリなど、様々な環境で利用可能である。これらの環境でMEDIAN関数を使用する際、開発者やユーザーがデータの並べ替えを手動で行う必要はなく、関数がその処理を内部で自動的に実行する。例えば、Excelでは=MEDIAN(A1:A10)のように範囲を指定して呼び出すことで、その範囲内の数値の中央値が計算される。SQLでは、PERCENTILE_CONT(0.5) WITHIN GROUP (ORDER BY column_name)のような関数や、直接MEDIAN(column_name)が利用できる場合もあり、データベース内の大量データから効率的に中央値を導き出すことができる。Pythonのpandasライブラリでは、データフレームのシリーズに対して.median()メソッドを適用することで、簡単に中央値を求めることが可能である。

MEDIAN関数が特に真価を発揮する場面は、外れ値が結果に大きな影響を与える可能性のあるデータ分析である。例えば、ある地域の家賃や給与のデータを分析する場合を考える。一部に非常に高額な家賃や高収入のデータが含まれていたとしても、MEDIAN関数で算出される中央値は、そのような極端な値に引っ張られることなく、より「典型的な」家賃や給与水準を示す傾向がある。これに対し、平均値(AVERAGE関数で算出)は、外れ値によって大きく偏った値となり、実情と異なる印象を与える可能性がある。したがって、データの中心傾向を把握する際には、平均値だけでなく中央値も併せて確認することが、データの実態をより深く理解するために重要となる。

MEDIAN関数を使用する際の注意点として、関数は基本的に数値データのみを処理対象とすることを理解しておく必要がある。多くの場合、文字列やエラー値、空白セルなどは無視されるか、処理によってはエラーを返すこともある。特定のプログラミング言語やデータベースの実装によっては、NULL値の扱いが異なる場合もあるため、利用する環境のドキュメントを確認することが望ましい。また、MEDIAN関数はデータの分布の中心を探るための強力なツールであるが、データが非常に偏った分布(例えば、多くの値が集中しているが、一部に非常に離れた値があるなど)を示す場合、中央値だけではデータの全体像を完全に捉えきれない可能性もある。そのため、データ分析においては、中央値だけでなく、平均値、最頻値(MODE関数)、標準偏差(STDEV関数)、四分位数などの他の統計量や、ヒストグラムなどの可視化手法を組み合わせることで、データの特性を多角的に評価する姿勢が求められる。これらの統計指標を総合的に分析することで、データの背後にある意味をより正確に理解し、適切な意思決定やシステム設計に繋げることができるようになる。

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