SQL(エスキューエル)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説
SQL(エスキューエル)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
読み方
日本語表記
エスキューエル (エスキューエル)
英語表記
SQL (エスキューエル)
用語解説
SQLとは、Structured Query Language(構造化照会言語)の略称であり、リレーショナルデータベース(RDB)を操作するための標準的な言語である。RDBは、情報をテーブルと呼ばれる表形式で管理し、複数のテーブルを関連付けながらデータを効率的に格納・管理する仕組みを提供する。SQLは、このRDBに蓄積されたデータの検索、追加、更新、削除といった操作を行うためのコマンドを提供するだけでなく、データベース自体の構造を定義・変更するためにも用いられる。システムエンジニアにとって、データベースはあらゆるシステムの基盤となる要素であり、そのデータベースを直接操作し、理解するためのSQLは、学習の初期段階から習得が求められる必須のスキルである。Webサービス、業務システム、データ分析基盤など、現代のITシステムの多くがRDBを利用しているため、SQLの知識はシステムの開発、運用、保守のあらゆるフェーズで不可欠となる。
SQLは、大きく分けてデータの操作を行うDML(Data Manipulation Language:データ操作言語)と、データベースの構造を定義するDDL(Data Definition Language:データ定義言語)、そしてアクセス権限の管理などを行うDCL(Data Control Language:データ制御言語)の3種類に分類される。
DMLの主要なコマンドには、データベースから特定の条件に合致するデータを取得するSELECT文、新しいデータをテーブルに挿入するINSERT文、既存のデータを更新するUPDATE文、そして不要なデータを削除するDELETE文がある。これらのコマンドは、ユーザーがシステムを介して行いたい「情報の検索」「情報の登録」「情報の修正」「情報の削除」といった操作に直接対応しており、アプリケーションの内部で動的にSQLが生成・実行されることで、ユーザーの要求がデータベースに反映される。
DDLの主要なコマンドには、新しいテーブルを作成するCREATE TABLE文、既存のテーブルの構造を変更するALTER TABLE文、そしてテーブルやデータベースそのものを削除するDROP TABLE文がある。システム開発の初期段階でデータベースの設計を行い、その設計に基づいてテーブルを作成する際にDDLが用いられる。システムの要件変更に伴い、テーブルに列を追加したり、データ型を変更したりする際にもALTER TABLEが活用される。
SQLは、リレーショナルデータベースの構造と密接に結びついている。RDBでは、データは「テーブル」という概念で整理され、各テーブルは「列(カラム)」と「行(レコード)」で構成される。例えば、顧客情報を管理するテーブルであれば、「顧客ID」「氏名」「住所」などが列となり、個々の顧客の情報が1つの行となる。SQLのSELECT文は、どのテーブルから、どの列のデータを、どのような条件で(WHERE句)、どのような順序で(ORDER BY句)、どのようにグループ化して(GROUP BY句)取得するかを詳細に指定できる。さらに、複数のテーブル間に関連性がある場合(例えば、顧客テーブルと注文テーブルが顧客IDで関連付けられている場合)、JOIN句を用いることで、異なるテーブルから関連するデータを組み合わせて一度に取得することが可能になる。これにより、RDBの最大の強みであるデータの関係性を最大限に活用できる。
SQLは、ANSI(米国国家規格協会)やISO(国際標準化機構)によって標準化されており、基本的な文法や機能は共通している。しかし、Oracle Database、MySQL、PostgreSQL、Microsoft SQL Serverなど、各データベース管理システム(DBMS)製品には、それぞれ独自の拡張機能や細かな構文の違い、いわゆる「方言」が存在する。そのため、特定のDBMSの機能を最大限に活用するには、その製品特有のSQLの知識も必要となる場合がある。しかし、基本的なSQLの知識があれば、異なるDBMS間での学習コストは比較的低い。
システムエンジニアは、SQLの知識を用いて、データベースの設計、構築、データの移行、パフォーマンスチューニング、データの抽出と分析、アプリケーションとデータベースの連携ロジックの実装など、多岐にわたる業務に対応する。例えば、システムが遅いと感じたときに、どのSQL文がボトルネックになっているかを特定し、より効率的なSQL文に書き換えたり、インデックスを適切に設定したりすることで、システムの応答性能を向上させることができる。また、アプリケーション開発においては、JavaやPythonなどのプログラミング言語からSQL文を発行し、データベースと連携することで、動的な情報処理を実現する。SQLは、単なるデータベース操作言語にとどまらず、システムの根幹を理解し、設計・構築・運用する上で不可欠な、強力なツールなのである。