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PNG8(ピーエヌジーエイト)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

PNG8(ピーエヌジーエイト)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

PNG8 (ピングエイト)

英語表記

PNG8 (ピングエイト)

用語解説

PNG (Portable Network Graphics) は、Web上で広く利用される画像ファイルフォーマットの一つである。ビットマップ画像を扱うフォーマットとして、データを失うことなく圧縮する可逆圧縮方式を採用し、透過性をサポートする点が主な特徴である。PNGには主に二つのモードが存在し、その一つが本解説の主題であるPNG8、もう一つがPNG24である。PNG8は、より少ない色数とファイルサイズで透過画像を扱いたい場合に選択されるフォーマットであり、特にWebサイトにおけるロゴ、アイコン、図形などの表現に適している。

PNG8の「8」という数字は、画像内の各ピクセルが8ビットの色情報を持つことを意味する。8ビットで表現できる色の数は2の8乗、すなわち256色である。これはPNG8の最も重要な特性であり、その利用範囲と性能を決定づける。PNG8の画像は、まずその画像内で使用されている実際の色の中から、最大で256色を選び出し、「パレット」(カラーテーブルやカラーマップとも呼ばれる)として保存する。そして、画像内の各ピクセルは、そのパレット内の特定の色を指し示す「インデックス」(索引番号)として色情報を保持する。

このインデックスカラー方式は、各ピクセルが24ビットや32ビットのフルカラー情報を直接持つPNG24とは根本的に異なる。24ビットカラーのピクセルは色情報を表現するために3バイト(24ビット)のデータを使用するが、PNG8のピクセルは1バイト(8ビット)のデータしか必要としない。これにより、画像全体のデータ量を大幅に削減でき、結果としてファイルサイズを非常に小さく保つことが可能となる。この特性は、特にWebページなどの読み込み速度が重視される環境において大きな利点となる。しかし、256色という色の制限は、表現できる色の範囲に大きな影響を与える。写真のように多くの微妙な色の階調やグラデーションを含む画像では、256色では再現しきれず、色が飛び飛びになったり(バンディング)、画質が劣化して見えることがある。そのため、PNG8は、ロゴ、アイコン、シンプルなイラスト、図形、グラフなど、元々使用されている色数が少ない画像に非常に適している。これらの画像では、色数の制限が画質に与える影響が少なく、ファイルサイズ削減の恩恵を最大限に享受できる。

PNG8は透過性もサポートするが、その透過の方式はPNG24のそれとは異なる。PNG24が「アルファチャンネル」を用いて256段階の半透明度(部分的な透過)を表現できるのに対し、PNG8の透過性は「インデックス透過」と呼ばれる方式である。インデックス透過では、パレット内の256色のうち、特定の1色を「完全に透明」として指定する。その色を持つピクセルは完全に背景が透けて見えるようになり、それ以外の色を持つピクセルは完全に不透明となる。中間的な半透明の状態を表現することはできない。この透過性の制限により、滑らかな半透明の境界線や、背景に自然になじむような表現はPNG8では不可能である。透過部分の境界線は、完全に不透明な部分と完全に透明な部分の境目がはっきりと現れるため、ギザギザとした鋸歯状に見えることがある。しかし、Webサイトのロゴやボタンのように、背景との境界が明確である、または半透明が不要な要素においては、PNG8の透過性は十分に機能し、ファイルサイズを小さく保つ上で非常に有効である。

PNGは「可逆圧縮」フォーマットである。これは、画像を圧縮しても元の画質情報が完全に保持され、展開すれば圧縮前の状態に完全に復元できることを意味する。JPEGのような非可逆圧縮フォーマットとは異なり、画質劣化の心配がない。PNG8の圧縮にはDeflateアルゴリズムが主に用いられる。このアルゴリズムは、データ内の繰り返しパターンを効率的に見つけて短縮する。PNG8がファイルサイズを小さくできる主な理由は二つある。一つは、各ピクセルの色情報が8ビット(1バイト)に削減されるため、元となるデータ量が少ないこと。もう一つは、256色という限られた色数の中では、隣接するピクセル間で同じ色が多く出現する傾向があり、Deflate圧縮アルゴリズムがそのような繰り返しパターンを非常に効率的に圧縮できるためである。特に色数の少ない画像においては、PNG8はかつて広く用いられたGIFフォーマットよりも高い圧縮率を達成できることが多い。これはPNGの圧縮アルゴリズムがGIFよりも洗練されていることによる。

PNG8の最大の利点は、小さなファイルサイズで可逆圧縮と透過性を両立できる点にある。そのため、Webサイトのアイコン、ロゴ、ボタン、シンプルなイラスト、グラフ、図形、ユーザーインターフェース(UI)要素の画像など、色数が少なく、シャープな表現が求められる場面で最適である。これらの画像は、PNG8で保存することで、Webページのロード時間を短縮し、ユーザー体験を向上させることに貢献する。しかし、PNG8には明確な限界も存在する。写真や複雑な絵画のように数万から数百万もの色が使われている画像では、強制的に256色に減色されるため、大幅な画質劣化は避けられない。微妙なグラデーションは縞模様になってしまったり、人物の肌の色などが不自然になったりする可能性がある。また、半透明な影や、背景に溶け込むような滑らかな境界線を持つ画像など、アルファチャンネルによる多段階の透過が必要な場合には、PNG8は適していない。そのような用途には、豊富な色数と滑らかな透過をサポートするPNG24や、写真に適したJPEG、高効率なWebPなどのフォーマットを選択する必要がある。

現代のWeb開発においては、様々な画像フォーマットが利用可能である。PNG8を選ぶ際は、その画像が持つ色の特性、必要とする透過の種類、そしてファイルサイズの要件を総合的に考慮し、最も適切なフォーマットを選択することが重要である。適切な画像フォーマットの選択は、Webサイトのパフォーマンス向上とユーザー体験の改善に直接結びつく。システムエンジニアとして、これらのフォーマットの特性を理解することは、効率的なWebアプリケーションやシステムの構築において不可欠な知識である。

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