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RLE(アールエルイー)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

RLE(アールエルイー)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

ランレングス符号化 (ランレングスフゴウカ)

英語表記

Run-Length Encoding (ランレングスエンコーディング)

用語解説

RLEとは、Run Length Encoding(ランレングスエンコーディング)の略称であり、日本語では「連長符号化」と訳されるデータ圧縮技術の一つである。これはデータを効率的に保存したり転送したりするための手法であり、特に同じ値が連続して出現するデータに対して高い圧縮効果を発揮する可逆圧縮アルゴリズムとして知られている。可逆圧縮であるため、圧縮されたデータは完全に元の状態に復元することが可能である。

RLEの基本的な原理は非常にシンプルである。データ列の中から同じ値が連続している部分(これを「ラン」と呼ぶ)を見つけ出し、その連続する値そのものと、それが何回連続しているかという「長さ(回数)」のペアに置き換えることで圧縮を行う。例えば、「A A A A A B B B C C D D D D D D」というデータ列があった場合、RLEではこれを「(A, 5), (B, 3), (C, 2), (D, 6)」のように表現する。元のデータでは16個の要素があったが、圧縮後は4つのペア(計8要素分)で表現でき、データ量を削減できることがわかる。

このシンプルな原理により、RLEは実装が容易であり、圧縮・展開処理が高速であるという特徴を持つ。そのため、リアルタイム性が求められる環境や、計算リソースが限られている環境でも利用されることがある。特に、画像データやFAXデータなど、単色で塗りつぶされた領域や、同じ色のピクセルが連続して並ぶことが多いデータにおいて、その真価を発揮する。例えば、白黒の二値画像では、黒いピクセルが連続する部分や白いピクセルが連続する部分が多く存在するため、RLEは非常に効率的な圧縮方法となる。

RLEの圧縮プロセスは、入力データを順次読み込み、現在のデータと次のデータが同じであるかを比較し続けることから始まる。同じ値が連続している間は、その連続回数をカウントアップしていく。異なる値が現れたり、特定の連続回数に達したりした時点で、これまでの連続する値とその回数をペアとして出力する。そして、次の値から新たな連続カウントを開始する。このプロセスを入力データの終端まで繰り返すことで、データ全体を圧縮する。

展開プロセスは逆の操作を行う。圧縮されたデータは「値」と「回数」のペアとして格納されているため、これを読み込み、指定された「値」を「回数」の分だけ連続して出力する。例えば、圧縮データが「(A, 5)」であれば、展開時には「A A A A A」と復元される。この単純な繰り返し操作により、元のデータが正確に再構築される。

RLEのメリットは、前述の通り、アルゴリズムの単純さ、実装の容易さ、高速な処理速度、そして可逆圧縮である点にある。特に、繰り返しパターンが非常に多いデータに対しては、他の複雑な圧縮アルゴリズムよりも高い圧縮率を達成できる場合がある。これは、RLEがデータの冗長性を直接的に捉えるためである。

しかし、RLEにはデメリットも存在する。最も顕著なのは、連続する同じ値がほとんどないデータに対しては、圧縮効果が低い、あるいはかえってデータサイズが増加してしまう可能性がある点である。例えば、「A B C D E F G」のように、すべての値が異なるデータ列に対してRLEを適用すると、「(A, 1), (B, 1), (C, 1), (D, 1), (E, 1), (F, 1), (G, 1)」のように表現される。元のデータは7要素だが、圧縮後は7つのペア(計14要素分)となり、データ量が倍増してしまう。このため、RLEは特定の種類のデータに特化した圧縮方式であり、汎用的な圧縮アルゴリズムではないと言える。

RLEは様々な場所で応用されている。代表的な例としては、ビットマップ画像形式の一種であるBMPや、TIFF(Tagged Image File Format)形式などでRLEオプションが利用されることがある。また、FAX通信のデータ圧縮方式としても広く採用されており、特に白黒の文書画像を効率的に送信するのに貢献している。さらに、現代のデータベースシステム、特にカラム指向データベース(列志向データベース)の一部では、同じ値が連続して現れる列データをRLEで圧縮し、ストレージ効率を高めたり、クエリ処理を高速化したりする用途でも利用されている。これは、特定の列に同じ値が頻繁に出現するケースが多いため、RLEが有効に機能するからである。

他の高度な圧縮技術、例えばLZ77/LZ78(Lempel-Zivアルゴリズム)やハフマン符号化などと比較すると、RLEはパターン検出の複雑さや統計的な分析を伴わない点で異なる。これらのより複雑なアルゴリズムは、より多様なデータパターンに対応し、一般的に高い圧縮率を達成できるが、その反面、処理に要する時間や計算リソースが増加する傾向がある。RLEは、そのような汎用的な高圧縮率を追求するのではなく、特定の、かつ頻繁に出現するデータ構造(連続する同一値)に特化することで、シンプルさと高速性を追求したニッチな、しかし非常に有用な圧縮技術である。システムエンジニアを目指す上では、データの特性に応じて最適な圧縮アルゴリズムを選択する知識が求められるため、RLEのような基本的な技術もしっかりと理解しておくことが重要である。

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