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stderr(エスティーディーイーアールアール)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

stderr(エスティーディーイーアールアール)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

読み方

日本語表記

標準エラー出力 (ヒョウジュンエラーシュツリョク)

英語表記

stderr (エスティーディーイーアールアール)

用語解説

stderr(標準エラー出力)は、コンピュータプログラムがエラーメッセージや診断情報を出力するための標準的な経路の一つである。これは、プログラムが実行される環境においてあらかじめ定義されている、特別な出力先を指す。一般的に、LinuxやUnix系のOS、またWindowsのコマンドプロンプトやPowerShellといったCUI(Character User Interface)環境でプログラムを実行する際に用いられる概念である。

プログラムが出力する情報は、大きく分けて「正常な処理結果」と「エラーや警告などの異常・診断情報」の二種類がある。stderrは後者の「エラーや警告などの異常・診断情報」を扱うために存在し、前者の「正常な処理結果」を出力する標準出力(stdout)とは明確に区別されている。この区別は、システムがプログラムの挙動を自動的に判断したり、ユーザーが問題の発生を即座に把握したりする上で極めて重要となる。

詳細を説明する。ほとんどのプログラムは、起動時に「標準入力(stdin)」「標準出力(stdout)」「標準エラー出力(stderr)」という三つの標準ストリームを持つ。これらはそれぞれファイルディスクリプタとして数値が割り当てられており、stdinが0、stdoutが1、そしてstderrが2となる。 標準入力(stdin)はプログラムが外部からデータを受け取るための経路で、通常はキーボードからの入力や、他のプログラムの出力を受け取る。 標準出力(stdout)はプログラムが正常に処理した結果を出力するための経路で、通常は実行しているターミナル画面に表示されるか、ファイルにリダイレクトされる。 そして、stderrはプログラムが処理中に発生したエラー、警告、デバッグ情報などのメッセージを出力するための経路である。stdoutと同様に、デフォルトではターミナル画面に表示されることが多い。

stdoutとstderrが分離されていることには、いくつかの重要な利点がある。一つ目は、自動化された処理、つまりシェルスクリプトなどでの利用において、プログラムの正常な出力を容易に解析できることである。例えば、あるプログラムがファイルリストをstdoutに出力し、同時に読み取り権限のないファイルがあった場合にstderrにエラーメッセージを出力すると仮定する。stdoutとstderrが分離されていなければ、ファイルリストの中にエラーメッセージが混入してしまい、スクリプトが正確なファイルリストを処理できなくなる可能性がある。しかし、stderrが別経路にあることで、スクリプトはstdoutから純粋なファイルリストを取得し、エラーメッセージは別途監視またはログファイルに保存することができる。

二つ目は、ユーザーや開発者にとって問題の把握が容易になることである。通常、stderrの出力はターミナル画面に直接表示されるため、プログラムに問題が発生した場合、ユーザーはすぐにそのエラーメッセージを目にすることができる。これは、特にプログラムがバックグラウンドで実行され、その正常な出力が別のファイルにリダイレクトされているような状況で、エラーの発見を迅速化する。

stderrの一般的な使い方として、「リダイレクト」がある。これは、stderrの出力先をデフォルトのターミナル画面から別の場所へ変更する機能である。

  • 例えば、「command 2> error.log」と入力すると、commandというプログラムが出力するstderrメッセージはerror.logというファイルに書き込まれる。このとき、stdoutの出力は通常通りターミナル画面に表示されるか、もしstdoutもリダイレクトされていればその指定に従う。
  • stdoutとstderrの両方を一つのファイルにまとめたい場合は、「command > all_output.log 2>&1」のように記述する。これは「stdoutをall_output.logにリダイレクトし、その後stderrをstdoutと同じ場所(この場合はall_output.log)にリダイレクトする」という意味である。最近のシェルでは「command &> all_output.log」と記述できる場合も多い。
  • また、特定のコマンドからのエラーメッセージを完全に無視したい場合は、「command 2>/dev/null」と記述する。/dev/nullは、書き込まれたデータをすべて破棄する特殊なファイルである。

プログラミングの観点からも、stderrは明確に意識して利用される。C言語であればfprintf(stderr, "...")、JavaであればSystem.err.println("...")、Pythonであればsys.stderr.write("...")のように、stdout (printfSystem.out.printlnprintなど) とは異なる専用の関数やオブジェクトを用いてstderrにメッセージを出力する。これにより、プログラム開発者は出力情報の種類に応じて適切なストリームを使い分けることができ、より堅牢で管理しやすいソフトウェアを構築できる。

stderrは、単に致命的なエラーを伝えるだけでなく、警告メッセージ、デバッグ情報、あるいはプログラムの実行状況を示す診断情報など、さまざまな種類の「通常の処理結果ではない」情報を伝えるために幅広く利用される。システムエンジニアを目指す上では、stderrが何を意味し、どのように扱われるかを理解することは、プログラムの挙動を正しく理解し、問題を効果的に診断・解決するための基礎的な知識となる。

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