Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】6 Browser-Based Attacks Security Teams Need to Prepare For Right Now

2025年09月15日に「The Hacker News」が公開したITニュース「6 Browser-Based Attacks Security Teams Need to Prepare For Right Now」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

ウェブブラウザを介してユーザーを狙う「ブラウザベース攻撃」が近年急増している。この記事では、この攻撃が何か、なぜ効果的なのかを解説する。セキュリティチームは今すぐこの脅威に備える必要がある。

ITニュース解説

ブラウザベース攻撃とは、私たちがインターネットを利用する際に毎日使っているウェブブラウザ、例えばGoogle Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge、Apple Safariなどを経由して行われるサイバー攻撃全般を指す言葉だ。近年、この種の攻撃は非常に増えており、システムエンジニアを目指す皆さんにとって、その基本的な仕組みと対策を理解することは非常に重要となる。なぜなら、現代の多くのシステムやサービスはウェブブラウザを通じて提供され、ユーザーとITシステムの主要な接点となっているからだ。

まず、ブラウザベース攻撃が具体的に何を意味するのかを理解しよう。攻撃者はほとんどの場合、ウェブブラウザというソフトウェア自体を直接破壊したり、機能停止させたりすることを目的としているわけではない。そうではなく、ブラウザがインターネットから情報を受け取り、それを画面に表示し、そして私たちが入力した情報をインターネットへ送り返す一連の「経路」や、その処理の過程で生まれる「隙間(脆弱性)」を悪用しようとする。つまり、ブラウザは攻撃の「舞台」であり、私たちのインターネット利用の入り口という性質が狙われるのだ。

では、なぜこのブラウザベース攻撃がこれほどまでに効果的で、近年増加しているのだろうか。それにはいくつかの理由がある。第一に、ウェブブラウザは私たちにとってインターネットにアクセスするための最も一般的なツールであり、ほぼ全てのオンライン活動の入り口となっている点だ。オンラインでの買い物、メールの送受信、SNSの利用、仕事での情報収集など、私たちのデジタルライフはブラウザなしでは成り立たない。そのため、攻撃者は、ユーザーが必ず利用するこの窓口を狙うのが効率的だと考えるのだ。

第二に、ウェブブラウザは非常に複雑なソフトウェアであり、その内部では多種多様な技術が連携して動作している。ウェブページの構造を定義するHTML、見た目を整えるCSS、ページに動きを与えるJavaScriptといった言語から、画像や動画を読み込む仕組み、通信を安全にするための暗号化技術、さらにはウェブサイトごとに設定や情報を保存するCookieやローカルストレージなどの機能まで、数多くの要素が組み合わさっている。この複雑さ自体が、開発者の意図しない脆弱性や、攻撃者が悪用できるような技術的な隙間を生み出す原因となることがあるのだ。

攻撃者は、ブラウザが持つこうした複雑性や、ユーザーがウェブサイトやオンラインサービスを「信頼しやすい」という心理的な側面を巧みに利用する。例えば、見た目は本物そっくりなのに実は偽物であるウェブサイトに誘導したり、正規のウェブサイトの広告表示の仕組みを悪用したり、あるいは「安全なファイル」と信じ込ませて悪意のあるファイルをダウンロードさせたりする。これらの不正な活動はすべてウェブブラウザを通じて行われるため、「ブラウザベース攻撃」と呼ばれる。攻撃者は、ブラウザが正当な情報として受け取って処理してしまうような、巧妙な罠をウェブページやそこに埋め込まれたプログラム(スクリプト)に仕込むのだ。

具体的な攻撃の例としては、ウェブサイトが読み込まれる際にブラウザが実行するJavaScriptコードに悪意のある命令を紛れ込ませたり、ユーザーが思わずクリックしたくなるような偽のリンクやボタンを巧妙に配置したりする手法がある。また、ウェブブラウザに追加して使う「拡張機能」が悪用されるケースも珍しくない。便利な機能を提供すると見せかけて、実はユーザーの閲覧履歴を盗んだり、別の悪質なサイトへ強制的に誘導したりするプログラムが拡張機能に仕込まれている場合があるのだ。さらに、ウェブサイトが一時的なデータを保存するために使うCookieやローカルストレージといった機能が、個人情報やログインに必要な情報を盗み出す目的で狙われることもある。

これらの攻撃は、ユーザーが意識しないうちにバックグラウンドで実行されることが多く、被害に遭ってから初めてその存在に気づく、というパターンも少なくない。例えば、特定のウェブサイトを訪問しただけで、勝手にコンピューターの処理能力を使って仮想通貨のマイニングが始まったり、ユーザーの個人情報が抜き取られたりするケースも報告されている。これは「ドライブバイダウンロード」と呼ばれる手法の一種で、ユーザーが特別な操作をしなくても、悪意のあるコードがブラウザを通じて実行されてしまうものだ。

システムエンジニアを目指す皆さんにとって、このようなブラウザベース攻撃の脅威は決して他人事ではない。将来、ウェブアプリケーションやサービスを開発する際には、ウェブブラウザがどのように情報を処理し、ユーザーとやり取りするのかを深く理解し、常にセキュリティを意識した設計と実装を行う必要がある。ユーザーが安全にサービスを利用できるよう、ウェブサイトやアプリケーションがブラウザ上でどのように動作すべきかを熟知し、潜在的な脆弱性を事前に特定し、それに対する対策を講じる能力が求められるのだ。

セキュリティチームが今すぐにでも準備すべきだとされるのは、まさにこうした多様で進化し続けるブラウザベース攻撃に対応するためだ。常に最新の攻撃手法を学び、それらからシステムやユーザーを守るための知識と技術を磨き続けることが、現代のIT社会において不可欠なスキルとなる。ウェブブラウザは私たちのデジタルライフを豊かにする重要なツールである一方で、常に攻撃者の標的となり得る入り口でもあるという認識をしっかりと持ち、そのセキュリティ対策に真剣に取り組む姿勢が、これからのシステムエンジニアには強く求められる。

関連コンテンツ

関連IT用語