【ITニュース解説】Detailed Steps in DOM Construction
2025年09月15日に「Dev.to」が公開したITニュース「Detailed Steps in DOM Construction」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
ウェブページ表示のため、ブラウザはHTMLのバイトデータをまず「文字」に変換。次に「タグ」や「テキスト」など意味のある「トークン」に分け、それぞれ「ノード」という部品にする。最終的にこれらを親子関係でまとめ、JavaScriptで操作可能な「DOMツリー」として構築する。
ITニュース解説
ウェブブラウザでウェブサイトのアドレスを入力し、Enterキーを押すと、瞬く間に目的のページが表示される。この見慣れた現象の裏側では、HTMLの設計図から、ウェブページの骨格となる「DOMツリー」が構築されるという複雑で詳細なプロセスが進行している。このDOMツリーは、JavaScriptなどのプログラミング言語がウェブページを動的に操作するための基盤となる、非常に重要なデータ構造である。ここでは、そのDOMツリーがどのようにして段階的に作られるのか、その詳細なステップを順を追って解説する。
最初のステップは、HTMLソースコードが「バイト」に変換されることである。ウェブブラウザがサーバーにウェブページを要求すると、サーバーはHTMLの情報を生のデータとしてネットワーク上を送信する。このとき送られるデータは、まだ人間が読める文字の形ではなく、コンピューターが扱うための単なる数字の羅列、つまりバイトの並びである。例えば、HTMLのタグである<h1>という文字列も、UTF-8エンコーディングの場合、60 104 49 62といったバイト列として送られる。これは、ネットワーク上で効率的にデータをやり取りするために必要な形式である。
次に、ブラウザは受け取った「バイト」列を「文字」にデコードする。これは、数字の羅列を人間が読める実際のテキストに戻す復号のプロセスである。ブラウザは、サーバーが指定する文字エンコーディング情報(例: Content-Type: text/html; charset=UTF-8)や、HTMLファイル内に記述された文字エンコーディング指定(例: <meta charset="utf-8">)を参照し、どの文字セットでデコードすればよいかを判断する。この情報に基づいて、例えば先ほどのバイト列60 104 49 62は、正しく<h1/>という文字として認識されるようになる。このステップを経て、ブラウザはHTMLの記述内容を文字として理解できるようになる。
デコードされた「文字」の羅列は、続いて「トークン」と呼ばれる意味のある塊に分解される。この処理を行うのが、HTMLの「トークナイザー」(字句解析器)と呼ばれる部分である。トークナイザーは、文字の並びをスキャンし、HTMLの開始タグ(<p>など)、終了タグ(</p>など)、テキストコンテンツ(「こんにちは世界」など)、コメント(<!-- 注釈 -->など)といった、それぞれが特定の意味を持つまとまりとして識別する。この段階では、まだHTML要素間の親子関係や入れ子構造は考慮されておらず、単にこれらのトークンが順番に並んだ状態である。それぞれのトークンは、それが何を表すのかという種類と、その内容を保持している。
「トークン」が識別されると、次にそれぞれが「ノード」というメモリ上のオブジェクトに変換される。ノードとは、HTML文書の各部分を表現する独立した部品のようなものであり、コンピュータが内部で扱いやすい形にしたものである。例えば、開始タグ<h1/>は「h1」という名前の要素ノードになり、Hello Worldというテキストコンテンツは「Hello World」という文字列を含むテキストノードになる。コメントもコメントノードとして扱われる。この時点では、個々の部品が作られるが、まだそれらの部品がどのように組み合わさるべきかという構造は決まっていない。
そして最終的に、これらの個々の「ノード」が組み合わされ、「DOMツリー」という階層構造が構築される。この作業は、ブラウザ内のHTMLツリービルダーによって行われる。HTMLには、タグの閉じ忘れや入れ子構造のルールなど、厳密な文法がある。ツリービルダーはこれらのHTMLのルールに従って、ノード同士を親子関係や兄弟関係で結びつけ、木のような階層的なデータ構造を作り上げる。例えば、<body>タグの中に<h1/>と<p>タグがあり、それぞれのタグの中にテキストがある場合、Documentノードを根として、その下にbodyノードがあり、さらにその子としてh1ノードとpノードが並び、それぞれのh1ノードとpノードがテキストノードを持つ、といった具体的なツリー構造が形成される。このDOMツリーが完成すると、JavaScriptなどのプログラミング言語は、document.getElementById()のようなAPIを使ってツリー内の特定のノードにアクセスし、その内容やスタイルを変更したり、新しい要素を追加したりできるようになる。
このように、ウェブブラウザは、ネットワークから受け取った生のバイトデータから始まり、文字へのデコード、トークンへの分解、ノードへの変換、そして最終的なDOMツリーの構築という一連のステップを経て、HTMLの構造をメモリ上に再現している。このDOMツリーこそが、ウェブページが画面に表示され、ユーザーの操作に応じて動的に変化するための基盤となる重要なデータ構造である。システムエンジニアとしてウェブ開発に携わる上で、このDOM構築の仕組みを理解することは、パフォーマンスの最適化や複雑なウェブアプリケーションのデバッグなど、あらゆる場面で役立つ基礎的な知識となるだろう。