【ITニュース解説】🐧 My DevOps Journey: Part 2 — Understanding the Linux File System for DevOps Engineers

2025年09月09日に「Dev.to」が公開したITニュース「🐧 My DevOps Journey: Part 2 — Understanding the Linux File System for DevOps Engineers」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

LinuxのファイルシステムはOSの地図であり、各ディレクトリに役割がある。特に設定ファイルは`/etc`、ログは`/var/log`に格納される。現代的なシステムでは`journalctl`コマンドもログ確認に使う。これらの知識はシステム管理の基礎となる。(114文字)

ITニュース解説

システム開発や運用において、Linuxサーバーを操作する機会は非常に多い。cdlsといった基本的なコマンドを覚えることは第一歩だが、それだけでは実務に対応できない。本当に重要なのは、Linuxのファイルシステム、つまり「どこに」「どのようなファイルが」置かれているのかという全体像を理解することである。この知識は、アプリケーションの設定変更や、障害発生時の原因調査など、あらゆる場面で必須となるスキルだ。

Linuxのファイルシステムは、明確な役割分担を持つディレクトリが階層構造を形成している。これを理解することは、サーバーという広大な土地の地図を手に入れることに等しい。まず、全てのファイルとディレクトリの頂点に立つのが「/」(ルートディレクトリ)である。全てのファイルの場所(パス)は、このルートディレクトリから始まる。WindowsにおけるCドライブのような、最も基点となる存在だ。ユーザーが普段作業を行う場所は「/home」ディレクトリの中にある。ここにはユーザー名ごとの個人ディレクトリが作成され、開発中のプログラムやドキュメントなどを自由に配置することができる。

システムの挙動を決定づける設定ファイルは、そのほとんどが「/etc」ディレクトリに集約されている。例えば、サーバーへのリモート接続を制御するSSHの設定ファイルや、WebサーバーであるNginxの設定ファイルなどがここにある。システムの動作を微調整したり、新しいソフトウェアの設定を行ったりする際には、必ずと言っていいほどこのディレクトリを操作することになる。システムエンジニアが最も頻繁に訪れる場所の一つと言えるだろう。

システムやアプリケーションが正常に動作しているか、あるいは何か問題が発生していないかを確認するためには、動作記録である「ログ」の解析が不可欠だ。これらのログファイルは、主に「/var/log」ディレクトリに保存される。アプリケーションが予期せず停止した場合や、不正なアクセスが疑われる場合など、トラブルシューティングの第一歩は、このディレクトリにある関連ログを確認することから始まる。

私たちが日常的に使うlscpといったコマンドや、インストールしたソフトウェア本体は、「/usr」や「/bin」「/sbin」といったディレクトリに格納されている。「/bin」には一般ユーザーでも利用できる基本的なコマンドが、「/sbin」にはシステムの起動や停止など、管理者権限が必要な専門的なコマンドが置かれる傾向がある。また、OS標準ではないサードパーティ製のソフトウェアをインストールした場合、それらは「/opt」ディレクトリに配置されることもある。

サーバーのトラブルシューティングで最も重要なスキルの一つが、ログの確認方法だ。Linuxにおけるログの仕組みは時代と共に進化しており、主に二つの方法を理解しておく必要がある。一つは伝統的な方法で、「/var/log」ディレクトリ内に存在するテキスト形式のログファイルを直接確認するやり方だ。syslogmessagesといったファイルにはシステム全体の動作記録が、アプリケーション固有のファイルにはそのアプリケーションのログが書き込まれる。tail -fというコマンドを使えば、リアルタイムで追記されるログを監視することも可能だ。

もう一つは、近年のLinuxで標準となったsystemdという仕組みが管理するログを確認する方法である。この場合、「journalctl」という専用のコマンドを使用する。ログはバイナリ形式で効率的に保存されており、テキストエディタなどで直接ファイルを開いても読むことはできない。journalctlコマンドは、サービス単位でログを絞り込んだり、特定期間のログを抽出したりと、より高度な分析を可能にする。実務では古いシステムと新しいシステムの両方に触れる機会があるため、この両方の方法を習得しておくことが不可欠だ。

システムの重要な設定ファイルが格納されている「/etc」ディレクトリなどを編集しようとすると、「Permission denied(権限がありません)」というエラーに遭遇することがある。これはシステムの安全性を保つため、重要なファイルは一般ユーザーが簡単に変更できないよう保護されているからだ。これらのファイルを編集するには、「sudo」コマンドを使い、一時的に管理者(root)権限でコマンドを実行する必要がある。誰が何をできるかを制御する「権限」の概念は、チームで安全にシステムを運用する上で極めて重要である。

Linuxファイルシステムの構造を理解することは、単なる知識の暗記ではない。それは、システムエンジニアとしてサーバーを自在に操作するための羅針盤を手に入れることだ。設定ファイルの場所である/etc、ログが蓄積される/var/logjournalctlコマンド、そして管理者権限であるsudo。これらの基本的な概念と使い方をマスターすることが、初心者から一歩進んだエンジニアになるための重要なステップとなる。

【ITニュース解説】🐧 My DevOps Journey: Part 2 — Understanding the Linux File System for DevOps Engineers | いっしー@Webエンジニア