【ITニュース解説】Almost 2 Months of Gentoo, The Journey So Far!

2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「Almost 2 Months of Gentoo, The Journey So Far!」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

Gentoo Linuxを2ヶ月使った筆者の体験記。コンパイルに時間かかるが、本当に必要なものか吟味し、深くシステムを学ぶ楽しさがある。Archと異なり、OpenRCやPortageでシステム全体を理解できた。カスタマイズ性の高さが、作業環境の生産性向上にも繋がった。

ITニュース解説

ある利用者が約2ヶ月間、Gentoo Linuxというオペレーティングシステムを使用してきた経験が語られている。この期間は、彼が2年間のLinux利用の旅を始めてから58日目に当たるとのことだ。以前はArch Linuxを利用していたが、より安定したシステムを求めてGentooへ移行したという。Arch Linuxも非常に人気のあるディストリビューション(Linuxの種類)だが、Gentooではさらに深いレベルでの学習と制御が可能になる。

Gentoo Linuxの大きな特徴として、システムが非常に安定している点が挙げられる。しかし、その安定性の裏には、ソフトウェアをインストールする際に時間がかかるという特性がある。これは、Gentooがソフトウェアをインストールする際に、ソースコード(プログラムの設計図のようなもの)からコンパイル(コンピュータが理解できる形に変換する作業)を行うためだ。多くのLinuxディストリビューションでは、あらかじめコンパイルされたバイナリパッケージ(すぐに実行できる形式のプログラム)をダウンロードしてインストールするが、Gentooでは利用者のPCの環境に合わせて最適化されたプログラムをその場で生成する。このコンパイルには時間とPCのリソースを要するが、その結果として、無駄な機能を含まない、自分だけの「最小限のシステム」を構築できるという大きなメリットがある。筆者はこのプロセスを経て、本当に必要なソフトウェアとそうでないものを区別する能力を養ってきたと述べている。

Arch Linuxでは、パッケージ(ソフトウェアのまとまり)のインストールが容易で、様々なソフトウェアを気軽に試すことができた。これは新しい機能を試したり、システムをカスタマイズする楽しさにつながる。しかしGentooでは、一つのソフトウェアをインストールするにも長時間のコンパイルが伴うため、「このソフトウェアは本当に自分のシステムにとって必要か、それだけの時間をかける価値があるのか」と慎重に考えるようになる。この思考プロセスは、システムへの理解を深め、より効率的で無駄のない環境を構築するために不可欠な視点を提供してくれる。

Gentooでの利用経験は、Arch Linuxを使っていた時よりも多くの問題に直面したものの、筆者はその問題解決の過程を非常に楽しんでいるという。単に問題を解決するだけでなく、その原因を深く掘り下げ、自分で修正方法を見つけ出すという挑戦が、彼にとって大きなモチベーションとなっているのだ。例えば、デスクトップ環境での表示に影響するpicomというソフトウェアの問題に長期間悩まされていたが、最終的には使用しているウィンドウマネージャー(デスクトップ上のウィンドウの表示や配置を管理するソフトウェア)であるdwmの設定ファイル(x.c)にたった一行のコードを追加することで、すべての問題を解決できたと報告している。このような経験は、表面的な知識だけでなく、システム内部の仕組みを理解する上で非常に貴重な機会となる。

Arch LinuxからGentooへの移行は、単に別のLinuxディストリビューションに乗り換えるという以上の、根本的なシステム全体の学習を意味した。Arch LinuxやDebianといった多くのLinuxディストリビューションは、systemdというシステムとサービス(バックグラウンドで動作するプログラム)を管理するソフトウェアを使用している。これらのディストリビューション間の違いは主にパッケージマネージャー(ソフトウェアのインストールや管理を行うツール)にあることが多い。しかしGentooでは、OpenRCという別のサービス管理システムと、Portageという独自のパッケージマネージャーを使用している。これにより、サービスの起動方法やパッケージの管理方法など、システム全体の仕組みを一から学び直す必要があった。筆者はまだ学ぶべきことは多いと感じているものの、OpenRCによるサービス管理やPortageによるパッケージ管理の基本的な理解を深めていると述べている。

Gentooを使い込む中で、筆者は「禅のような(zenful)」完璧な作業環境を構築することに成功した。この環境は非常に快適で、以前はゲームに費やしていた時間が減り、生産的な活動に充てられるようになったという。彼の生活環境全体にも影響を及ぼしており、物理的なデスク周りも最小限で機能的に整理され、Appleデバイスも娯楽のためだけでなく、生産性向上のためのツールとして活用されている。プログラミングの際にも、コード内のコメントだけに頼るのではなく、ホワイトボードを使って視覚的にアイデアを整理するなど、思考プロセス自体も変化している。

筆者は自身の作業環境の設定ファイル群(dotfilesと呼ばれる)を公開しており、librewolf(ウェブブラウザ)、neovim(高機能テキストエディタ)、tmux(ターミナルマルチプレクサ)、sucklessソフトウェア(シンプルさを追求したツール群)、そしてeverforest(カラーテーマ)などを組み合わせて使用している。これらは時間をかけて非常に丁寧に作り込まれた設定であり、彼がシステムに深く関わり、こだわりを持って構築している様子が伺える。彼はGentooでの残りの22ヶ月間の旅路にも大きな期待を寄せており、このシステムと共にどのような進化を遂げるのか楽しみにしていると述べている。

最後に、彼は新しいシステム、特にGentooのような挑戦的なものに躊躇している読者に対して、ぜひ試してみるよう勧めている。人は自分には難しすぎるのではないかと思いがちだが、実際に挑戦すれば、多くのことを学び、新しい能力を身につけられるとメッセージを送っている。Gentooのようなディストリビューションは、システムの深部に触れ、自らの手でカスタマイズしていくことで、一般的な利用では得られないような深い知識と経験をシステムエンジニアを目指す者にもたらしてくれるだろう。

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