Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Git & GitHub: Theoretical concepts

2025年09月14日に「Dev.to」が公開したITニュース「Git & GitHub: Theoretical concepts」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Gitは、プログラムの変更履歴を記録し、複数人での共同開発や過去のバージョンへの復元を可能にするシステムだ。GitHubは、Gitで管理したコードをインターネット上に共有し、チームでの開発やオープンソース活動を効率化するプラットフォームである。これらはエンジニアに必須のツールだ。

出典: Git & GitHub: Theoretical concepts | Dev.to公開日:

ITニュース解説

ソフトウェア開発の世界では、複数の人が協力して一つのプロジェクトを進めたり、過去の変更を追跡したりする作業が頻繁に発生する。そのような場面で絶大な力を発揮するのが、GitとGitHubというツールである。

まず、Gitとは何か。Gitは「分散型バージョン管理システム」と呼ばれるもので、プロジェクトのファイルの変更履歴を効率的に管理するためのツールだ。単にファイルを保存するだけでなく、プロジェクト全体のある時点での状態を「スナップショット」として記録していくのが特徴だ。このスナップショットは「コミット」と呼ばれ、これによって開発者は過去の履歴を詳細に確認したり、他の人と共同で作業を進めたり、もし問題が発生した場合にはいつでも以前の安定した状態にプロジェクトを戻したりできる。まるで、プロジェクトの進化の過程を一枚一枚写真に収めていくようなイメージだ。

次に、GitHubとは何か。GitHubは、Gitで管理しているプロジェクトのリポジトリ(ファイルの保管場所)を、インターネット上のクラウドに置いて共有するためのウェブサービスである。Gitは手元のコンピューターで変更履歴を管理するツールだが、GitHubはそれをオンライン上に保存し、他の開発者と共有できるようにするプラットフォームと考えると良い。GitHubを使うことで、開発者は自分のコードをインターネット上に公開し、世界中の開発者と協力しながらプロジェクトを進められるようになる。単にリポジトリをホストするだけでなく、開発者が共同作業を円滑に進めるための「プルリクエスト」というコードレビュー機能や、バグや課題を管理する「Issueトラッキング」、プロジェクトの進捗を視覚化する「プロジェクトボード」、そして開発プロセスを自動化する「GitHub Actions」といった豊富な機能も提供している。

では、なぜGitとGitHubが必要なのか。Gitが必要なのは、コードの変更を正確に追跡し、もしもの時に備えるためだ。新しい機能やアイデアを試したい時も、Gitを使えば安全に新しい実験的なコードを書ける。万が一問題が発生しても、簡単に以前の安定した状態に戻せるからだ。例えば、スマートフォンアプリの新しいアップデートをリリースしたときに、新しい機能が原因で予期せぬ不具合が起きてしまったとする。Gitがあれば、すぐに不具合のない以前のバージョンに戻し、別の場所で問題を修正するための開発を継続できる。これによって、無駄な作業を省き、開発の効率を大きく高められる。

GitHubが必要なのは、他の開発者との共同作業をスムーズに行うためだ。GitHubは、Gitリポジトリをクラウド上で共有できる基盤を提供し、場所を問わず複数の開発者が一つのプロジェクトに取り組めるようにする。また、世界中の膨大な数のオープンソースプロジェクトがGitHub上で公開されており、GitHubを利用することで、それらのプロジェクトに簡単に貢献することも可能になる。前述のプルリクエストやIssueトラッキングなどのツールは、チームでの開発ワークフローを強力にサポートし、共同作業の質を高める役割を果たす。

Gitの歴史は、2005年4月にLinuxカーネルの開発者として知られるLinus Torvaldsが、Linuxカーネルの開発を管理するために作り上げたことに始まる。その後、Junio Hamanoがプロジェクトの長期的なメンテナーとなり、現在に至るまでGitの発展を支えている。GitHubは、それから3年後の2008年4月に、Tom Preston-Werner、Chris Wanstrath、P. J. HyettによってRuby on Railsを使って立ち上げられた。Scott Chaconも初期から貢献し、GitHubの普及に大きく寄与した。そして、2018年6月にはMicrosoftによって買収され、現在も多くの開発者に利用され続けている。

Gitがどのように動作するかを理解するためには、「3つの状態」と「3つのセクション」を知ることが重要だ。 ファイルには主に3つの状態がある。「変更済み(Modified)」とは、ファイルの内容を変更したが、まだGitのデータベースに記録していない状態を指す。「ステージング済み(Staged)」とは、変更したファイルを次のコミットに含める準備ができたとマークした状態だ。そして、「コミット済み(Committed)」とは、データがGitのローカルデータベースに安全に保存された状態を意味する。

これらの状態は、Gitプロジェクトの3つの主要なセクションと関連している。「ワーキングツリー」は、プロジェクトの特定のバージョンがチェックアウトされ、実際にファイルがディスク上に配置されている場所を指す。つまり、開発者がコードを編集する作業場所だ。「ステージングエリア」は、次にコミットする内容に関する情報を一時的に保持するファイルで、Gitでは「インデックス」とも呼ばれる。開発者が変更をGitに記録する前に、どの変更を含めるかを選択する場所だ。そして、「Gitディレクトリ」は、プロジェクトのメタデータやオブジェクトデータベース(これまでのコミット履歴やファイルの内容など)が保存されている、Gitにとって最も重要な部分である。他のコンピューターからリポジトリをクローンする際には、このGitディレクトリ全体がコピーされる。

基本的なGitのワークフローは次のようになる。まず、開発者はワーキングツリーでファイルを変更する。次に、その変更の中から、次に記録したい変更だけを選んでステージングエリアに追加する。これを「ステージする」と呼ぶ。そして最後に、コミットを実行することで、ステージングエリアにあるファイルの状態がスナップショットとしてGitディレクトリに永久に保存される。もしファイルがGitディレクトリにあり、すでに保存されている状態であれば「コミット済み」、変更されてステージングエリアに追加されていれば「ステージング済み」、チェックアウト後に変更されたがまだステージングされていない状態であれば「変更済み」となる。

さらに、Gitではファイルが「追跡対象」か「未追跡」かという状態も持つ。 「追跡対象ファイル」とは、前回のコミットのスナップショットに含まれていたファイルや、新しくステージングされたファイルのことだ。これらは「未変更」「変更済み」「ステージング済み」のいずれかの状態になり得る。簡単に言えば、Gitがその存在と変更を認識しているファイルのことだ。一方、「未追跡ファイル」とは、ワーキングツリー内に存在するが、前回のスナップショットに含まれておらず、ステージングエリアにもないファイルのことだ。例えば、新しく作成したばかりのファイルなどがこれに該当する。リポジトリを初めてクローンした時、すべてのファイルはGitによって追跡対象であり、未変更の状態だ。開発者がファイルを編集すると、Gitはそれらを「変更済み」と認識する。そして、開発者がこれらの変更済みファイルを選択的にステージし、その後コミットすることで、このサイクルが繰り返されていく。

このようにGitとGitHubは、個人の開発作業を効率化するだけでなく、チームでの協調作業を強力に支援し、現代のソフトウェア開発には欠かせないツールとなっている。

関連コンテンツ