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【ITニュース解説】JaSST'25 Kansai に参加してきました!

2025年09月24日に「Zenn」が公開したITニュース「JaSST'25 Kansai に参加してきました!」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

ソフトウェアテストのカンファレンス「JaSST'25 Kansai」に参加したQAエンジニアのレポート。約60名が参加し、和気あいあいとした雰囲気の中、印象的なセッションの内容が紹介されている。

出典: JaSST'25 Kansai に参加してきました! | Zenn公開日:

ITニュース解説

JaSST'25 Kansaiは、ソフトウェアが正しく機能するかを確認する「ソフトウェアテスト」に関する専門カンファレンスである。このイベントには、ソフトウェアの品質保証(QA)を専門とするQAエンジニアや開発者など、約60名の参加者が集まり、テストに関する最新の知見や実践事例が共有された。小規模ながらも和気あいあいとした雰囲気の中、参加者たちは日々の業務課題解決に役立つ学びを深めた。システムエンジニアにとって、高品質なソフトウェアを開発する上でテストは欠かせない工程であり、その理解は非常に重要である。

特に印象的だったセッションの一つは、「組織を成長させるテストの文化づくり ~品質指標の活用と継続的改善~」と題された発表である。このセッションでは、株式会社アトラエの西尾敏輝氏が、テストを単なる開発工程の一部として捉えるのではなく、組織全体で品質向上に取り組む「テスト文化」をどのように築くかについて語った。 ソフトウェア開発では、テストが開発の終盤に集中し、問題が発見されても手戻りが大きくなることが多い。このセッションでは、開発の初期段階から品質を意識し、開発者全員がテストに関わる文化を作ることの重要性が強調された。 具体的な実践方法として、「品質指標」の活用が挙げられた。品質指標とは、テスト実行率、バグ発見率、テストカバレッジ(テストでカバーされているコードの割合)など、テスト活動の状況を数値で示すものである。これらの指標をチームごとに計測し、その進捗を可視化することで、テスト活動の効果を客観的に評価できる。 さらに、ただ数値を計測するだけでなく、チーム内で「この数字をもっと良くするにはどうすればよいか」を議論し、改善策を検討する「継続的改善」のサイクルを回すことが重要だとされた。開発作業の振り返り会議である「レトロスペクティブ」の中で、テストに関する課題を共有し、次の開発サイクル(スプリント)で改善を適用するといった取り組みが推奨された。 QAエンジニアの役割は、単にテストを実行するだけでなく、開発者を巻き込み、品質改善への意識を組織全体に根付かせる「文化づくりのリーダー」へと進化していることが示された。ソフトウェアの品質はQAエンジニアだけでなく、開発者を含めたチーム全員が共通の目標として追求すべきものだという考え方である。このアプローチにより、開発プロセス全体が改善され、高品質なソフトウェアが効率的に生み出されるのである。

もう一つの重要なセッションは、テクマトリックス株式会社の滝本雅幸氏による「スクラムプロジェクトにおけるテスト活動の勘所」であった。このセッションは、現代のソフトウェア開発で広く用いられる「アジャイル開発」の手法の一つである「スクラム」の中で、テスト活動がどのように行われるべきかを詳しく解説した。 スクラムとは、短い期間(「スプリント」と呼ばれる)で開発とテストを繰り返しながら、ソフトウェアを段階的に完成させていく開発手法である。この手法は、変化に柔軟に対応し、顧客の要望に素早く応えることを目指す。 セッションでは、スクラムの各フェーズにおけるテストの関わり方が具体的に説明された。 まず、スプリントの計画を立てる「スプリントプランニング」の段階から、QAエンジニアは積極的に参加し、これから開発する機能に対するテストの観点や潜在的なリスクを開発チームと共有することが推奨された。 次に、スプリント中に開発するタスクリストである「スプリントバックログ」には、テスト設計やテスト実施といったテスト活動も明確なタスクとして含め、それにかかる時間を見積もることが重要である。 そして、スプリントの終わりに開発された機能のデモンストレーションを行う「スプリントレビュー」では、QAエンジニアがテスト結果を報告し、プロダクトオーナー(製品の責任者)や他の関係者に、現在のソフトウェアの品質状態を正確に伝える役割を担う。 また、テストの効率と品質を高めるための「テストピラミッド」の考え方も紹介された。テストピラミッドとは、ユニットテスト、結合テスト、システムテスト、受け入れテストといったテストの種類を階層化し、それぞれに適切な量のテストを実施するという概念である。最も土台にある「ユニットテスト」は個々のプログラム部品のテストであり、自動化しやすく多く実施する。上位になるほどテストの粒度は大きくなり、利用者の視点での確認となる。このピラミッドの考えに基づき、下位のテストほど自動化を進め、上位のテストは手動と自動を組み合わせて行うことで、効率的かつ網羅的なテストが可能になる。 スクラムにおいてQAエンジニアは、開発プロセスの早期から関与し、テスト活動全体をリードする重要な役割を果たす。専任のQAエンジニアがいないチームでも、開発者全員がテストへの意識を持ち、品質向上に貢献することが、スクラムプロジェクトの成功には不可欠であると結論付けられた。

今回のJaSST'25 Kansaiは、QAエンジニアや開発者が日々の業務課題を共有し、実践的な知識を深める貴重な機会となった。システムエンジニアを目指す初心者にとっても、ソフトウェアテストが開発プロセス全体にいかに深く関わり、その品質を左右する重要な活動であるかを理解する良い機会となるだろう。ソフトウェア開発は、コードを書くだけでなく、その品質を保証するテストもまた、等しく重要な専門領域であり、今後ますますその価値が高まることが期待される。

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