【ITニュース解説】Is JavaScript Compiled or Interpreted? A Deep Dive

2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「Is JavaScript Compiled or Interpreted? A Deep Dive」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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ITニュース概要

JavaScriptはインタプリタとコンパイラの両方の性質を持つ。V8などのエンジンは、まずコードを解釈・実行し、頻繁に使われる部分だけを実行時にコンパイルして最適化する。このJITコンパイルにより高速な動作を実現する。(116文字)

ITニュース解説

JavaScriptがコンパイラ言語かインタプリタ言語かという問いは、多くのプログラミング初学者が抱く疑問の一つである。この問いに答えるためには、現代のJavaScriptエンジンが実際にどのようにコードを実行しているのかを理解する必要がある。結論から言えば、現代のJavaScriptはインタプリタとコンパイラの両方の技術を駆使するハイブリッドな言語である。この仕組みの中心にあるのが、Google ChromeやNode.jsで採用されている「V8エンジン」である。

まず、開発者が書いたJavaScriptコードがV8エンジンに渡されると、「パーシング」という最初の工程が始まる。この工程は、人間が書いたコードをコンピュータが理解できる形式に変換する準備段階である。パーシングはさらに二つのステップに分かれる。一つ目は「字句解析」で、コードをfunction=、変数名といった意味を持つ最小単位である「トークン」に分解する。次に「構文解析」が行われ、分解されたトークンを基に、コード全体の構造や文法的な関係性を表現した「抽象構文木(AST)」が生成される。抽象構文木は、プログラムの構造を木のような階層構造で表現したデータであり、これによってエンジンはコードの全体像を正確に把握できるようになる。

次に、生成された抽象構文木は、V8エンジンの「Ignition」と呼ばれるインタプリタに渡される。インタプリタは、抽象構文木を解釈し、「バイトコード」に変換する。バイトコードは、特定のCPUアーキテクチャに依存しない中間的なコードであり、マシン語よりも抽象的だが、JavaScriptのソースコードよりは遥かに低レベルな命令セットである。Ignitionは、このバイトコードを一行ずつ解釈しながら実行していく。この段階の動作だけを見れば、JavaScriptはインタプリタ言語のように振る舞っている。しかし、Ignitionの役割はそれだけではない。コードの実行と同時に、「プロファイリング」という重要な処理も行っている。プロファイリングとは、プログラムの中でどの部分が頻繁に呼び出され、実行に時間がかかっているかといった情報を収集する作業である。この過程で繰り返し実行されるコードは「ホットコード」としてマークされる。

プロファイリングによってホットコードが特定されると、次なる主役である「TurboFan」というJIT(Just-In-Time)コンパイラが登場する。JITとは「実行時コンパイラ」を意味し、プログラムの実行中にコンパイルを行う技術である。Ignitionは、特定したホットコードのバイトコードをTurboFanに渡す。TurboFanは、プロファイリングで収集された情報、例えば関数の引数に渡されるデータの型などを参考に、そのバイトコードを特定のCPUが直接実行できる非常に高速な「マシン語」へとコンパイルし、最適化を行う。一度マシン語にコンパイルされたコードは、次回以降呼び出された際に、インタプリタによる解釈を介さず、最適化された状態で直接ハードウェア上で実行される。これにより、JavaScriptの実行速度は劇的に向上する。

しかし、JavaScriptは動的型付け言語であり、予期せぬデータ型が渡される可能性がある。例えば、ある関数が常に数値を引数として受け取ると予測して最適化されたマシン語が生成された後、文字列が引数として渡された場合、そのマシン語は正しい結果を生まない。このような事態に対応するため、V8エンジンには「デ最適化」という賢い仕組みが備わっている。最適化の前提が崩れたことを検知すると、TurboFanは生成したマシン語を破棄し、処理を再び安全なIgnitionのインタプリタ実行に戻す。これにより、プログラムの正確性を保ちつつ、状況に応じて再度プロファイリングを行い、新たな前提に基づいた再最適化を試みることができる。この柔軟性が、動的な言語であるJavaScriptの性質を損なうことなく、高いパフォーマンスを実現する鍵となっている。

これらの一連の実行プロセスの裏では、「ガベージコレクション」という仕組みも常に稼働している。プログラムが実行される中で、変数やオブジェクトなどのためにメモリが確保されるが、不要になったメモリを放置すると、いずれシステム全体のパフォーマンスを低下させる原因となる。ガベージコレクタは、使用されなくなったメモリ領域を自動的に特定し、解放する役割を担う。これにより、開発者は煩雑なメモリ管理から解放され、アプリケーション開発に集中することができる。

このように、現代のJavaScriptエンジンは、コードをまずインタプリタで実行し、パフォーマンスが求められる部分をJITコンパイラで最適化されたマシン語に変換するという洗練されたアプローチを取っている。したがって、JavaScriptは単純なインタプリタ言語でもコンパイラ言語でもなく、両者の利点を組み合わせた高度な実行環境の上で動作していると理解するのが最も正確である。

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