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【ITニュース解説】Hands On with Azure Firewall Setup

2025年09月10日に「Dev.to」が公開したITニュース「Hands On with Azure Firewall Setup」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Azure Firewallは、Azureが提供するクラウドベースのネットワークセキュリティサービスで、仮想ネットワークの通信を制御し、クラウド資産を保護する。この記事では、仮想ネットワーク設定からFirewallの作成、ポリシー更新まで、Azure Firewallの基本的なセットアップ手順を分かりやすく解説する。

出典: Hands On with Azure Firewall Setup | Dev.to公開日:

ITニュース解説

クラウドサービスの利用が一般的になる中で、情報セキュリティの重要性はますます高まっている。特に、インターネットに接続されたシステムでは、外部からの不正アクセスや内部からの情報漏洩を防ぐための仕組みが不可欠だ。そこで登場するのが「ファイアウォール」という概念で、これはネットワークの出入り口に設置される門番のような役割を果たす。Microsoft Azureが提供する「Azure Firewall」は、まさにこの門番の役割を、クラウド環境で専門的に担うサービスである。

Azure Firewallとは、その名の通りMicrosoft Azureというクラウドプラットフォーム上で利用できる、ネットワークセキュリティサービスだ。これは「フルマネージド」という特徴を持つ。フルマネージドとは、ファイアウォールの運用に必要なサーバーの管理、OSの更新、ハードウェアの保守といった面倒な作業を、全てMicrosoftが担当してくれるという意味だ。利用者は、セキュリティポリシー(どのような通信を許可し、どのような通信をブロックするか、というルール)の設定に集中できるため、運用負荷を大幅に軽減できる。

このファイアウォールの主な役割は、クラウド上のリソース(例えば、仮想マシンやデータベース、Webアプリケーションなど)を、受信トラフィック(外部から内部への通信)と送信トラフィック(内部から外部への通信)の両面から保護することにある。具体的には、インターネットからの悪意ある通信をブロックしたり、内部のサーバーが不審な外部のサーバーへ情報を送信するのを防いだりする。これにより、不正アクセス、マルウェア感染、情報漏洩といったセキュリティリスクからクラウド資産を守ることが可能になる。

では、このAzure Firewallを実際に設定する手順を見ていこう。これはシステムエンジニアを目指す上で、クラウドセキュリティの基礎を理解する良い機会となるだろう。

最初のステップは、ファイアウォールを配置するための「仮想ネットワーク」と「サブネット」の準備である。クラウド環境では、まず自分専用のプライベートなネットワーク空間を作成する必要がある。これが仮想ネットワークだ。今回の例では「app-vnet」という仮想ネットワークが既に存在していると仮定する。その仮想ネットワークの中に、さらに細かく区切られたネットワーク領域を作成するのが「サブネット」である。ファイアウォールは、その機能上、専用のサブネットに配置することが推奨される。Azure Portalの検索ボックスで「Virtual networks」と入力し、目的の仮想ネットワーク (app-vnet) を選択後、「Subnets」から「+ Subnet」を選択して新しいサブネットを作成する。これは、ファイアウォールが正しく機能するための土台を築く重要な作業だ。

次に、いよいよAzure Firewall本体を作成する。Azure Portalの検索ボックスに「Firewall」と入力し、検索結果から「Firewall」を選択する。そして「+ Create」をクリックして新規作成ウィザードに進む。ここでは、ファイアウォールの名前、どの仮想ネットワークに配置するか、どのサブネットに配置するかといった「プロパティ」を設定する。これらの設定は、ファイアウォールがどの環境で、どのように動作するかを定義するために不可欠だ。例えば、どのリソースグループに属するか、どのリージョン(データセンターの場所)に作成するか、といった基本的な情報もここで指定する。必要な情報を入力し終えたら「Create」をクリックすることで、Azureがバックグラウンドでファイアウォールのデプロイを開始する。このデプロイには数分かかる場合があり、その間は「Deployment in progress」という表示がされる。

ファイアウォールのデプロイが完了したら、最後のステップとして「ファイアウォールポリシー」を更新する。ファイアウォールは、ただそこに存在するだけでは何も守らない。どの通信を許可し、どの通信をブロックするかという「ルール」を設定して初めて、その真価を発揮するのだ。このルールをまとめたものがファイアウォールポリシーである。

Azure Portalで「Firewall Policies」を検索し、先ほど作成したポリシー (fw-policy) を選択する。ポリシーの設定画面では、主に二種類のルールを設定することになる。一つは「アプリケーションルール」、もう一つは「ネットワークルール」だ。

アプリケーションルールは、特定のアプリケーションやサービスへのアクセスを制御するためのルールである。例えば、特定のウェブサイト(URLやFQDNという形式で指定される)へのアクセスを許可したり、ブロックしたりする場合に利用する。これにより、従業員が業務に関係のないウェブサービスを利用するのを制限したり、悪意あるサイトへのアクセスを防止したりできる。新しいアプリケーションルールを追加するには、設定ブレードで「Application rules」を選択し、「Add a rule collection」をクリックしてルールを設定していく。

一方、ネットワークルールは、IPアドレスやポート番号といったネットワークの基本的な情報に基づいて通信を制御するルールである。例えば、特定のサーバーへのSSH接続(通常ポート22を使用)や、データベースへの接続(ポート3306など)を許可する、あるいは拒否するといった設定を行う。これは、サーバー間で特定の通信のみを許可し、それ以外の不必要な通信を遮断することで、セキュリティを強化する際に非常に有効だ。

これらのルールは、一つ一つ追加することもできるが、「ルールコレクション」という形でグループ化して管理することが可能だ。これにより、関連するルールをまとめて適用・管理しやすくなり、ポリシー設定の複雑さを軽減できる。

このように、Azure Firewallのセットアップは、仮想ネットワークの準備からファイアウォール本体の作成、そして詳細なセキュリティルールの設定まで、段階的に進める必要がある。これらの手順を理解し、適切に設定することで、システムエンジニアはクラウド環境におけるネットワークセキュリティを強固にし、安全なシステム運用を実現できるのだ。クラウドでのシステム構築を学ぶ上で、Azure Firewallはセキュリティの基礎であり、非常に重要な要素となるだろう。