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【ITニュース解説】個人実践で見えた!ClaudeCodeによるAgenticCodingでドキュメントはこう変わる

2025年09月05日に「Qiita」が公開したITニュース「個人実践で見えた!ClaudeCodeによるAgenticCodingでドキュメントはこう変わる」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

AIが自律的に開発作業を行う「Agentic Coding」を個人プロジェクトで実践した事例。この手法を用いることで、開発に必須のドキュメント作成にかかる時間が約4分の1に短縮されるなど、開発効率を大幅に向上させる効果が確認された。

ITニュース解説

近年、ソフトウェア開発の世界では、人工知能(AI)を活用して作業を効率化する試みが急速に進んでいる。特に注目されているのが、自律的にタスクを遂行する「AIエージェント」を用いた「Agentic Coding」という新しい開発手法である。これは、AIに大まかな指示を与えるだけで、AIが自ら計画を立ててコーディングや関連作業を進めてくれるという画期的なアプローチだ。この手法を導入することで、開発プロセスの中でも特に時間と手間がかかるドキュメント作成のあり方が大きく変わる可能性が示されている。

Agentic Codingを理解するためには、従来のAIの使われ方との違いを知ることが重要である。これまでのAIは、コードの一部を自動で補完したり、簡単な質問に答えたりといった、人間の作業を補助する「ツール」としての役割が主だった。しかし、Agentic CodingにおけるAIエージェントは、単なるツールではなく、開発チームの一員のように振る舞う「パートナー」に近い存在となる。開発者が「ユーザー認証機能を追加して」といった抽象的な指示を出すと、AIエージェントはまずその目標を達成するために必要な作業を細かく分解する。例えば、「データベースの設計変更」「ログイン画面の作成」「パスワードの暗号化処理の実装」「関連するテストの作成」といった具体的なステップを自ら考え出す。そして、計画に沿って必要なファイルを読み込み、コードを書き、時にはコマンドを実行して、タスクを一つずつ完了させていく。このように、人間からの指示を起点に、自律的に思考し、一連の作業を遂行するのがAgentic Codingの最大の特徴である。

ある個人開発プロジェクトでは、高性能な言語モデル「Claude 3 Opus」を基盤とした「ClaudeCode」というAIエージェントを用いて、このAgentic Codingが実践された。ソフトウェア開発において、プログラムの概要や使い方、技術的な仕様などを記述した「ドキュメント」は、チームでの共同作業や将来のメンテナンスに不可欠なものだ。しかし、その作成と維持には多大な労力がかかり、開発者にとっては大きな負担となることが多い。この実践例では、ドキュメントが全く整備されていない既存のプロジェクトに対して、「プロジェクト全体のドキュメントを作成して」という非常にシンプルな指示をClaudeCodeに与えた。指示を受けたClaudeCodeは、まずプロジェクト内に存在するすべてのソースコードや設定ファイルを自動的にスキャンし、その内容を解析した。そして、どのファイルがどのような機能を持ち、プログラム全体がどのような仕組みで動作しているのかをAI自身が理解した。その深い理解に基づき、次にどのような構成でドキュメントを作成すべきかを計画した。具体的には、プロジェクトの目的、使用されている技術のリスト、開発環境のセットアップ手順、プログラムの動かし方といった項目を立て、それぞれの内容を生成していった。最終的に、人間が読むのに適したMarkdown形式で、構造化された高品質なドキュメントが自動的に出力された。手作業であれば数時間を要するこのタスクが、AIエージェントによって劇的に短縮され、体感では作業時間が約4分の1になったと報告されている。

この事例が示すように、Agentic Codingは開発現場に多くのメリットをもたらす。第一に、開発全体の生産性が飛躍的に向上する。ドキュメント作成や定型的なテストコードの生成など、創造性よりも正確さや網羅性が求められる時間を要する作業をAIに任せることで、開発者はより重要な作業に時間を割くことができる。第二に、成果物の品質が安定し、標準化される。人間による作業では、担当者による知識の差やその時のコンディションによって品質にばらつきが出たり、記述漏れが発生したりすることがある。AIエージェントは定められた手順に従って網羅的に作業を行うため、常に一定の品質基準を満たしたドキュメントやコードを生成できる。第三に、開発者の役割が変化し、より高度な業務に集中できるようになる。退屈な繰り返し作業から解放されることで、エンジニアはシステムの全体設計を考えたり、新しい技術を調査・導入したりといった、より創造的で付加価値の高い仕事に注力することが可能になる。これは、エンジニア個人のスキルアップだけでなく、製品やサービスの競争力強化にも繋がるだろう。

もちろん、Agentic Codingはまだ発展途上の技術であり、万能ではない。非常に複雑なビジネスロジックを正確に理解したり、設計思想のような暗黙的な文脈を汲み取ってコードを修正したりすることは、依然として人間の介入が必要な領域である。しかし、AIの能力は驚異的なスピードで進化しており、将来的にはコーディングだけでなく、要件定義から設計、テスト、運用まで、ソフトウェア開発のライフサイクル全体にわたってAIエージェントが活躍する時代が到来するかもしれない。このような変化の中で、これからのシステムエンジニアには、単にコードを書く技術だけでなく、AIという強力なパートナーをいかにうまく使いこなし、協業していくかという能力が強く求められるようになるだろう。AIに的確な指示を与え、その生成物を評価・修正し、最終的な品質に責任を持つという、いわば「AIの監督者」としての役割が重要性を増していくと考えられる。

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