【ITニュース解説】🚀 Fixing the “App isn’t 16KB compatible” Warning on Google Play Console (Flutter + Android)
2025年09月10日に「Dev.to」が公開したITニュース「🚀 Fixing the “App isn’t 16KB compatible” Warning on Google Play Console (Flutter + Android)」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Google Play Consoleで「アプリが16KB互換ではない」警告が出たら、Android 15以降の新しい要件に対応が必要だ。これは64-bitライブラリの16KBアラインメントが原因で、開発ツールや依存関係を最新版に更新し、エミュレータやAAB検証で確認すれば解決する。
ITニュース解説
近年、Google Play Consoleにアプリをアップロードする際、「The App isn’t 16KB compatible.」という新しい警告メッセージが表示される事例が増加している。この警告は、アプリそのものにバグがあることを示すものではなく、GoogleがAndroid 15以降のデバイス向けに導入した、ネイティブライブラリの新しいメモリ配置基準に対応する必要があることを意味する。具体的には、アプリが利用する64ビットのネイティブライブラリを、16キロバイト(KB)の境界に沿って配置する「16KBアラインメント」という新しい要件を満たすことが求められているのである。これは2025年という時期に合わせて導入された、今後のAndroidアプリ開発における重要な標準となる。
この警告への対応は、一見複雑に思えるかもしれないが、適切な手順を踏めば解決は可能である。まず最初に取り組むべきことは、アプリ開発に必要な主要なツール群を最新の状態に更新することである。これには、Flutterフレームワークの最新安定版、プログラミング言語であるDartの推奨バージョン(記事執筆時点ではNarwhal 2025.1.3)、ネイティブコードを扱うためのAndroid NDK(r28)、ビルドツールであるGradle(8.14.3-all.zip以上)、そしてGradleがAndroidアプリのビルドに利用するAndroid Gradle Plugin(AGP 8.6+)などが含まれる。さらに、アプリが対象とするAndroidのバージョンを示すCompile SDKとTarget SDKも、最新のSDK 36に設定する必要がある。これらのツールは、それぞれがアプリ開発の異なる側面を担っており、特にネイティブライブラリのビルドやパッケージングにおいて重要な役割を果たすため、最新の要件に準拠したバージョンを使用することが不可欠である。具体的な更新作業は、開発環境のコマンドラインで「flutter upgrade」や「flutter pub upgrade」といったコマンドを実行することで進めることができる。これらのコマンドは、Flutter本体と、アプリが使用する様々なパッケージ(依存関係)をまとめて最新の状態に保つために役立つ。
次に、アプリが利用する全ての依存関係(パッケージ)を最新バージョンに更新することが重要である。アプリは、自らが直接書いたコードだけでなく、他の開発者が作成し公開している便利な機能やライブラリを組み込んで動作することが一般的である。これらの依存関係は、Flutterプロジェクトでは「pubspec.yaml」というファイルで管理されており、それぞれがネイティブライブラリ(.soファイルなど)を含んでいる場合がある。Play Consoleの警告は、これらの依存関係に含まれる古いネイティブライブラリが、新しい16KBアラインメント要件を満たしていない場合に発生することが多い。そのため、「pubspec.yaml」ファイルに記載されている全てのパッケージを、安定版またはベータ版の最新バージョンに更新し、その後プロジェクトを再度ビルドし直すことで、最新の要件に対応したネイティブバイナリがアプリに組み込まれるようにする必要がある。
開発環境と依存関係の更新が完了したら、実際にアプリが新しい要件を満たしているかテストする段階に移る。このためには、Android Studioのデバイスマネージャーを利用して、16KBアラインメントに対応した仮想デバイス(エミュレータ)を作成することが推奨される。エミュレータ作成時には、「Show Hidden Settings」を有効にし、「Pre-Release 16KB Option」を選択することで、この特別なテスト環境を構築できる。作成したエミュレータ上でアプリを実行し、それでもなお16KB互換性の警告が表示される場合は、まだ更新されていないか、対応しきれていない依存関係が存在する可能性がある。その際は、再度「pubspec.yaml」ファイルを確認し、さらなるライブラリの更新を試みる必要がある。
アプリをGoogle Play Consoleに公開する前には、Android App Bundle(AAB)ファイル内のネイティブライブラリが、実際に16KBアラインメントされているかを手動で検証する最終確認を行うことが可能である。AABは、アプリを公開する際のパッケージ形式であり、ユーザーのデバイスに最適なアプリのバージョンを効率的に配信するために利用される。この手動検証では、まずAABファイルを解凍し、その中に含まれるネイティブライブラリ(.soファイル)を抽出する。その後、「readelf」というコマンドラインツールを使用して、各ネイティブライブラリの情報を詳細に分析する。具体的には、readelf -lW "$f" | grep -q "0x4000"というコマンドを実行し、「0x4000」という値が表示されるかどうかを確認する。この値が表示されれば、そのライブラリは正しく16KBアラインメントされていることを意味する。「4KB」と表示される場合は、まだアラインメントが不足しているため、関連する依存関係をさらに調査し、更新する必要がある。ここで注意すべき点として、この16KBアラインメント要件は、arm64-v8aやx86_64といった64ビット環境向けのネイティブライブラリにのみ適用され、armeabi-v7aのような32ビット環境向けのライブラリには適用されないという事実がある。
全てのネイティブライブラリが正しく16KBアラインメントされていることが確認できたら、改めてリリース用のAABファイルをビルドし、Google Play Consoleへアップロードする。この一連の作業が適切に行われていれば、これまで表示されていた「The App isn’t 16KB compatible.」という警告は消え、アプリを問題なく公開できるようになるだろう。
この16KB互換性警告は、単なる一時的なエラーではなく、Androidのプラットフォームがより効率的なメモリ管理とパフォーマンス向上を目指して進化しているサインである。開発者は、Flutter、Dart、NDK、Gradle、AGP、SDKといった開発環境の主要ツールを常に最新の状態に保ち、アプリが利用する全ての依存関係も最新バージョンに更新することが、今後のAndroidアプリ開発において非常に重要になる。また、エミュレータでの徹底したテストと、公開前のAABファイルの手動検証を行うことで、この新しい要件に迅速に対応し、将来的なアプリの公開拒否や互換性問題を未然に防ぐことができるのである。