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【ITニュース解説】Ever had your Frontend UI crash because of faulty api response? Here's how you can avoid it ! 💡

2025年09月14日に「Dev.to」が公開したITニュース「Ever had your Frontend UI crash because of faulty api response? Here's how you can avoid it ! 💡」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

APIからの予期せぬ不正なデータによって、WebサイトのUIがクラッシュするのを防ぐ方法を解説。React環境でTypeScriptのUnion Typesと`never`を活用し、安全なフロントエンド開発を実現するための具体的な技術を紹介している。

ITニュース解説

Webアプリケーションを開発する際、ユーザーが直接操作する画面、つまりフロントエンドは、通常、バックエンドと呼ばれるサーバー側からデータを受け取って表示を生成する。このデータのやり取りにはAPI(Application Programming Interface)が使われるが、APIからの応答が常に完璧で、開発者が期待する通りの形式や値であるとは限らない。例えば、数値が来るはずの場所に文字列が来てしまったり、必須であるはずのデータが欠落していたり、期待しない特殊な値が送られてきたりするケースがある。このような「予期せぬAPIレスポンス」は、フロントエンドのアプリケーションにとって深刻な問題を引き起こす原因となる。

フロントエンドのプログラムは、通常、受け取ったデータが特定の「型」であると仮定して処理を進める。もし数値として処理しようとしたデータが実際には文字列だった場合、計算処理でエラーが発生したり、表示が崩れたりすることがある。また、オブジェクトのプロパティを期待しているのに、データがnullundefinedのような特殊な値だった場合に、存在しないプロパティを参照しようとしてプログラムが突然停止してしまう、いわゆる「クラッシュ」状態に陥ることもある。これはユーザー体験を著しく損ねるだけでなく、最悪の場合、アプリケーションの信頼性を失うことにもつながる。特に、多くのユーザーが利用するような大規模なサービスでは、このような不安定な動作は絶対に避けなければならない。

そこで重要となるのが、フロントエンドがAPIレスポンスを「どのように扱うか」という設計である。現代のWeb開発では、JavaScriptの拡張であるTypeScriptがこの問題に対する強力な解決策を提供してくれる。JavaScriptは非常に柔軟な言語であり、一つの変数にどんな型の値でも入れられるため、開発段階では予期せぬエラーに気づきにくいという側面がある。しかし、TypeScriptは「型」の概念を導入することで、このような潜在的な問題を開発の早期段階で発見し、未然に防ぐ手助けをする。

TypeScriptが提供する機能の中で、特にAPIからの予期せぬ値を扱うのに役立つのが「Union Types(共用体型)」と「never型」だ。Union Typesは、ある変数が複数の型のいずれかの値を取りうることを明示的に宣言できる機能である。例えば、あるAPIフィールドが文字列である場合もあれば、数値である場合もある、あるいはデータが存在しない場合はnullになる可能性もある、といったケースを想定する。このとき、TypeScriptではstring | number | nullのように型を定義できる。このように宣言することで、開発者はその変数が取りうるすべての可能性を意識してコードを書くことになり、TypeScriptコンパイラもそれに従ってコードの安全性をチェックしてくれる。もし開発者がnumber型だけを想定して計算処理を記述した場合、コンパイラはstringnullの可能性を指摘し、適切に型を絞り込む(型ガードと呼ばれる)処理を記述するよう促す。これにより、実行時に予期せぬ型でエラーになることを防げるのだ。

次に、never型について説明する。never型は「決して発生しえない値」の型を表す。これは少し抽象的に聞こえるかもしれないが、アプリケーションの堅牢性を高める上で非常に強力なツールとなる。具体的な使用例としては、例えば、APIレスポンスのステータスコードによって処理を分岐させるswitch文のようなケースが考えられる。もしAPIレスポンスのステータスが"success""error""pending"のいずれかであると定義し、それぞれのケースで処理を記述したとする。このとき、TypeScriptでnever型と組み合わせることで、「もしこの3つのステータス以外の値が来た場合」というありえないはずのケースを明示的に扱うことができる。具体的には、すべてのケースを網羅したswitch文の最後に、デフォルトのケースとしてnever型を受け取る関数を配置するのだ。もし将来的にAPIが新しいステータス(例えば"cancelled")を追加し、それがフロントエンドの型定義に反映されていない場合、switch文は新しいステータスを処理できず、never型に到達してしまう。このとき、TypeScriptコンパイラは「never型には到達しないはずなのに到達した」と判断し、ビルド時にエラーを発生させる。これにより、開発者は新しいステータスへの対応漏れを早期に発見し、アプリケーションが未知のデータでクラッシュすることを防ぐことができるのである。これは、網羅的な条件分岐を作成し、将来の仕様変更にも強く、保守性の高いコードを書くための非常に効果的な方法だと言える。

これらのTypeScriptの型安全メカニズムは、ReactのようなUIフレームワークで特にその真価を発揮する。Reactでコンポーネントを作成する際、APIから取得したデータを元に画面の表示内容を決定することがほとんどだ。TypeScriptを使うことで、コンポーネントが受け取るデータ(propsやstate)の型を厳密に定義し、APIからの応答がその型に合致しない場合に、コンパイル時に警告やエラーとして教えてくれる。これにより、開発者は実行時エラーに悩まされることなく、安心してUIを構築し、ユーザーに安定したサービスを提供できる。

まとめると、APIからの予期せぬレスポンスによるフロントエンドのUIクラッシュは、Webアプリケーション開発における避けては通れない課題だ。しかし、TypeScriptのUnion Typesやnever型といった強力な型システムを活用することで、これらの問題を開発の早期段階で特定し、堅牢で予測可能なアプリケーションを構築することが可能になる。システムエンジニアを目指す上では、このような型安全の概念を理解し、実際にコードに落とし込むスキルは、将来的に高品質なシステムを開発していく上で非常に重要な基盤となるだろう。

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