Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Java Stream Gatherer Tutorial

2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「Java Stream Gatherer Tutorial」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

JavaのGathererは、ストリームで複数の要素を見たり状態を保持したりする、新しい中間操作だ。map/filterでは難しい「連続する重複除去」や「要素のバッチ化」といった複雑なデータ変換を柔軟に記述できる。組み込みの機能も豊富で、独自のGathererも定義可能だ。

出典: Java Stream Gatherer Tutorial | Dev.to公開日:

ITニュース解説

JavaのストリームAPIは、大量のデータを効率的に処理するための強力な機能だ。しかし、これまでのストリームAPIには、mapfilterflatMapといった基本的な変換では対応しきれない、より複雑なデータ処理のニーズが存在した。たとえば、連続する要素の状態を見ながら変換したり、複数の要素をまとめて一つのグループとして扱ったりする場合などである。このような、これまでのストリームAPIの限界を超えるための新しい機能が「Gatherer」だ。

Gathererは、Javaのストリームに新しく導入された中間操作の仕組みである。mapfilterが個々の要素を独立して変換するのに対し、Gathererは要素間にまたがる「状態」を保持しながら変換処理を行える点が最大の特徴だ。これは、ストリームの終端操作でデータを集約するCollectorに似ているが、Gathererはストリームの途中でデータを変換し、さらにストリームを続けることができる中間操作として設計されている。これにより、データの流れの中でより柔軟で複雑な加工が可能になる。

Gathererを利用すべきなのは、主に以下のような状況だ。まず、ストリーム内の要素間で状態を共有し、その状態に基づいて変換を行う必要がある場合である。例えば、「連続する重複要素を削除する」「複数の要素を特定の数で区切ってグループ化する」「値が前回から変化した場合のみ出力する」といった処理がこれに該当する。また、既存のmapfilterflatMapでは実現が難しい、あるいはコードが複雑になりすぎる場合にGathererは非常に有効だ。さらに、これらの複雑な変換ロジックを再利用可能な形で定義し、異なるストリーム処理で使い回したい場合にも適している。

逆に、Gathererの利用を避けるべきケースもある。もし、単純に各要素を独立して変換したり(map)、条件に合う要素だけを選び出したり(filter)、要素を別のストリームに展開したり(flatMap)するだけで十分なら、これらのシンプルな操作を使うべきだ。Gathererはより高度な抽象化であり、簡単な処理にはオーバーヘッドが生じる可能性があるからだ。また、ストリームの終端でデータを集計して結果を一つにまとめたい場合は、GathererではなくCollectorを使うのが正しい選択である。パフォーマンスが非常に重要で、高度な状態管理が必要ない場合も、Gathererがもたらす抽象化のコストを考慮する必要がある。

Gathererの使い方は、主にGatherer.of(...)メソッドを中心とする。このメソッドを使って、独自のGathererを定義する。Gathererの定義は、主に三つの部分から構成される。一つ目は「Initializer」で、これはGathererが処理を開始する際に使用する「状態」を初期化する役割を持つ。例えば、前回の値を記憶しておくための変数などだ。二つ目は「Integrator」で、これはストリームから渡される各要素を、Initializerで初期化された「状態」と合わせて処理する部分である。ここで、現在の要素とこれまでの状態を基に、次のストリームにどのような要素を出力するかを決める。Integratorは、出力する要素を次のストリームに「プッシュ」する役割も担う。三つ目は「Finisher」で、これはストリームのすべての要素の処理が完了したときに、最終的な処理を行う部分である。これは省略することも可能だ。このようにGathererは、内部で状態を保持し、その状態を更新しながら要素を順次処理していくことで、柔軟なストリーム変換を実現する。

具体的な例を見てみよう。Javaには便利な組み込みGathererがいくつか用意されている。例えば、Gatherers.distinctAdjacent()は、ストリーム内で連続して現れる重複要素だけを削除する。もしストリームが[A, A, B, B, C, A, A]という要素を持っていた場合、distinctAdjacent()を通すと[A, B, C, A]という結果になる。[A, A]の二番目のAと、[B, B]の二番目のB、[A, A]の二番目のAが削除されるわけだ。

もう一つの組み込みGathererの例として、Gatherers.windowFixed(サイズ)がある。これは、ストリームの要素を固定されたサイズでグループ化し、それぞれをリストとして出力する。例えば、Gatherers.windowFixed(3)を使って、[1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]というストリームを処理すると、結果は[[1,2,3], [4,5,6], [7,8,9], [10]]のようになる。要素が3つずつグループ化され、最後のグループは残りの要素で構成される。

さらに、独自のGathererを作成することも可能だ。例えば、「値が常に増加している場合のみ要素を出力する」というカスタムGathererを考えてみよう。このGathererは、Initializerで現在の最大値を保持する状態を用意し、Integratorでは新しい要素がその最大値よりも大きい場合にのみ、その要素を次のストリームにプッシュし、同時に最大値を更新する。これにより、[1, 2, 2, 5, 3, 7, 6, 8]というストリームからは、[1, 2, 5, 7, 8]という結果が得られる。途中の236は、直前の値よりも小さかったり同じだったりするため、出力されない。このように、Gatherer.ofを使って状態管理と要素の処理ロジックを定義することで、アプリケーション固有の複雑な要件にも対応できる。

Javaが提供する主要な組み込みGathererには、他にもscanLeft(初期値, 演算)がある。これは、ストリームの要素を累積的に処理し、その中間結果もすべて出力する。reduceが最終的な一つだけの結果を返すのに対し、scanLeftは途中のすべての累積結果をストリームとして提供する。また、windowSliding(サイズ)は、固定サイズのウィンドウをストリーム上でスライドさせながらグループ化する機能を提供する。さらに、並行処理を行うためのmapConcurrent(...)といった高度なGathererも存在する。

Gathererは、JavaのストリームAPIをさらに強力にする新しいツールだ。単純なmapfilterでは対応できない、状態を持つ複雑な中間変換を柔軟に、かつ効率的に記述できる。組み込みのGathererを利用して手軽に高度な処理を実現したり、独自のGathererを定義して特定の要件に対応したりすることで、より洗練されたデータ処理ロジックを構築できるようになるだろう。システムエンジニアを目指す上で、このような新しいAPIの概念とその活用方法を理解することは、複雑なシステム開発に対応するための重要なスキルとなる。

関連コンテンツ

【ITニュース解説】Java Stream Gatherer Tutorial | いっしー@Webエンジニア