【ITニュース解説】にじボイスのキャラと声優さんの対応表を作ろう!【技術編】
2025年09月14日に「Zenn」が公開したITニュース「にじボイスのキャラと声優さんの対応表を作ろう!【技術編】」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
音声合成サービス「にじボイス」は、サービスが審査制に移行し、キャラクター名も変更された。この記事は、これらの変化に対応するため、新しい名義(声優名)をベースに、キャラクターと声優の対応を予測する技術的な方法を解説する。
ITニュース解説
「にじボイスのキャラと声優さんの対応表を作ろう!」と題されたこの記事は、音声合成サービス「にじボイス」と、その背景にある声優さんとの関係を技術的に解明しようとする取り組みを解説している。この取り組みは、システムエンジニアを目指す人にとって、データ収集からデータベース構築、そして情報分析に至るまでの一連のプロセスを学ぶ良い機会となるだろう。
まず「にじボイス」とは、テキストを入力するだけでまるで人間が話しているかのような自然な音声を生成できる、音声合成サービスの一つだ。このサービスは、人気バーチャルライバーグループ「にじさんじ」のキャラクターの声をベースにしているため、多くのファンがどのキャラクターの声がどの声優さんに由来しているのか、あるいは似ているのかに関心を持っている。しかし、この「にじボイス」サービスは、2025年10月から審査制のクローズドサービスに移行し、さらにキャラクター名が変更されるという大きな変化を迎えることになった。これにより、これまで明らかだった情報が使えなくなる可能性があるため、この記事では、新しい名義の下で、声優名ベースでキャラクターの声を予測するための技術的なアプローチが解説されている。
この目的を達成するために、記事では大きく分けてデータの収集、データの整理・加工、そしてデータベースへの格納という工程を踏んでいる。これは、システム開発における情報処理の基本的な流れそのものである。
最初のステップは「データの収集」だ。予測を行うには、まず大量の関連情報が必要となる。具体的には、にじさんじのライバー(VTuber)の情報、にじボイスのキャラクター名とそれに対応する声優さん、過去の配信や動画に関する情報などだ。これらの情報は、インターネット上に点在している。 情報を効率的に集めるために、「Webスクレイピング」という技術が用いられる。これは、プログラムを使ってWebサイトに自動でアクセスし、そこから必要なテキストや画像を抽出する技術だ。人間が一つ一つ手作業でコピー&ペーストする代わりに、プログラムが目的の情報を探し出し、集めてくれる。この記事では、Pythonというプログラミング言語と、「requests」や「BeautifulSoup」といったライブラリ(プログラムの部品)を組み合わせて、にじボイスの公式サイトや声優情報がまとめられたWikiサイトなどから情報を抜き出す手法が使われている。 また、Webスクレイピングだけでなく「API(Application Programming Interface)」も活用される。APIとは、プログラム同士が情報をやり取りするための窓口のようなもので、にじさんじ公式が提供するAPIを利用することで、ライバーのプロフィール情報などを直接、構造化されたデータ(JSON形式など)として取得できる。これは、Webサイトの見た目から情報を読み取るスクレイピングよりも、安定して正確なデータを取得できる利点がある。
次に「データの整理・加工」のステップだ。WebスクレイピングやAPIで収集したデータは、そのままでは分析に適さないことが多い。例えば、Webページから抽出したデータには余計な広告情報や、改行コードなどが含まれていたり、データ形式がバラバラだったりする。これらのデータは、後で利用しやすいように、特定の形式(例えば、CSV形式やデータベースが読み込める形式)に統一し、不要な部分を削除し、欠けている情報を補完するなどの加工が必要となる。Pythonを使ってJSONデータを解析し、必要な項目だけを抽出したり、複数の情報源から得たデータを組み合わせて一つの情報にまとめたりする作業が行われる。
そして「データベースへの格納」が重要なフェーズとなる。整理・加工した大量のデータを効率よく管理し、後から必要な情報を素早く検索したり、異なるデータを組み合わせて分析したりするためには、「データベース」の利用が不可欠だ。この記事では、「SQLite3」というデータベースが使われている。SQLite3は、専門的なデータベースサーバーを立てる必要がなく、ファイルとして手軽に扱えるのが特徴で、プログラミング学習や小規模なアプリケーション開発によく用いられる。 データベースには、情報を格納するための「テーブル」という箱を作る。例えば、「ライバー情報」テーブル、「にじボイスキャラクター情報」テーブル、「声優情報」テーブルといった具合に、種類ごとにテーブルを分ける。各テーブルには「名前」や「ID」など、どのような項目(列)を格納するかを定義する。 これらのテーブルに対して、「SQL(Structured Query Language)」というデータベース操作専用の言語を使って、データを追加したり(INSERT)、更新したり(UPDATE)、削除したり(DELETE)、そして最も重要な「検索」を行ったりする(SELECT)。PythonのプログラムからSQLite3を操作することで、収集したデータをデータベースに効率よく保存し、必要に応じて取り出すことができるようになる。このデータが、最終的に「にじボイスのキャラクターがどの声優さんに対応するか」を予測するための基盤となるのだ。
この一連のプロセスを通じて、システムエンジニアを目指す初心者は、Webから情報を収集する技術、収集したデータを加工して使える形にする技術、そして大量のデータを効率的に管理するためのデータベースの構築と操作方法といった、ITシステム開発における非常に重要な基礎スキルを実践的に学ぶことができる。現実の課題に対し、どのような情報を集め、どのように整理し、どのように活用していくかという思考プロセスは、あらゆるシステム開発に応用できる普遍的な考え方だ。この記事は、技術的な側面から、データとプログラミングの力を駆使して、特定の関心事を探求する面白さを示している。