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【ITニュース解説】Storing Unwise Amounts of Data in JavaScript Bigints

2025年09月22日に「Hacker News」が公開したITニュース「Storing Unwise Amounts of Data in JavaScript Bigints」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

JavaScriptのBigIntは、非常に大きな整数を正確に扱える新しい型だ。しかし、大量のデータを不適切に保存しようとすると、予期せぬ問題や性能低下を招く可能性がある。正しい使い方を理解し、注意して利用すべきだ。

ITニュース解説

JavaScriptというプログラミング言語で数値を扱うとき、通常はnumber型が利用される。このnumber型は、コンピューターが内部で数値を表現する「倍精度浮動小数点数」という形式に基づいており、広い範囲の数値を表現できるが、整数を正確に扱える範囲には限界がある。具体的には、Number.MAX_SAFE_INTEGERという定数で示される約900京までの整数しか、安全に精度を保ったまま扱うことができない。この値を超えた大きな整数をnumber型で計算しようとすると、内部で情報が失われ、計算結果が正確でなくなる可能性がある。たとえば、非常に長いID番号や、暗号化に使われるような巨大な数を扱う場合には、このnumber型の限界が問題となることがあった。

このnumber型の限界を超えるために、JavaScriptの標準仕様であるECMAScript 2020で「BigInt型」が導入された。BigInt型は、その名の通り「非常に大きな整数」を意味し、number型では扱えないような、任意の桁数の整数を精度を失うことなく正確に表現できる。これにより、従来のJavaScriptでは困難だった、超巨大な整数を扱う計算やアプリケーションの開発が可能になった。BigIntの値は、数値の末尾にnを付けて表記する。例えば、123は通常のnumber型だが、123nと書けばBigInt型として扱われる。ただし、BigInt型とnumber型は、異なる型のデータとして扱われるため、直接混ぜて計算することはできないというルールがある。これは、それぞれの型が内部で異なる方法で数値を表現し、計算処理を行うためである。

BigIntがどのようにして、桁数の限界なく整数を扱えるのかというと、その内部的なデータ構造が通常のnumber型とは異なるためだ。number型がコンピューターのCPUが直接扱える固定サイズの数値形式であるのに対し、BigIntは、必要に応じてより多くのメモリを動的に割り当てて数値を格納する。例えるなら、一つの巨大な整数を、複数の小さな整数部品の「配列」として表現し、それらの部品を組み合わせて全体として大きな数値を表しているようなイメージだ。この仕組みにより、整数がどれほど大きくなっても、必要なだけのメモリを使って値を表現できる柔軟性を持つ。しかし、この柔軟性には代償があり、桁数が増えれば増えるほど、BigIntオブジェクトが占めるメモリの量も増加していく。たとえ値が0n1nといった小さなBigIntであっても、BigIntオブジェクトとして最小限のメモリは常に必要となる。

BigIntの利用におけるもう一つの重要な側面は、そのパフォーマンス、つまり計算速度である。number型の算術演算は、CPUに組み込まれた専用のハードウェア回路によって非常に高速に実行される。しかし、BigIntの演算は、桁数が任意の大きさに変化するため、CPUのハードウェアが直接サポートすることは難しい。そのため、BigIntの演算はすべてソフトウェアによって、「多倍長演算」と呼ばれる、複数の部品を組み合わせて計算する複雑な処理を通じて行われる。このソフトウェアによる処理は、ハードウェアによる直接処理に比べて、どうしても時間がかかってしまう。特に、桁数の非常に大きなBigInt同士の複雑な計算では、この速度の差が顕著に現れる。BigIntは正確な計算を保証するが、その引き換えに計算コストが増大するという特性を理解しておく必要がある。

実際にBigIntがどの程度のメモリを消費するのか、具体的な例を考えると理解しやすい。もしJavaScriptの配列に0nというBigIntの値を1000万個格納したとしよう。一つ一つの値は0と非常に小さいが、それぞれがBigIntオブジェクトとしてメモリ上に存在するため、合計で約40メガバイトものメモリを消費する可能性がある。これは、BigIntオブジェクトそのものが持つ管理情報や、値がどのようなものであれオブジェクトとして最低限必要となるメモリがあるためだ。さらに、桁数が非常に大きいBigIntを格納する場合、その消費量はさらに増大する。例えば、2n**64nのような巨大な数値をBigIntとして格納する場合、それを表現するための内部的な「小さな整数部品の配列」の要素数が多くなるため、より多くのメモリが必要となる。アプリケーションが大量のBigInt、特に桁数の大きいBigIntを扱う設計になっている場合、開発者の意図しないところで大量のメモリを消費し、システムのパフォーマンスに悪影響を与える可能性がある。

結論として、BigIntはJavaScriptにおいて、number型の精度限界を超えた巨大な整数を正確に扱えるようにする、非常に強力で有用な機能である。しかし、この強力な機能を効果的に利用するためには、その特性を深く理解しておくことが不可欠だ。BigIntは、その値の大きさに応じてメモリを動的に割り当てるため、桁数の大きいBigIntや、たとえ値が小さくても大量のBigIntを扱う場合には、予想以上に多くのメモリを消費する可能性がある。また、BigIntの演算はソフトウェアによる処理が必要となるため、number型に比べて計算速度が遅い傾向がある。システムエンジニアとしてJavaScriptアプリケーションを設計・開発する際には、これらのBigIntの特性を考慮し、本当にBigIntが必要な場面でのみ利用することが重要だ。不必要にBigIntを使ったり、大量のBigIntを無計画に保持したりすると、アプリケーションの動作が遅くなったり、メモリを過剰に消費して不安定になったりするリスクがあるため、常にパフォーマンスとリソース効率を意識したデータ型選択が求められる。

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