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【ITニュース解説】【TryHackMe攻略】Authentication Enumeration & Brute Force 解説

2025年09月11日に「Qiita」が公開したITニュース「【TryHackMe攻略】Authentication Enumeration & Brute Force 解説」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

TryHackMeの学習ルームを題材に、認証列挙とブルートフォース攻撃の実践方法を解説する。攻撃手法の具体的な理解は、システムを防御する上で非常に重要だ。セキュリティを学ぶ初心者システムエンジニアに役立つ知識を提供する。

ITニュース解説

この解説では、オンラインサービスを利用する上で欠かせない「認証」という仕組みに焦点を当て、サイバー攻撃の一種である「認証列挙」と「ブルートフォース攻撃」について、その仕組みと対策の考え方を説明する。セキュリティを学ぶことは、システム開発や運用に携わるシステムエンジニアにとって非常に重要な役割を果たす。攻撃の原理を理解することは、堅牢なシステムを構築し、大切なデータを守るための防御策を考える上で不可欠な知識となる。

まず、システムにおける「認証」とは何かから理解を深める必要がある。認証とは、システムが利用者の本人確認を行うプロセスを指す。通常、ユーザーIDとパスワードの組み合わせを入力することで、登録されたユーザー本人であるかどうかを確認する。この認証の仕組みを悪用し、有効なユーザーIDやアカウントが存在するかどうかを特定しようとする手法が「認証列挙(Authentication Enumeration)」だ。攻撃者は、様々なユーザーIDをシステムに試しに入力し、システムが返すエラーメッセージの違いや応答速度、その他の挙動から、入力したユーザーIDが実在するものなのか、それとも存在しないものなのかを推測する。例えば、存在しないユーザーIDを入力した場合には「このユーザーIDは存在しません」というメッセージが表示され、存在するがパスワードが間違っている場合には「パスワードが違います」と表示されるようなシステムの場合、攻撃者は表示されるメッセージの違いを観察することで、どのユーザーIDが有効であるかを洗い出すことができるのだ。この有効なユーザーIDのリストは、次の段階で行われる「ブルートフォース攻撃」の準備として非常に重要な情報となる。システムエンジニアは、このような情報が漏洩しないように、エラーメッセージの表示方法を工夫したり、安易にユーザーIDの存在が判明しないような設計を心がけたりする必要がある。

次に、「ブルートフォース(Brute Force)」という言葉について解説する。「ブルートフォース」とは、力ずく、総当たりといった意味を持つ言葉だ。つまり、「ブルートフォース攻撃(Brute Force Attack)」とは、認証情報、特にパスワードを特定するために、あらゆる可能性のある文字の組み合わせを片っ端から試していく攻撃手法のことを指す。認証列挙によって有効なユーザーIDが判明した後、攻撃者はそのユーザーIDに対して、考えられるすべてのパスワードの組み合わせを自動的に入力し続ける。パスワードが短い、または単純なものであれば、この総当たり攻撃によって短時間でパスワードが特定されてしまう危険性がある。また、辞書に載っているような一般的な単語や、よく使われる数字の羅列(例: 'password', '123456')を優先的に試す「辞書攻撃」も、ブルートフォース攻撃の一種として知られている。こちらは、総当たりに比べて試行回数を減らせるため、効率的にパスワードを破る手段となる。システムのセキュリティを考える上では、このような攻撃に対してユーザーに複雑なパスワードの設定を促したり、一定回数パスワードを間違えた場合にアカウントをロックするなどの対策を講じたりすることが極めて重要となる。

このようなサイバー攻撃の手法を理解し、実際にどのように行われるのかを体験できるのが、サイバーセキュリティの学習プラットフォーム「TryHackMe」のようなサービスだ。TryHackMeでは、「Enumeration & Brute Force」といった具体的な学習ルームが提供されており、ユーザーは仮想環境の中で、実際に認証列挙やブルートフォース攻撃を試すことができる。自ら攻撃者の視点に立ってこれらの手法を実践することで、座学だけでは得られない深い理解と気づきを得ることが可能になる。攻撃の脆弱性や仕組みを体験的に学ぶことは、将来システムを設計したり運用したりする際に、どこにセキュリティホールが潜んでいるか、どのような対策が有効かを具体的に想像できるようになるため、実践的な防御能力を養う上で非常に価値のある経験となる。システムエンジニアとして、常に最新の攻撃手法を学び、それを防御に活かす姿勢が求められる。

システムエンジニアは、攻撃手法を知ることで、効果的な防御策を講じるための知識とスキルを身につけることができる。例えば、認証列挙を防ぐためには、エラーメッセージを一般化し、有効なユーザーIDと無効なユーザーIDで同じメッセージを返すように設計することが考えられる。また、ブルートフォース攻撃に対しては、パスワードの複雑性要件(大文字、小文字、数字、記号の組み合わせ)を導入し、推測されにくい長いパスワードをユーザーに義務付けること、そして、多要素認証(パスワードだけでなく、スマートフォンに送られるコードなども併用する認証方式)の導入により、たとえパスワードが漏洩しても不正ログインを防ぐ仕組みを設けることが有効だ。さらに、一定回数のログイン失敗でアカウントを一時的にロックする機能や、不正なログイン試行を検知して遮断する侵入検知システム(IDS)や侵入防止システム(IPS)、Webアプリケーションへの攻撃を防ぐWebアプリケーションファイアウォール(WAF)などを導入することも、システムを強固にする上で欠かせない。これらのセキュリティ対策は、ユーザーの利便性を損なわずに安全性を高めるためのものであり、システム開発の初期段階から考慮すべき重要な要素である。

このように、認証列挙やブルートフォース攻撃といったサイバー攻撃の手法とその対策を深く理解することは、システムエンジニアとして信頼性の高いシステムを構築し、運用していく上で避けて通れない課題である。常に攻撃者の視点を持ち、変化する脅威に対応できる知識とスキルを磨き続けることが、これからのIT社会で活躍するための基礎となるだろう。

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