アカウント(アカウント)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

アカウント(アカウント)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

アカウント (アカウント)

英語表記

account (アカウント)

用語解説

アカウントとは、コンピュータシステムやネットワークサービスを利用する権利、またはその権利を持つ利用者を識別するための情報を指す。一般的には、特定の個人やプログラムに紐付けられ、システムへのアクセスや操作を許可する際の基本的な単位となる。多くのシステムでは、利用者は自身に割り当てられたアカウントを使用してログインという認証プロセスを経て、許可された範囲内で機能を利用することが可能となる。この仕組みにより、システムは「誰が」「いつ」「何をしたか」を管理し、セキュリティを確保している。

アカウントは、主に利用者を一意に識別するためのユーザーID(またはアカウント名)と、本人であることを証明するためのパスワードの組み合わせによって構成される。ユーザーIDは、システム内で重複しないユニークな文字列であり、利用者を特定する役割を持つ。一方、パスワードは利用者本人しか知らない秘密の情報であり、第三者によるなりすましを防ぐための認証情報として機能する。近年ではセキュリティを強化するため、パスワードに加えて、SMSで送られる確認コードや、指紋・顔認証などの生体情報、専用アプリが生成するワンタイムパスワードなどを組み合わせる多要素認証(MFA)が広く採用されている。これら認証情報に加えて、氏名、メールアドレス、所属部署、連絡先といった利用者の属性情報や、システム内でどのような操作が許可されているかを示す権限情報もアカウントに紐付けて管理される。

システムエンジニアが扱うアカウントには、その目的や権限に応じていくつかの種類が存在する。最も一般的なものは、人間が操作するためのユーザーアカウントである。これとは別に、OSやアプリケーションなどのプログラムが、特定のタスクを自動実行するために使用するシステムアカウント(サービスアカウント)がある。これは人間が直接ログインするのではなく、バックグラウンドで動作するプロセスの実行主体として機能する。さらに、システム全体の設定変更やソフトウェアのインストールなど、あらゆる操作を実行できる強力な権限を持つ管理者アカウントが存在する。Windowsでは「Administrator」、Linux系OSでは「root」という名前が代表的である。このアカウントは特権アカウントとも呼ばれ、その強力さゆえに、取り扱いには細心の注意が必要とされる。意図しない操作や悪意ある第三者による乗っ取りは、システム全体に深刻なダメージを与える可能性があるため、日常的な作業では使用せず、必要な場合にのみ限定的に利用することが推奨される。

企業などの組織においては、多数の従業員が利用する様々なシステムのアカウントを効率的かつ安全に管理する必要がある。これをアカウント管理またはID管理と呼ぶ。アカウント管理には、従業員の入社時にアカウントを作成し、必要な権限を付与する「プロビジョニング」、異動や昇格に伴い権限を変更する「更新」、そして退職時にアカウントを速やかに無効化または削除する「デプロビジョニング」という一連のライフサイクルが含まれる。このライフサイクル管理を徹底することは、不要なアカウントの放置によるセキュリティリスクを低減するために不可欠である。

アカウント管理の中心的な概念として「認証(Authentication)」と「認可(Authorization)」がある。認証は、ログインしようとしている利用者が本当に本人であるかを確認するプロセスである。これに対して認可は、認証された利用者が、どの情報(ファイルやデータなど)にアクセスし、どのような操作(読み取り、書き込み、削除など)を行うことを許可されているかを判断し、制御するプロセスである。これらを適切に設定することで、各利用者に業務上必要な最小限の権限のみを与える「最小権限の原則」を実現し、内部不正や操作ミスによる情報漏洩リスクを低減できる。さらに、誰がどのような操作を行ったかを記録する「監査(Auditing)」も重要であり、取得したログはセキュリティインシデント発生時の原因追跡や、不正アクセスの検知に役立てられる。このように、アカウントは単なるログイン情報ではなく、システムのセキュリティとガバナンスを支える根幹的な要素である。

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