外部結合テスト(ガイブツゴウゴウテスト)とは | 意味や読み方など丁寧でわかりやすい用語解説

外部結合テスト(ガイブツゴウゴウテスト)の意味や読み方など、初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。

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読み方

日本語表記

外部結合テスト (ガイブケイゴウテスト)

英語表記

External Join Test (エクスターナルジョインテスト)

用語解説

外部結合テストとは、システム開発における結合テストの一種であり、特に外部システムや外部インターフェースとの連携部分に焦点を当てたテストのことである。システム全体の品質を保証するために不可欠な工程であり、外部システムとのデータのやり取りや処理が正しく行われるかを検証する。

結合テストは、複数のモジュールを組み合わせてテストすることで、モジュール間のインターフェースやデータの流れに問題がないかを確認する。外部結合テストは、この結合テストの対象を外部システムとの連携に特化させたものと言える。近年、クラウドサービスの利用やAPI連携が一般的になるにつれて、外部システムとの連携の重要性は増しており、外部結合テストの重要性も高まっている。

外部結合テストの目的は、大きく分けて以下の3点である。

  1. 外部システムとの連携の確認: 外部システムとのデータ連携が仕様通りに行われるかを検証する。具体的には、データの形式、内容、タイミングなどが正しいかを確認する。例えば、ECサイトが決済代行サービスと連携する場合、注文情報や金額などが正確に決済代行サービスに передаваться され、決済結果が正しくECサイトに反映されるかをテストする。

  2. 外部システムの挙動に対するシステムの堅牢性の確認: 外部システムが期待通りの挙動をしない場合でも、自システムがエラー処理を適切に行い、システム全体の停止やデータの不整合を招かないことを確認する。例えば、外部APIが一時的に利用できなくなった場合に、自システムがエラーメッセージを表示したり、リトライ処理を行ったりすることで、ユーザーに影響を与えないようにする。

  3. セキュリティリスクの洗い出し: 外部システムとの連携部分におけるセキュリティ上の脆弱性を発見し、対策を講じる。例えば、外部APIの認証情報が適切に管理されているか、データの送受信が暗号化されているか、不正なリクエストに対する防御策が講じられているかなどを検証する。

外部結合テストの具体的なテスト項目としては、以下のようなものが挙げられる。

  • データ連携テスト: 外部システムとのデータの送受信が正しく行われるかを検証する。データの形式、内容、文字コード、桁数などを確認する。
  • インターフェーステスト: 外部システムとのインターフェースが仕様通りに実装されているかを検証する。APIのパラメータ、レスポンスの形式、エラーコードなどを確認する。
  • エラーハンドリングテスト: 外部システムでエラーが発生した場合に、自システムが適切にエラー処理を行うかを検証する。エラーメッセージの表示、ログの出力、リトライ処理などを確認する。
  • パフォーマンステスト: 外部システムとの連携処理にかかる時間を測定し、性能要件を満たしているかを検証する。
  • セキュリティテスト: 外部システムとの連携部分におけるセキュリティ上の脆弱性を検証する。認証情報の管理、データの暗号化、不正アクセス対策などを確認する。

外部結合テストを実施する際には、以下の点に注意する必要がある。

  • テスト環境の準備: 外部システムとの連携をテストするためのテスト環境を準備する必要がある。本番環境に影響を与えないように、テスト用の外部システムやテストデータを用意する。
  • 外部システムの協力: 外部システムの開発元や運用元と協力してテストを実施する必要がある場合がある。テストデータの提供や、テスト環境の提供などを依頼する。
  • テスト自動化: 外部システムとの連携テストは、手動で行うと時間がかかり、人的ミスも発生しやすいため、テスト自動化を検討する。APIテストツールや、スクリプト言語などを用いてテストを自動化する。
  • ドキュメントの整備: 外部システムとの連携に関する仕様書や設計書を整備し、テスト担当者がテストを実施する際に必要な情報を readily 入手できるようにする。

外部結合テストは、外部システムとの連携が不可欠なシステム開発において、品質を保証するために非常に重要なテストである。しっかりと計画を立て、適切なテスト項目を設定し、丁寧にテストを実施することで、システム全体の信頼性を高めることができる。外部結合テストを適切に行うことで、本番環境でのトラブルを未然に防ぎ、安定したシステム運用を実現することが可能になる。