【ITニュース解説】Async Arrow Functions in TypeScript (With React Examples)
2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「Async Arrow Functions in TypeScript (With React Examples)」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
TypeScriptやReactでは、asyncアロー関数で非同期処理を簡潔に記述できる。データ取得やReactのイベント処理、複数APIの並行処理に応用可能だ。ただし、forEach(async...)は注意が必要で、map + Promise.allの利用が推奨される。
ITニュース解説
現代のソフトウェア開発、特にウェブアプリケーションでは、ユーザーインターフェース(UI)の操作やデータのやり取りを高速かつスムーズに行うため、「非同期処理」が不可欠だ。TypeScriptやJavaScriptでは、async/await構文が非同期処理を効率的かつ読みやすく記述する強力なツールとなる。また、TypeScriptやReactなどの環境では、関数を簡潔に定義できる「アロー関数」が広く使われている。本解説では、async/awaitとアロー関数がどのように組み合わさり、どのようなメリットをもたらすかを説明する。
まず、非同期処理の基本となるasyncとawaitについて確認する。通常のプログラムは上から順に処理を実行するが、インターネット通信のような時間のかかる処理では、その間プログラムが停止し、UIが固まることがある。これを避けるために非同期処理が使われる。asyncキーワードを付けた関数は非同期処理を含み、必ずPromiseオブジェクトを返す。Promiseは将来的に値が利用可能になることを示す。awaitキーワードはasync関数の中でしか使えず、Promiseが解決する(処理が完了し、結果が得られるか、エラーが発生する)まで、その行以降のコードの実行を一時停止させる。プログラム全体は停止せず、他の処理は継続されるためUIはスムーズに保たれる。awaitの後に書かれたコードは、Promiseが解決した後にその結果を使って実行される。
このasync/awaitとアロー関数は非常に相性が良い。アロー関数はconst myFunction = (param) => { ... }のように記述するが、非同期にしたい場合は引数の手前にasyncキーワードを追加する。これにより、例えば特定のデータを非同期的に取得し、最終的に文字列を返すような関数を定義できる。
ニュース記事の例で具体的に見ていこう。あるfetchData関数は、指定されたURLにネットワークリクエストを送り、メッセージを取得する非同期処理を行っている。これはまず、サーバーからの応答をawaitで待ち、次にその応答のJSONデータをawaitで解析する。最終的に、解析されたデータから目的のメッセージを取り出して返すことで、指定されたURLから文字列データを非同期的に取得する。
次に、このfetchData関数がReactのイベントハンドラーでどう使われるか、handleSubmit関数の例で確認しよう。この関数は、フォームが送信されたときに呼び出される。フォームのデフォルト動作を停止させた後、fetchData()を呼び出してメッセージが取得されるまでawaitで待機する。取得したメッセージはコンソールに表示される。このように、ユーザー操作に応じた非同期処理にもasyncアロー関数は有効だ。
さらに、複数の非同期処理を「並列に」実行したい場合、asyncアロー関数とPromise.allが組み合わせて使われる。例えば、複数の異なるURLからデータを同時に取得したい状況を考えてみよう。もし一つずつ順番に処理した場合、全体の処理時間がそれぞれのAPI呼び出し時間の合計になり、非常に時間がかかる。ここでPromise.allが役立つ。
記事のfetchAll関数は、URLの配列に含まれる各URLからデータを取得している。これは、配列のmapメソッドを使って、各URLに対して非同期アロー関数を実行し、それぞれのデータ取得処理のPromiseを生成する。この複数のPromiseをPromise.all()に渡し、その「全て」が解決されるまでawaitで待機する。全てが成功すると、各Promiseの結果が元の配列の順番を保ったまま配列として返される。これにより、複数のAPIからのデータが並列かつ効率的に取得できる。これは、実際のウェブ開発で頻繁に利用される非常に重要なテクニックだ。
このように、asyncアロー関数は、Reactでのフォーム送信処理や複数のAPIの並行読み込みといった、実際の開発現場での課題解決に不可欠である。ユーザー体験を損なわないスムーズなアプリケーションの実現には、非同期処理の適切な利用が欠かせない。
ここで一つ重要な注意点がある。forEachメソッドとasyncアロー関数を組み合わせる場合だ。forEachは配列の各要素に対して指定された関数を実行するが、forEach自体は非同期処理の完了を「待たない」。つまり、forEach内にawaitがあっても、forEachは各async関数を起動するだけで、それぞれのawaitが終わるのを待たずにすぐに次の要素の処理に移ってしまう。そのため、複数の非同期処理を並列に実行し、その全てが完了するのを待ちたい場合には、必ず先ほど説明したmapとPromise.allの組み合わせを使用することを強く推奨する。
まとめると、asyncキーワードをアロー関数と組み合わせることで、非同期処理を簡潔に、意図が明確な形で記述できるようになる。これは、UIが固まらないようにしながらネットワーク通信や時間のかかる処理をバックグラウンドで実行するために極めて重要だ。システムエンジニアを目指す上で、asyncアロー関数とPromise.allのような関連パターンを理解し、使いこなせるようになることは、現代のウェブ開発で成功するための基礎となる。