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【ITニュース解説】Docker Series: Episode 24 — Docker Compose + Swarm Integration: Multi-Host Deployments 🌍

2025年09月15日に「Dev.to」が公開したITニュース「Docker Series: Episode 24 — Docker Compose + Swarm Integration: Multi-Host Deployments 🌍」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

Docker ComposeとSwarmを連携し、複数のPCにまたがる複雑なコンテナアプリを展開する方法を解説。Composeファイルでサービスを定義し、Swarmのオーケストレーション機能で自動スケールや更新が可能になる。`docker stack deploy`コマンドで効率的なデプロイと運用を実現する。

ITニュース解説

Docker ComposeとDocker Swarmを連携させることで、複数のコンテナから構成されるアプリケーションを、複数のサーバーにまたがる環境で簡単にデプロイし、管理できるようになる。

Docker Composeは、アプリケーションを構成する複数のコンテナ(例えば、Webサーバー、データベース、キャッシュサーバーなど)の定義を一つのファイルにまとめて記述し、それらをまとめて起動・停止するためのツールだ。主に開発環境で、アプリケーション全体を手軽に構築・実行する目的で使われることが多い。一方、Docker Swarmは、複数のDocker実行環境(ノード)を連携させ、それらを単一の論理的なクラスターとして扱うことで、アプリケーションをスケールさせたり、一部のノードに障害が発生してもサービスを継続させたりする「オーケストレーション」を提供するツールだ。これにより、アプリケーションの高可用性(サービスが停止しないようにすること)やスケーラビリティ(負荷に応じて柔軟に拡張できること)が実現する。

これら二つのツールを組み合わせる主な理由は、開発環境でComposeを使って定義した複雑なマルチコンテナアプリケーションを、本番環境のような複数ノードで構成されるDocker Swarmクラスターに、そのまま簡単にデプロイし、管理できるようになることだ。これにより、開発から本番までのデプロイプロセスが統一され、よりシンプルになる。

Swarm環境でComposeファイルを利用するには、Docker Composeファイルのバージョン3以上を使う必要がある。この形式はSwarmモードに対応しており、普段通りサービス、ネットワーク、ボリュームなどを定義できる。特に重要なのが「deploy」セクションだ。ここに、Swarmでアプリケーションを動かすための詳細な設定を記述する。例えば、サービスを構成するコンテナをいくつ稼働させるか(replicas)、アプリケーションを新しいバージョンに更新する際に、既存のコンテナをどのように停止させ、新しいコンテナを起動させるか(update_config)、コンテナが予期せず停止した場合にどのように再起動するか(restart_policy)といった設定だ。これらの設定により、アプリケーションの稼働状況や更新方法をきめ細かく制御し、安定した運用を保証できる。例えば、Webサーバーのコンテナを常に3つ稼働させ、アップデート時には1つずつ順に更新し、それぞれ10秒の遅延を設けることで、サービスの中断を防ぐローリングアップデートが可能になる。

ComposeファイルをSwarm環境にデプロイする際には、docker stack deployコマンドを使用する。このコマンドは、指定されたComposeファイルを読み込み、そこに定義されたサービス群を「スタック」としてSwarmクラスターに展開する。スタックとは、関連する複数のサービスやネットワーク、ボリュームなどをまとめて管理する単位だ。例えば、docker stack deploy -c docker-compose.yml mystackと実行すると、docker-compose.ymlで定義されたアプリケーション全体がmystackという名前でSwarmクラスターにデプロイされる。デプロイ後には、docker stack services mystackコマンドを使って、そのスタックに含まれる各サービスがSwarmクラスター上でどのように稼働しているかを確認できる。

デプロイされたアプリケーションは、Swarmの強力な機能によって柔軟に管理できる。例えば、特定のサービスの負荷が高まった場合、docker service scale mystack_web=5のようにコマンド一つで、そのサービスのコンテナ数を簡単に増やすことができる。Swarmは自動的に追加のコンテナを起動し、負荷を分散してくれる。また、アプリケーションの新しいバージョンをデプロイする際も非常にスムーズだ。Composeファイル内で使用するコンテナイメージのバージョンを更新し、再度docker stack deployコマンドを実行するだけで、Swarmはupdate_configで設定されたポリシーに従い、サービスを停止することなく新しいバージョンのコンテナに順次置き換えてくれる。これは「ローリングアップデート」と呼ばれ、ユーザーがサービス停止を意識することなく、アプリケーションの更新が可能になる。

複数ホストにわたってコンテナが連携するためには、ネットワークの構築が不可欠だ。Composeファイルで定義されたオーバーレイネットワークは、Swarmが自動的にクラスター内の全ノードにわたって構築してくれる。これにより、異なるノードで稼働するコンテナ同士も、あたかも同じネットワーク内にいるかのように通信できるようになる。さらに、データベースのパスワードやAPIキーのような機密情報を安全に管理することも非常に重要だ。Docker Swarmは「シークレット」という機能を提供しており、Composeファイル内でシークレットを定義し、それをサービスに安全に渡すことができる。これにより、機密情報が直接コンテナイメージやコードに埋め込まれることを防ぎ、セキュリティを向上させることができる。シークレットは、ファイルとして定義し、それをコンテナ内で利用するような形式で扱うのが一般的だ。

これらの機能を効果的に活用するためには、いくつかのベストプラクティスがある。まず、Composeファイルは必ずバージョン3以上を使用し、Swarmとの互換性を確保すること。次に、コンテナのレプリカ数や更新ポリシー、再起動ポリシーなどのSwarm特有の設定は、必ずdeployセクションに記述し、アプリケーションの安定稼働とスムーズな運用を可能にすること。複数ホスト間の通信には、Composeで定義するオーバーレイネットワークを積極的に利用すること。そして、データベースのパスワードなどの機密情報は、シークレット機能を使って安全に管理することが重要だ。また、いきなり本番環境にデプロイするのではなく、まずは小規模なSwarmクラスターで十分にテストを行い、予期せぬ問題を未然に防いでから本格的な導入に進むべきである。

Docker ComposeとSwarmの統合は、アプリケーションの開発からデプロイ、運用までの一連の流れを劇的にシンプルかつ効率的にする強力な組み合わせだ。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、この技術を理解し、実際に使いこなすことは、現代のITインフラを構築・運用する上で非常に重要なスキルとなるだろう。

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