Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Epic will let Fortnite creators sell in-game items in latest attempt to compete with Roblox

2025年09月19日に「Engadget」が公開したITニュース「Epic will let Fortnite creators sell in-game items in latest attempt to compete with Roblox」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Epic GamesはFortniteで、クリエイターが作成したゲーム内アイテムの販売を許可する。これにより、クリエイターはアイテム販売で得たV-Bucksの最大100%を受け取れる。Fortniteは、Robloxのようにユーザーがコンテンツを作るプラットフォームへと進化を目指す。

ITニュース解説

Epic Gamesは、人気のゲームであるフォートナイトを、単なるバトルロイヤルゲームの枠を超え、より広範なデジタル体験のプラットフォームへと進化させるための大きな一歩を踏み出した。この動きの背景には、ユーザーがゲーム内で自由にコンテンツを作成し、提供することで成長を遂げたRobloxのようなプラットフォームとの競争がある。Epic Gamesは、フォートナイトも同様の「ユーザー生成コンテンツ(UGC)」モデルを強力に推進し、その生態系をさらに豊かにすることを目指している。

今回の発表の中心となるのは、フォートナイト内で活動するクリエイターが、自ら制作したインゲームアイテム(ゲーム内で使用できるアイテム)を販売し、そこから収益を得られるようになるという重要な変更である。これまでのフォートナイトでは、クリエイターは「アイランド」と呼ばれる独自のゲーム体験を作り出し、ユーザーがそのアイランドで遊んだ時間に応じて収益を得ていた。しかし、今後は消耗品や耐久品など、さまざまな種類のインゲームアイテムを制作し、ユーザーに直接販売することが可能になるため、クリエイターの収益機会が大幅に拡大し、より多様で革新的なコンテンツがフォートナイト内に生まれることが期待される。

この新しいアイテム作成と販売の機能を実現するために、Epic Gamesはいくつかの技術的なツールを提供する予定だ。具体的には、「Unreal Editor for Fortnite(UEFN)」というフォートナイト向けの編集ツールに、アイテム作成のための新しい機能が追加される。さらに、「VerseベースのAPI」という新しい技術も導入されると発表されている。API(Application Programming Interface)は、異なるソフトウェアやシステムが互いに連携し、データをやり取りするための取り決めや仕組みを指す。このVerseベースのAPIを活用することで、クリエイターはより高度な機能を持つアイテムや、フォートナイトの既存システムと深く連携するようなアイテムを開発できるようになると見込まれる。

クリエイターがアイテムを販売して得た収益の分配方法、いわゆるレベニューシェアも重要な変更点だ。通常、クリエイターは、アイテムの販売によって得られたゲーム内通貨「V-Bucks」の「価値」の50%を受け取ることができる。これは、スマートフォンアプリストアなどで一般的な30%という手数料と比較しても、クリエイターにとって有利な分配率と言えるだろう。Epic Gamesがこの50%という割合を設定した理由としては、フォートナイトを運営するために必要なサーバーホスティング費用、コンテンツの安全性維持やモデレーションにかかる費用、研究開発費、その他の運営費用を賄うためと説明されている。同社は、これまでのフォートナイト事業は「損失を出して運営してきた」と述べており、この50%の取り分が、今後の事業継続と技術投資に貢献することを目的としている。

さらに注目すべきは、期間限定でクリエイターへの優遇措置が設けられている点である。2025年12月から2026年末までの間は、クリエイターは販売したV-Bucksの「価値」の100%をそのまま受け取ることができる。これは、新しい収益化システムへの移行をスムーズにし、初期の段階から多くのクリエイターを呼び込み、支援するための特別なインセンティブだと考えられる。

ただし、V-Bucksの「価値」を現実のお金に換算する計算方法は少々複雑である。Epic Gamesは、クリエイターが受け取るV-Bucks価値の50%や100%が、実際にどれくらいのリアルマネーに相当するのかを具体的に説明している。V-Bucksの価値を米ドルで計算する際には、まずユーザーがV-Bucksを購入するために実際に支払った金額から、ゲームが動作するプラットフォーム(PlayStationやXboxのようなゲーム機、またはEpic Games Storeなど)に支払われる手数料を差し引く必要がある。このプラットフォーム手数料は、Epic Games Storeでは12%だが、コンソールプラットフォームでは最大30%にもなり、平均すると26%にもなるとされている。

つまり、「V-Bucks価値」とは、これらプラットフォーム手数料が引かれた後の、純粋なV-Bucks売上高を指すことになる。この計算式に基づいて考えると、クリエイターが受け取る「V-Bucks価値の50%」は、ユーザーがV-Bucks購入に支払った小売売上総額の約37%に相当する。同様に、期間限定で提供される「V-Bucks価値の100%」は、小売売上総額の約74%に相当することになる。このように、ゲーム内通貨の収益分配を理解する際には、見た目のパーセンテージだけでなく、その計算の基礎となる「価値」が具体的に何を意味するのかを把握することが非常に重要となる。

インゲームアイテム販売機能の追加に加えて、Epic Gamesはクリエイターが自身のアイランドをより効果的に宣伝し、ユーザーコミュニティを構築するためのツールも提供する。例えば、フォートナイト内の「Discoverフィード」に「Sponsored row」という有料の広告枠が新設され、クリエイターはこれを活用して自身のアイランドをより多くのユーザーに露出させることができるようになる。また、コミュニティフォーラムを作成するツールや、アイランドのアップデート情報を共有する機能も利用可能になることで、クリエイターはユーザーとの交流を深め、より活発なコミュニティを形成できるようになるだろう。

これらのすべての変更は、フォートナイトを単なるバトルロイヤルゲームという枠組みを超え、多様なゲーム体験やソーシャル交流が生まれる「プラットフォーム」へと進化させたいというEpic Gamesの明確な戦略を示している。バトルロイヤルのほか、レーシングゲーム、リズムゲーム、LEGOをテーマにしたスピンオフ作品などがフォートナイト内で提供されていることも、このプラットフォーム化戦略の一環である。Epic Gamesは、Robloxのように、大人から子供まで幅広い年齢層のユーザーがコンテンツを創造し、消費する活発なコミュニティをフォートナイトに築き上げることで、その大きな恩恵を享受しようと考えている。Robloxが直面してきた子供の安全性に関する問題といった潜在的なリスクも認識しつつ、Epic Gamesはプラットフォーム化がもたらすメリットの方が大きいと判断しているようだ。今回の発表は、フォートナイトのクリエイター経済に大きな変革をもたらし、そのエコシステムをより豊かなものに発展させる可能性を秘めていると言える。

関連コンテンツ

【ITニュース解説】Epic will let Fortnite creators sell in-game items in latest attempt to compete with Roblox | いっしー@Webエンジニア