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【ITニュース解説】Building EPSIONYX.IO with Kiro: From Student Struggles to AI Career Guidance

2025年09月16日に「Dev.to」が公開したITニュース「Building EPSIONYX.IO with Kiro: From Student Struggles to AI Career Guidance」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

学生のキャリア形成をAIで支援するプラットフォーム「EPSIONYX.IO」が開発された。AIコーディングパートナー「Kiro」の助けを借り、スキル分析や学習パス推薦機能を効率的に構築。学生が自分に合った職を見つけ、就職に繋がるスキル習得をAIが強力にサポートする。

ITニュース解説

このニュース記事は、自身の経験から「EPSIONYX.IO(エプシオンイクス・アイオー)」という画期的なAI搭載キャリア・教育プラットフォームを開発した筆者の物語を紹介している。筆者は学生時代に進路に悩み、大学のコースを3回も変更した経験がある。また、多くの卒業生が学位を持っていても、業界で求められる適切なスキルが不足しているために就職に苦労している現実を目の当たりにした。このような個人的な苦悩と社会的な課題が、学生が卒業前に自分の強みを発見し、業界のニーズに合ったスキルを身につけられるよう支援するプラットフォーム「EPSIONYX.IO」の開発動機となったのだ。

EPSIONYX.IOは、人工知能(AI)の力を活用して、学生一人ひとりのキャリアと教育をサポートする。学生は、履歴書、成績証明書、エッセイといった個人の書類をプラットフォームにアップロードできる。すると、AIがそれらの書類を詳細に分析し、学生の持つスキルや潜在的な強みについて深掘りした洞察を提供する。さらに、その学生のプロファイルに合わせて、最適な学習パスや実社会で役立つタスクといった具体的な推奨事項を提示する。プラットフォームには、スキャン、分析、個別指導(チュータリング)、キャリアパスの整合性確認といった専門的な機能を持つAIエージェントが組み込まれており、学生がキャリアの不確実な道を航海する際の「個人的なキャリアの副操縦士」として機能する。これにより、学生は自分に合ったキャリアを見つけ、必要なスキルを効率的に習得できるようになる。

このプラットフォームの開発は、筆者がゼロからコーディングを始めたところに、AIコーディングパートナー「Kiro(キロ)」が加わることで大きく加速した。Kiroは、開発プロセスのさまざまな段階で筆者を支援した。例えば、「Spec-to-Code(仕様からコードへ)」という機能では、筆者が書いた詳細な仕様書に基づいて、Kiroがバックエンドとフロントエンドの両方のモジュールを自動的に生成した。これは、開発者が具体的な設計図を提示するだけで、AIがそれに沿ったコードを生成する画期的な方法だ。また、「Agent Hooks(エージェントフック)」機能を通じて、ファイルアップロード、データのスキーマ検証(データが定められた形式に沿っているかを確認する作業)、ユーザー認証フローといった繰り返し発生するワークフローが自動化された。これにより、開発者は煩雑な手作業から解放され、より本質的な開発に集中できたのである。

開発は「Vibe Coding(バイブコーディング)」と呼ばれる、反復的なアプローチで進められた。具体的には、ユーザーが直接触れるウェブサイトの見た目や操作性を作るフロントエンドには「Next.js(ネクスト・ジェイエス)」というフレームワークを使用し、データの保存や処理を行うバックエンドには「Convex(コンベックス)」というリアルタイムデータベースとサーバーレス機能を提供するプラットフォームを採用した。ユーザーが安全にログインできるようにする認証機能には「Clerk(クラーク)」を、そしてプラットフォームの収益化のための決済システムには「Stripe(ストライプ)」をそれぞれ導入した。Kiroが生成したコードの中で特に印象的だったのは、Convex用のセキュアなドキュメントアップロード機能だ。これは、学生がアップロードしたファイルを安全に保存し、そのファイルのメタデータ(作成日時やファイル形式などの情報)を管理し、さらにクライアント側のインターフェース(ユーザーが操作する画面)までを自動生成するもので、筆者が手作業で行えば何日もかかったであろう作業を大幅に短縮したという。

開発過程ではいくつかの課題にも直面した。特に難しかったのは、AIが学生に提供するキャリアガイダンスのための「プロンプト(AIへの指示文)」を、具体的で実行可能なアドバイスに結びつくように構造化することだった。また、大学などで得られる学術的な知識やアドバイスと、実際のビジネス業界で求められる関連性をいかに整合させるかという点も大きな挑戦だった。さらに、Convex、Clerk、Stripeといった複数の外部サービスをシステム全体にわたってシームレスに統合し、それぞれが滞りなく連携するようにすることも技術的な課題であった。

しかし、これらの課題を乗り越え、いくつかの重要な成果を達成した。まず、学生がドキュメントをアップロードし、AIによる洞察を得られる「MVP(Minimum Viable Product、最小実行可能製品)」を実際に稼働させることに成功した。これは、製品の核となる機能が利用できる状態になったことを意味する。次に、ドキュメントのスキャン、スキルマッチング、個別指導を行う専門的なAIエージェントの構築も実現した。そして、今後の機能拡張やユーザー数の増加にも対応できる、拡張性の高い技術スタックを確立した。何よりも、筆者自身の個人的な苦労を、何百万もの学生のキャリアを支援する解決策へと転換できたことが最大の達成感である。

このプロジェクトを通じていくつかの重要な教訓も得られた。最も大きな学びは、AIを単なる道具としてではなく、まるで人間の共同開発者のように「コーディングパートナー」として扱うことで、その真の力を最大限に引き出せるという発見であった。また、開発の初期段階で詳細かつ構造化された仕様書をきちんと作成することが、後々になって品質の高い、本番環境でも問題なく動作するコードを生成するために非常に重要であることを痛感した。そして、学生向けのツールを開発する際には、単に技術的なスキルがあるだけでなく、学生たちが抱える悩みや置かれている状況に対する深い「共感」が不可欠であることも学んだ。

EPSIONYX.IOの将来はさらに大きな可能性を秘めている。今後は、リアルタイムで学生にキャリアコーチングを提供するAI機能の実装を目指している。また、より多くの学生にサービスを届け、彼らのスキルパスを業界ニーズと合致させるために、大学やブートキャンプ(短期集中型のプログラミングスクールなど)とのパートナーシップを積極的に模索していく。最終的には、アフリカをはじめとする世界中の国々で、卒業生の失業問題の解決に貢献するため、グローバルな展開を目指しているのだ。

Kiroとの協業は、筆者の開発者としての生産性を飛躍的に向上させ、これまで自分にはできないと思っていたような機能さえも構築できるという自信と能力を与えてくれた。EPSIONYX.IOは、単なる一つのプロジェクトに留まらず、世界中の学生のキャリアを変革する大きな可能性を秘めたプラットフォームとして、これからも進化を続けていくだろう。

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