【ITニュース解説】Google Play top charts API: Top Free, Top Grossing and Trending apps in 130 countries
2026年10月23日に「Dev.to」が公開したITニュース「Google Play top charts API: Top Free, Top Grossing and Trending apps in 130 countries」について初心者にもわかりやすく解説しています。
ITニュース概要
Google Playの公式APIはないが、内部データから「Top Free」「Trending」など5種のアプリ人気ランキングが取得できる。国コード指定を誤ると、リクエスト元国の情報が返されるため注意が必要だ。アプリのトレンド分析に活用できる。
ITニュース解説
Google Playストアには無数のアプリが存在し、その中でどのアプリが人気を集めているかを知ることは、アプリ開発者やビジネスにとって非常に重要だ。アプリのトレンドや競争状況を把握するために、人気ランキング、つまりトップチャートのデータは欠かせない。しかし、このGoogle Playのトップチャートのデータを、開発者が直接簡単に利用できる公式のAPI(Application Programming Interface)は、残念ながら存在しない。APIとは、プログラム同士が情報をやり取りするための窓口のようなもので、通常はこれを通じてサービスからデータを得る。公式APIがないということは、データを取得するためには工夫が必要になることを意味する。
Google PlayストアのWebサイトやアプリで私たちが見るトップチャートのデータは、Googleの内部システムが持つ「RPC(Remote Procedure Call)」という仕組みを使って取得されている。これは、Googleのシステム内部でプログラムが別のプログラムを呼び出して処理を依頼するようなものだ。私たちが公式APIを使えない代わりに、一部のデータ提供会社やツールは、この内部的なRPCの挙動を解析し、間接的にデータを取得している。このような方法でも、100個のアプリのランキングであれば1秒未満で取得できるほど、非常に高速にデータを得られることが分かっている。
Google Playのトップチャートには、アプリの人気を測るための5種類の主要なランキングが存在する。これらのランキングは、アプリの異なる側面を評価しており、それぞれに独自の特徴がある。
- Top Free(トップ無料): 最もダウンロード数の多い無料アプリを順位付けしたものだ。
- Top Paid(トップ有料): 有料アプリの中で、最もダウンロード数が多いものをランキング形式で表示する。
- Top Grossing(トップ収益): アプリ内課金を含む、最も多くの収益を上げているアプリのランキングだ。
- Trending(トレンド): Googleが「急上昇中のアプリ」と呼ぶもので、現在最も急速に人気が上がっているアプリを示す。これはTop Freeランキングとは異なり、例えばTop Freeの上位100位とTrendingの上位100位では、重複するアプリはごくわずかだ。新しいアプリが人気を博す「ブレイクアウト」を見つけるには、このTrendingチャートが非常に有効だ。
- Top New Free(トップ新着無料): 最近リリースされた無料アプリの中で、特に注目されているものをランキング形式で表示する。市場に新しく登場したアプリの動向を把握するのに役立つ。ただし、小規模な市場では、掲載されるアプリの数が少ない場合もある。
これらの各ランキングは、最大200個のアプリまで表示される。特にTrendingとTop New Freeのチャートは、これから人気が出るかもしれない新しいアプリや、急速にユーザー数を伸ばしているアプリを発見するのに非常に役立つため、注目すべきだ。
Google Playのトップチャートデータを取得する際に、特に注意が必要な重要な点がある。それは、「国コードの扱われ方」だ。通常、存在しない国コード(例えば「zz」のような架空のコード)を使ってAPIにデータを要求すると、エラーメッセージが返されることを期待するだろう。しかし、Google Playのシステムではそうならない。架空の国コードをリクエストしても、エラーとはならず、なぜか「リクエストを送った地点の国」のトップチャートデータが返されてしまうのだ。
筆者はこの挙動によって、一度誤った判断をしてしまった経験を語っている。イスラエルから架空の国コード「zz」でデータを要求した際、返ってきたのはイスラエルのチャートだった。筆者はこれを「zzがイスラエルと同じデータだから、イスラエルは実在しない市場だ」と誤解し、リストから除外してしまった。しかし、後日アメリカから同じ「zz」コードでリクエストすると、今度はアメリカのチャートが返ってきた。この結果、イスラエルは実際には独立した市場を持っていたことが判明したのだ。これは、リクエスト元がどこかによって、返ってくるデータが変わってしまうという、非常に厄介な挙動を示している。
では、本当に市場が存在しない国(Playストアが提供されていない国)のチャートはどうなるのだろうか。Googleは、南極(「aq」という国コード)やブーベ島のような、人が住んでいない地域やPlayストアが存在しない地域に対しては、常に同じ特定のリストを返す。この「動かない参照用リスト」と異なるチャートを返す場合、そして他のどの国のチャートとも違う場合、その国は「実在するPlay市場を持つ国」だと判断できる。このテストにより、現在130の国が「実在するPlay市場」を持っていることが確認されている。一方で、エチオピア、モンテネグロ、アフガニスタン、ブルネイ、バルバドスなどの国々は、このテストで「市場なし」の参照用リストを返すため、Play市場が存在しないと判断される。ロシアについては、Google Playが支払いを受け付けないため、Top Freeチャートのみが提供されるという特殊な状況にある。複数の国でトップチャートのデータを取得しようとする場合、この「市場が存在するかどうかのテスト」を自分で行うことが極めて重要だ。このテストを怠ると、実際には市場が存在しない国や、意図しない他国のチャートデータを誤って取得し、その分のコストを支払ってしまう可能性があるからだ。
このような複雑な挙動や、公式APIがないという状況の中で、開発者がGoogle Playのトップチャートデータを効率的に取得するために、専門のスクレイピングツールが役立つ。スクレイピングとは、Webサイトから必要な情報を自動的に抽出する技術のことだ。筆者はApifyというプラットフォーム上で「Google Play Top Charts Scraper」というツールを公開している。
このツールは、前述の検証済みの130カ国と、ゲームなど54のカテゴリーについて、5種類のすべてのトップチャートデータを取得する能力を持つ。重要な点として、このツールは未検証の国コードに対しては、間違って他国のチャートを返すのではなく、明確にリクエストを拒否するように設計されている。また、Googleが一時的に空のチャートを返すことがあるため、ツールはチャートが本当に空であると判断する前に、2回Googleに問い合わせを行うといった工夫も凝らされている。
取得できるデータは多岐にわたる。各アプリの行には、そのアプリの「ランキング順位」「アプリID」「タイトル」「開発者名」「ユーザー評価(星の数)」「インストール数のおおよその範囲」「価格」といった基本的な情報が含まれている。さらに、「includeDetails」というオプションを使うと、「正確なインストール数」「評価を投稿したユーザーの数」「アプリのリリース日」「最終更新日」、そして「開発者の連絡先メールアドレス」といった情報も追加で取得できる。このようなデータ取得ツールを使えば、Google Play市場の動向を詳細に分析し、競争相手のアプリの人気や収益状況、新しいトレンドなどを把握することが可能だ。これは、新しいアプリを開発する際の市場調査や、既存のアプリのマーケティング戦略を立てる上で非常に価値のある情報となる。AppleのApp Storeのトップチャートデータも同様の形式で取得できるツールが存在するため、両プラットフォームのデータを組み合わせて分析することで、モバイルアプリ市場全体の包括的な理解を深めることも可能になる。