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【ITニュース解説】A creator has made Lego's non-playable Game Boy set playable

2025年10月02日に「Engadget」が公開したITニュース「A creator has made Lego's non-playable Game Boy set playable」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

クリエイターが、遊べないレゴのゲームボーイセットを、実際にゲームができるよう改造した。カスタム基板にゲームボーイのチップと最小ディスプレイを組み込み、USB-C給電で動作。本物のカートリッジが使え、設計図は完成次第公開される予定だ。

ITニュース解説

レゴ社から発売された「ニンテンドー ゲームボーイ」の組み立てセットは、かつて世界中で愛された携帯型ゲーム機であるゲームボーイの外観を精巧に再現した製品だ。しかし、このレゴセットは「非 playable」、つまり実際にゲームを遊ぶことはできない、単なるディスプレイ用の模型として発表された。これに対し、Natalie the Nerdという名のクリエイターが、この非 playableなレゴのゲームボーイを、本物のゲームボーイとして動作させるという画期的な改造を成し遂げ、大きな注目を集めている。

この改造プロジェクトの最も重要な点は、単にゲームを動かすためのソフトウェア的な手段、いわゆる「エミュレータ」を用いたわけではないという点である。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、エミュレータと実機ハードウェアの違いを理解することは非常に重要だ。エミュレータとは、ある特定のコンピューターシステム(この場合はゲームボーイ)の動作原理を、別のコンピューターシステム(例えばパソコンやスマートフォン)上でソフトウェアによって模倣し、再現するプログラムのことだ。これは、古いゲームを新しい機器で遊ぶ際によく利用される技術であり、手軽に利用できるメリットがある。しかし、Natalieのプロジェクトでは、エミュレータを用いる代わりに、ゲームボーイの心臓部ともいえる本物の「ハードウェア」、具体的にはゲームボーイ用のチップ(集積回路)を直接組み込んだ。これにより、純粋な意味でのゲームボーイの機能が、レゴの筐体の中で物理的に実現されたのである。これは、単にゲームが動くだけでなく、オリジナルのゲームボーイと同じ電気信号処理がその中で行われていることを意味する。

Natalieは回路基板設計の専門家であり、以前にもゲームボーイ関連のプロジェクトで透明な回路基板を作成した経験があるという。回路基板とは、電子部品同士を電気的に接続し、それらの部品が連携して動作するための道筋を提供する板状の部品だ。私たちが日常的に使うスマートフォンやパソコンの中にも、無数の回路基板が搭載されており、電子機器の「骨格」ともいえる重要な役割を担っている。彼女は、このレゴのゲームボーイのために、ゼロから「カスタム回路基板」を設計し、作成した。カスタム回路基板とは、特定の目的や機器の形状、機能要件に合わせて特別に設計された基板のことである。市販の汎用的な基板を使うのではなく、レゴの限られた筐体スペースに収まるように、そして必要な機能をすべて搭載できるように、完全にオーダーメイドで設計し直したのだ。このカスタム基板の上には、ゲームボーイのゲームを処理するためのCPU(中央演算処理装置)やメモリといった、システムの根幹を成す重要なチップが、細心の注意を払って「はんだ付け」された。はんだ付けとは、熱で溶かした金属材料であるはんだを用いて、電子部品を基板に物理的に固定し、同時に電気的な接続を確立する精密な作業であり、正確な技術が求められる。

さらに、実際にゲームを遊ぶためには、ゲーム画面と操作ボタンが不可欠だ。Natalieは、市場で入手可能な中で「最小のスクリーンキット」を見つけ出し、それをレゴの筐体内部に組み込んだ。画面を適切に配置するためには、レゴブロックの一部を慎重に取り除き、スペースを確保する必要があったという。これは、既存の構造に手を加え、新たな機能部品を物理的に組み込むという、設計と実践のバランスが求められる作業だ。操作ボタンについても、カスタム基板上にゲームボーイのボタン機能を再現し、本物さながらの操作感を実現した。そして、この改造されたゲームボーイは、現代の多くの電子機器と同様に、バッテリーを内蔵する必要がなく、「USB-Cポート」から直接電源を供給できるように設計されている。USB-Cは、スマートフォンやノートパソコンなど、様々なデバイスで広く採用されている汎用的な電源・データ伝送規格であり、これによりどこでも手軽に電源を確保できるという高い利便性を実現している。

現在のところ、この改造ゲームボーイは完全に機能するものの、まだ改良の余地がある部分も存在するという。特に、AボタンとBボタンは、一時的に輪ゴムで固定されている状態だ。これを恒久的に解決するため、Natalieは「3Dプリント」技術の活用を計画している。3Dプリントとは、デジタルデータに基づいて立体的な物体を層状に積み重ねて造形する技術であり、複雑な形状の部品をカスタムで製作する際に非常に有効である。彼女は、ボタンをより確実に固定するための専用のレゴ部品を3Dプリンターで作成し、その中にカスタム基板を組み込むことで、より完璧な操作性と耐久性を実現しようとしている。

Natalieは、このプロジェクトが彼女自身が完全に満足できる状態になったら、その設計データを広く公開する意向を示している。これは、彼女がこれまでも行ってきたクリエイターとしての活動の一環であり、他の技術者や愛好家が彼女のアイデアや技術を参考にしたり、さらに独自の発展を加えたりすることを促すものだ。このようなオープンな姿勢は、技術コミュニティ全体の知識共有と進歩に大きく貢献する。

このプロジェクトは、単にレゴを改造したという話に留まらない。既存の製品に新たな価値を創造する「カスタムハードウェア設計」と、物理的な制約の中でいかに技術的な課題を解決していくかを示す、具体的な事例である。電子回路の深い知識、精密なはんだ付け技術、そして物理的な設計能力が組み合わさることで、どのような創造が可能になるかを示す素晴らしいプロジェクトだ。Natalieの取り組みは、不可能だと思われていたことを現実のものとし、技術と創造性の無限の可能性を私たちに示している。

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