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【ITニュース解説】マーケットプレイス版Oracle WebCenter Content For OCIのセマンティック検索をREST APIから実行してみよう

2025年09月10日に「Qiita」が公開したITニュース「マーケットプレイス版Oracle WebCenter Content For OCIのセマンティック検索をREST APIから実行してみよう」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

OCIのOracle WebCenter Contentは、Oracle Database 23aiのAI Vector Searchを活用し、意味を理解するセマンティック検索を実現した。記事は、この賢い検索機能をREST APIから実行する方法を解説する。AIを活用したデータベース連携の具体例だ。

ITニュース解説

ニュース記事は、企業のデジタルコンテンツを管理する「Oracle WebCenter Content (WCC)」の最新版が、どのようにしてクラウド環境上で新しい高度な検索機能を提供しているかについて説明している。特に、システムエンジニアを目指す初心者にとって、これからのITシステム開発で重要になる技術がいくつか組み合わさって実現されている点に注目したい。

まず、Oracle WebCenter Content (WCC)とは何かについて解説する。これは、企業内で作成・蓄積される契約書、報告書、設計図、画像、動画といったあらゆるデジタルコンテンツを一元的に管理するためのシステムだ。コンテンツをただ保存するだけでなく、効率的に検索したり、バージョンを管理したり、承認プロセスを自動化したりすることで、企業内の情報活用を促進し、業務効率を高める役割を担う。記事で取り上げられているのは、その最新バージョンである「WCC14c For OCI」で、特定のクラウド環境向けに最適化されている。

このWCC14c For OCIは、「Oracle Cloud Infrastructure (OCI)」というクラウド環境上で提供されている。OCIは、オラクル社が提供するクラウドコンピューティングサービスで、インターネットを通じてサーバー、ストレージ、データベースなどのITリソースを必要な時に必要なだけ利用できる。これにより、企業は自社で大規模なITインフラを構築・運用する手間やコストを削減し、柔軟にシステムを構築できるメリットがある。WCC14c For OCIのようなアプリケーションは、「OCIマーケットプレイス」を通じて簡単に導入・利用開始できる。マーケットプレイスは、OCI上で動作する様々なソフトウェアを一覧から選んでデプロイできる、いわばオンラインストアのようなものだ。

今回のニュース記事の核心となるのが、WCC14c For OCIが利用する「Oracle Database 23ai」と、その中に搭載されている「AI Vector Search」という機能だ。従来のデータベース検索は、特定のキーワードがテキスト内に含まれているかどうかを照合する「キーワード検索」が一般的だった。しかし、キーワード検索では、例えば「犬」と検索しても、「ペット」や「動物」といった意味的に関連性の高い情報は見つけにくいという課題があった。

AI Vector Searchは、この課題を解決するために登場した技術だ。この機能は、テキストや画像、音声などの情報を「ベクトル」と呼ばれる数値の並び(特徴量)に変換する。このベクトルは、それぞれの情報が持つ意味的な特徴を数値で表現したものだ。例えば、「犬」と「ペット」という言葉は、意味的に近いので、それぞれが変換されたベクトルも互いに「近い」位置に配置される。AI Vector Searchは、このベクトルの距離を計算することで、意味的に似ている情報を効率的に探し出すことが可能になる。つまり、単なるキーワードの一致だけでなく、情報の「意味」を理解して検索する、より高度な検索を実現するのだ。

このAI Vector Searchによって可能になるのが「セマンティック検索」だ。セマンティックとは「意味論的」という意味で、セマンティック検索は、ユーザーが入力した検索クエリの「意味」を理解し、関連性の高い情報を探し出す検索方法を指す。例えば、「最近のマーケティング戦略に関するレポートが欲しい」といった自然な言葉で検索しても、システムは文脈や意味を解釈し、直接的なキーワードがなくても関連する文書や情報を見つけ出してくれる。これにより、ユーザーはより直感的に、効率的に目的の情報にたどり着くことができ、情報検索の精度と満足度を向上させることが期待される。企業にとっては、膨大な情報の中から本当に必要な情報を迅速に抽出できるため、意思決定の迅速化や業務の生産性向上に直結する。

そして、このセマンティック検索機能を外部のプログラムから利用するための仕組みが「REST API」だ。REST APIは、Webサービスをインターネット経由で利用するための標準的なインターフェースのことで、簡単に言えば、WCCの持つセマンティック検索機能を、別のアプリケーションやシステムから呼び出して使うための「窓口」のようなものだ。プログラマーは、HTTPというインターネット通信のルールに基づいて、決められた形式でWCCの特定のアドレス(URL)にリクエスト(要求)を送ることで、検索を実行したり、検索結果を受け取ったりできる。これにより、WCCの機能を既存の業務システムやカスタムアプリケーションに組み込み、より高度な情報連携や自動化を実現できる。システムエンジニアを目指す上で、APIを使ったシステム連携は不可欠な知識であり、その基本を理解することは非常に重要だ。

このように、Oracle WebCenter ContentがOracle Database 23aiのAI Vector Searchを活用してセマンティック検索機能をOCI上で提供し、それをREST API経由で利用できることは、企業がデジタルコンテンツをより賢く、効率的に管理・活用できる未来を示している。クラウド、コンテンツ管理、AIを活用した検索、そしてAPI連携といった技術は、これからのIT業界でシステムエンジニアとして働く上で必須となる要素ばかりだ。これらの技術がどのように組み合わされ、どのような価値を生み出すのかを理解することは、システム開発の基礎を学ぶ上で非常に有益となるだろう。

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