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【ITニュース解説】PayPal adds new one-to-one payment links that will soon support crypto

2025年09月16日に「TechCrunch」が公開したITニュース「PayPal adds new one-to-one payment links that will soon support crypto」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

PayPalは、個人間の送金・請求を簡素化する「支払いリンク」機能を開始した。金額入力後、リンク共有で取引が可能。将来的には暗号資産にも対応する。

ITニュース解説

PayPalが新たに導入した「PayPal Links」という機能は、個人間の送金や請求をより手軽に行えるようにする画期的な仕組みである。この機能は、これまでもPayPalが提供してきた個人間決済サービスを、さらに直感的でシンプルな形へと進化させたものだ。将来的には暗号資産(仮想通貨)への対応も視野に入れており、決済システムの未来を示す重要な一歩と言える。

この新しいPayPal Linksの最大の特徴は、支払いを行う側も受け取る側も、特定のリンクを共有するだけで取引を開始できる点にある。例えば、友人と食事を割り勘する際や、誰かに少額のお金を貸し借りする際に、従来の銀行振込のように口座情報を入力したり、メールアドレスを尋ねたりする必要がなくなる。ユーザーはPayPalのアプリやウェブサイト上で、送金または請求したい金額を入力し、その情報が埋め込まれたリンクを生成する。生成されたリンクは、メッセージアプリやSNSなど、あらゆるデジタルな会話ツールを通じて相手に送信できる。リンクを受け取った側は、それをクリックするだけでPayPalの支払い画面に遷移し、簡単に取引を完了させることが可能だ。

システムエンジニアを目指す者として、この機能の背後にある技術的な仕組みを理解することは重要である。PayPal Linksは、URL(Uniform Resource Locator)というインターネット上の「住所」に、必要な情報(金額や取引の種類など)をパラメータとして含めることで実現されていると考えられる。ユーザーが金額を入力すると、その情報がエンコード(符号化)され、一意のリンクが生成される。このリンクは、PayPalのサーバーに保存されている特定の取引セッションと紐付けられることで、正しく送金や請求が行われるように設計されている。

しかし、セキュリティ面も考慮されている。単にリンクをクリックしただけで、無条件に決済が完了するわけではない。リンクを受け取ったユーザーは、PayPalアカウントにログインし、最終的な支払い内容を確認した上で承認する必要がある。これは、フィッシング詐欺や誤送金といったリスクを軽減するための重要な仕組みであり、決済システムを設計する上で不可欠な要素である。個人情報や金融資産を扱うシステムでは、利便性とセキュリティのバランスが常に追求されるが、PayPal Linksはこれらの両立を目指していると言える。

さらに注目すべきは、PayPalがこの新機能を通じて、将来的に暗号資産のサポートを計画している点である。これは、ビットコインやイーサリアムといったデジタル通貨が、法定通貨(日本円や米ドルなど)と同様に、PayPalのプラットフォーム上で手軽に送金・請求できるようになることを意味する。暗号資産のサポートは、ブロックチェーン技術が既存の金融システムに本格的に統合される大きな動きの一端を示すものだ。

暗号資産の仕組みは、中央管理者を必要とせず、P2P(ピアツーピア)で取引が記録・検証される分散型台帳技術であるブロックチェーンに基づいている。PayPalが暗号資産をサポートするということは、その分散型ネットワークとPayPalの中央集権的な決済システムとの連携を実現する必要がある。これは、異なるプロトコルやデータ形式、セキュリティモデルを持つシステム間での相互運用性を確保するための複雑な技術的課題を伴う。システムエンジニアとしては、暗号資産ウォレットの管理、トランザクションの承認、ブロックチェーンネットワークとのAPI連携、さらに暗号資産特有のセキュリティ対策(秘密鍵の管理など)といった、新しい技術領域に関する知識が求められるようになるだろう。

この機能の導入は、システムエンジニアを目指す初心者にとって、現在のITトレンドと将来の技術の方向性を理解する良い機会となる。ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)の設計が、いかにサービスの成功に直結するか。セキュリティが決済システムにおいてどれほど重要か。そして、ブロックチェーンや暗号資産といった最先端の技術が、どのように社会のインフラに組み込まれていくのか。これら全てが、PayPal Linksという一つの機能に凝縮されている。未来のシステムエンジニアは、単にコードを書くだけでなく、これらのビジネス要件、ユーザーの行動、そして新しい技術トレンドを総合的に理解し、それを実現するためのシステムを設計・構築する能力が求められるのである。PayPal Linksは、決済の未来を形作る一歩であり、そこに携わるシステムエンジニアの役割はさらに広がるだろう。

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