【ITニュース解説】How I'm building STARTUP as a college student
2025年09月07日に「Dev.to」が公開したITニュース「How I'm building STARTUP as a college student」について初心者にもわかりやすいように丁寧に解説しています。
ITニュース概要
大学生が学業と両立し、美容業界のフリーランスが抱える課題を解決するアプリ「GlamFlow」を開発した。ReactやSupabaseを使い、多忙な中でもUIデザインの困難を乗り越えベータ版を公開。実践的な開発経験と情熱が詰まっている。
ITニュース解説
インドの大学でコンピューターサイエンスを学ぶ一人の学生、ディヴィヤンシュ・ティワリは、多忙な学業と並行して「GlamFlow」という名のスタートアップを立ち上げ、その開発に没頭している。彼は、深夜に及ぶコーディング、週末や祝日を返上しての作業を通じて、自身のアイデアを具体的なアプリケーションへと形にする挑戦を続けている。この物語は、システムエンジニアを目指す多くの初心者にとって、実践的な学びと示唆に富むものであろう。
彼のプロジェクトは、最初から「GlamFlow」として明確な形を持っていたわけではない。勤めているスタートアップのCEOから「フリーランス向けのプラットフォームを構築しよう」という提案がきっかけだった。当初は、あらゆるジャンルのフリーランスが予約管理、タスク管理、プロフィール作成を行える汎用的なツールを想定していた。しかし、CEOの友人ネットワークから、特に美容業界(メイクアップアーティストやヘアスタイリストなど)のフリーランスが、散漫なスケジュール管理、ポートフォリオの整理不足、クライアントとの直接的なやり取りの困難さといった具体的な課題に直面していることが判明した。ここでディヴィヤンシュは、「エンジニアとして私たちは問題を解決する」という本質的な問いに立ち返り、美容業界に特化したプラットフォームへと方向転換(ピボット)することを決意する。この決断は、漠然としたアイデアよりも、特定のユーザーが抱える具体的な課題に焦点を当てることの重要性を示している。真に価値あるプロダクトは、誰かの切実な「困った」を解決することから生まれるのだ。
開発を進めるにあたり、彼は「No overkill – just ship fast」(やりすぎず、速くリリースする)という考え方を採用した。これは、最初から完璧なシステムを目指すのではなく、核となる機能を素早く形にし、ユーザーからのフィードバックを得ながら段階的に改善していくという、リーンな開発手法の典型である。技術スタックとしては、フロントエンドにReact、スタイリングにはTailwind CSSを使用し、バックエンドにはSupabaseを選定した。ReactとTailwind CSSは、モダンなウェブアプリケーションの構築に広く利用される技術であり、効率的なUI開発とデザインの柔軟性を実現する。Supabaseは、データベースや認証機能などを迅速に提供するサービスであり、バックエンドの構築にかかる手間を大幅に削減し、小規模なプロジェクトやプロトタイピングにおいて非常に有効な選択肢となる。これらの技術選定は、迅速な開発とデプロイを可能にし、限られたリソースの中で最大限の成果を出すための戦略的なアプローチと言える。
しかし、この開発の道のりは決して平坦ではなかった。大学生として学業を両立させることは、想像を絶するほどの困難を伴った。毎日11時間もの通学時間を費やし、隙間時間で勉強し、その後は深夜までコーディングに没頭する。週末や祝日も開発に充てられ、自身の学業がおろそかになるのではないかというストレスと、プロダクトを完成させたいという情熱の間で板挟みになる日々が続いた。彼はこの状況を「ストレスを抱えた学生」と「開発に没頭するビルダー」という二つの顔を持つと表現しているが、このような困難な状況下でも諦めずに開発を続行する彼の姿勢は、強い情熱と目標達成への意欲が、いかに大きな原動力となるかを示している。
特に彼が苦労したのは、UI(ユーザーインターフェース)のデザインであった。彼はシンプルで魅力的、かつ使いやすいUIを目指したが、デザインは彼の得意分野ではなかった。試行錯誤の連続で、何度もデザインをやり直すことになったという。深夜まで作業を続け、疲労困憊の中でデザインを検討するのは非常に辛い経験であったが、最終的にはモダンなUIコンポーネントライブラリであるshadcn/uiを活用することで、望んでいたデザインを実現することができた。この経験は、システムエンジニアにとって、機能開発だけでなく、ユーザーが直接触れるUI/UXデザインも非常に重要であることを教えてくれる。また、苦手な分野であっても、既存のツールやライブラリを効果的に活用することで、品質の高い成果を生み出せる可能性を示唆している。
GlamFlowは現在ベータ版として公開されており、彼はアプリが動作するたびに「自分がこれを構築した」という強い達成感を感じている。ゼロから自分の手で作り上げたプロダクトが、実際に美容業界のフリーランスが抱える混沌とした状況を解決し、彼らの仕事の獲得に貢献する可能性を秘めていることに、大きな喜びとやりがいを見出しているのだ。彼の経験は、システムエンジニアの仕事が、単にコードを書くだけでなく、具体的な問題を解決し、人々の生活や仕事をより良くする大きな力を持っていることを示している。
このディヴィヤンシュの挑戦は、システムエンジニアを目指す初心者にとって、多くの貴重な教訓を与えてくれる。それは、ユーザーの課題に真摯に向き合うこと、最小限の機能で素早く市場に投入するリーンな開発手法、適切な技術選定の重要性、そして何よりも、困難な状況でも情熱を持って開発を続けることの価値である。そして、自分の手で何かを作り上げ、それが実際に動くのを見た時の達成感は、全ての苦労を上回る報酬となることを、彼の物語は雄弁に語っている。