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【ITニュース解説】Supacrawler: lightweight, and ultra-fast web scraping api

2025年09月15日に「Dev.to」が公開したITニュース「Supacrawler: lightweight, and ultra-fast web scraping api」について初心者にもわかりやすく解説しています。

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ITニュース概要

SupacrawlerはGo言語製のWebスクレイピングAPIだ。Playwrightベースで軽量・超高速を実現し、Webデータの抽出、サイト巡回、スクリーンショット撮影が可能。Dockerで簡単に導入でき、手軽に利用開始できる。

ITニュース解説

Supacrawlerは、インターネット上のウェブサイトから情報を自動的に集める「ウェブスクレイピング」という技術を、誰でも簡単に、そして高速に実現するためのツールだ。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、ウェブサイトの情報をプログラムで扱うスキルは、これからの開発において非常に重要になる。Supacrawlerは、その第一歩を強力にサポートする。

ウェブスクレイピングとは、手作業でウェブサイトの情報をコピー&ペーストする代わりに、プログラムを使って自動的に必要な情報を抜き出すことだ。例えば、大量の商品データやニュース記事のタイトルを効率よく収集する際に利用される。しかし、これを自分で実装しようとすると、ウェブサイトの構造が複雑だったり、JavaScriptで動的に内容が変わるページへの対応が難しかったりと、多くの課題がある。Supacrawlerは、そうした技術的なハードルを下げ、手軽にウェブスクレイピングを行えるように設計された。

Supacrawlerの大きな特徴は、「軽量」で「超高速」である点だ。プログラムが軽量であれば、コンピュータへの負担が少なく、限られたリソースでもスムーズに動作する。また、超高速であるため、大量のウェブサイトから短時間で効率的に情報を集められ、時間とコストの節約につながる。この高速性は、SupacrawlerがGoというプログラミング言語で書かれていることによるものだ。Go言語は、複数の処理を同時に並行して実行する能力に優れており、この特性を最大限に活かすことで、Supacrawlerは非常に速く動作する。

さらに、Supacrawlerは「オープンソース」として公開されている。オープンソースとは、プログラムの設計図であるソースコードが一般に公開されており、誰でも自由に利用、改変、配布ができることを意味する。無料で利用できるだけでなく、プログラムの内部の仕組みを理解したり、必要に応じて自分で修正したり改善したりすることも可能だ。また、多くの開発者によってコードがレビューされるため、信頼性やセキュリティの面でも安心感がある。

技術的な基盤として、Supacrawlerは「Playwright」という強力なツールを「軽量なラッパー」として利用している。Playwrightは、Google Chromeなどの実際のウェブブラウザをプログラムから自動的に操作するためのツールだ。これにより、Supacrawlerは人間がブラウザを使うのと同じように、ログインが必要なページや、JavaScriptで動的に内容が変化するページなど、複雑なウェブサイトからも正確に情報を取得できる。SupacrawlerがPlaywrightを「軽量なラッパー」として利用しているのは、Playwrightの高度な機能を、よりシンプルで使いやすい形で提供しているということだ。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、複雑な技術を簡潔に扱えるツールは、学習のハードルを下げ、開発効率を高める上で非常に役立つだろう。

Supacrawlerは「Dockerfiles」を提供しているため、導入と環境構築が非常に簡単だ。Dockerは、アプリケーションとその実行に必要な環境を「コンテナ」という形で管理する技術だ。これにより、開発者のコンピュータ環境が異なっていても、あるいは開発環境と本番環境で違いがあっても、常に同じようにSupacrawlerを動作させることができる。Supacrawlerの導入は、わずか2つのコマンドを実行するだけで完了する。まず、curl -O https://raw.githubusercontent.com/supacrawler/supacrawler/main/docker-compose.ymlというコマンドで、Supacrawlerを動かすための設定ファイルをインターネットからダウンロードし、次にdocker compose upというコマンドを実行するだけで、Supacrawlerの全ての機能が利用できるようになる。この手軽さは、特に初心者にとっては大きな魅力となるだろう。

Supacrawlerが提供する主要な機能は、主に三つの「エンドポイント」として利用できる。エンドポイントとは、Supacrawlerの特定の機能を利用するための窓口のようなものだと考えると良い。

一つ目は「Scrape」エンドポイントだ。この機能を使うと、指定した一つのウェブページから情報を抽出できる。Supacrawlerは、画面表示のない「ヘッドレスブラウザ」という仮想的なブラウザを使ってウェブサイトにアクセスする。ヘッドレスブラウザは、通常のブラウザと同じようにHTMLを読み込み、JavaScriptを実行できるが、画面を表示しないため、その分高速に動作する。そして、抽出された情報は、自動的に整理され、「Markdown」というシンプルで読みやすい形式で提供される。Markdownは、プログラムのコードやドキュメント作成によく使われる形式で、後から他のプログラムで加工したり、人間が読んだりするのに非常に便利だ。

二つ目は「Crawl」エンドポイントだ。Scrape機能が単一のページからの情報抽出であるのに対し、Crawl機能は、一つのウェブサイト全体を組織的に巡回し、そこに含まれる複数のページから情報を収集できる。例えば、オンラインストアのカテゴリページから商品詳細ページへとリンクをたどっていき、ウェブサイト全体の構造を把握しながら、必要な情報をまとめて集めることができる。この機能もヘッドレスブラウザを利用し、収集したデータはMarkdown形式またはHTML形式で取得可能だ。

三つ目は「Screenshots」エンドポイントだ。この機能は、指定したウェブページのスクリーンショットをAPI経由で取得できる。ウェブページ全体をキャプチャしたり、モバイル端末で表示した際のスクリーンショットを撮ったりすることが可能だ。特に、JavaScriptによって動的に内容が生成されるモダンなウェブページでも、その最終的な表示状態を正確に捉えてスクリーンショットを撮れるため、ウェブサイトの見た目を記録したり、デザインの検証を行ったりする際に非常に有用だ。

さらに、Supacrawlerには「Watch」というアプリ限定の特別な機能も用意されている。これは、特定のウェブサイトの内容を継続的に監視し、何か変更があった場合に自動的に通知してくれる機能だ。例えば、特定のニュースサイトの更新をチェックしたり、競合他社のウェブサイトの変更を追跡したりするのに利用できる。この監視は「cronジョブ」という、あらかじめ設定したスケジュールに基づいて定期的にタスクを実行する仕組みを利用して行われ、もし変更が検出された場合には、登録しておいたメールアドレスに通知が届く。自動で情報を監視し続けてくれるため、手動での確認の手間を大幅に削減できる。

Supacrawlerは、このように高度なウェブスクレイピング機能を、初心者でも簡単に導入・利用できるよう工夫されている。システムエンジニアを目指す皆さんにとって、ウェブサイトの情報をプログラムで自由に操る能力は、データ分析、自動化、競合調査、コンテンツ管理など、多岐にわたるアプリケーション開発の可能性を広げるだろう。Supacrawlerを通じて、Go言語の並行処理の強力さや、Playwrightのようなヘッドレスブラウザの活用法、Dockerによる環境構築の容易さなど、現代のソフトウェア開発に不可欠な技術要素に触れる良い機会となるはずだ。

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