Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】Cut Dashboard Load Times in Half with This Tableau Trick

2025年09月14日に「Dev.to」が公開したITニュース「Cut Dashboard Load Times in Half with This Tableau Trick」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Tableauダッシュボードの高速化には、データグループ化の方法が重要だ。大規模データでは、Tableauのネイティブグループ機能は全データを処理し遅くなる。CASE文でグループを定義すれば、指定データのみ処理するため、読み込み時間を42%短縮でき、より高速なダッシュボードが実現できる。

ITニュース解説

Tableau(タブロー)というデータ分析ツールを使って、企業のデータを視覚的にわかりやすくまとめた「ダッシュボード」を作ることは、ビジネスにおいて非常に重要である。良いダッシュボードは、データ量が多くても素早く情報を表示し、かつ誰でも簡単に使えるシンプルさを兼ね備えている必要がある。しかし、Tableauで膨大なデータを扱う場合、ダッシュボードの表示が遅くなることがよくあり、せっかく作ったダッシュボードがユーザーに敬遠されてしまう原因となる。この記事では、Tableauのダッシュボードの表示速度を大幅に改善するための、特に「データをグループ化する方法」に焦点を当てたテクニックについて解説する。

データをグループ化するとは、例えば数多くの商品の中から特定のブランドだけをまとめて「人気商品」という一つのカテゴリとして扱ったり、特定の期間の売上データを「キャンペーン期間」として分類したりするような機能である。これにより、関連するデータをまとめて分析し、より深い洞察を得ることが可能になる。Tableauには、このようなグループ化を行うための機能がいくつか用意されているが、その中でも「Tableauの標準グループ機能」と「計算フィールドにCASE文を記述する方法」の二つが代表的である。

Tableauの標準グループ機能は、非常に直感的に操作できる点が特徴である。例えば、映画タイトルをグループ化したい場合、リストの中からグループにしたいタイトルを右クリックし、「作成」から「グループ」を選択し、該当するタイトルを選べばよい。この操作は非常に簡単で、Tableauを初めて使う人でもすぐに覚えられるだろう。しかし、この手軽さの裏側には、大規模なデータセットでパフォーマンスを低下させる可能性のある処理が隠されている。標準グループ機能を使用すると、Tableauはグループ化の対象となるデータの全項目(ディメンションの全ドメイン)を、まずすべて読み込んでから処理を開始する。例えば、2800万件もの映画レビューデータがある場合、たとえ数本の映画だけをグループ化したい場合でも、Tableauは2800万件すべての映画タイトルを読み込む必要があるため、かなりの処理時間がかかってしまうのだ。実際に、2800万行のデータでシンプルな棒グラフを標準グループ機能を使って作成したテストでは、ダッシュボードが表示されるまでに2分51秒もの時間がかかったという結果が出ている。これは、たった一つのグラフを表示するにしては、待つには長すぎる時間である。

これに対し、計算フィールドにCASE文を使ってグループ化する方法は、設定に少しだけ手間がかかるものの、大規模データセットにおけるパフォーマンス向上に非常に効果的である。CASE文は、プログラミング言語における条件分岐の命令文に似ており、特定の条件が満たされた場合に指定された値を、それ以外の場合には別の値を割り当てるために使用する。映画タイトルの例で言えば、以下のように記述する。

CASE [映画タイトル] WHEN "ダークナイト" THEN "選ばれた映画" WHEN "インセプション" THEN "選ばれた映画" WHEN "インターステラー" THEN "選ばれた映画" ELSE "その他の映画" END

このCASE文は、各データ行の映画タイトルが「ダークナイト」「インセプション」「インターステラー」のいずれかであれば「選ばれた映画」という新しいグループに分類し、それ以外であれば「その他の映画」というグループに分類する、という指示である。この方法が標準グループ機能と大きく異なる点は、CASE文が指定された特定のメンバー(この場合は「ダークナイト」などの映画タイトル)だけを評価する点にある。つまり、Tableauは事前に2800万件すべての映画タイトルを読み込む必要がなく、指定された条件に合致するかどうかだけを個別にチェックしていくため、処理がはるかに高速になる。同じ2800万件のデータでテストした結果、CASE文を使ったグループ化ではダッシュボードの表示時間が1分40秒に短縮された。これは、標準グループ機能を使った場合と比較して、約42%もの表示時間短縮に成功したことを意味する。この改善は、データがデータベースに直接接続されている「ライブ接続」の場合に特に顕著であり、「Tableau Extracts」(データを最適化して保存したスナップショット)を併用すれば、さらに表示速度を向上させることが可能である。

CASE文が標準グループ機能よりも高速である理由は、標準グループが分析に関係ないアイテムも含めてディメンションの全ドメインをチェックするのに対し、CASE文は自分が定義した特定の条件だけをチェックし、不要なデータの処理をスキップするためである。これにより、Tableauはより効率的にデータを処理し、ダッシュボードの表示時間を短縮できるのだ。

では、どのような状況でCASE文を使ったグループ化を選ぶべきだろうか。もしあなたが小規模なデータセットを扱っていて、一時的にデータを探索したいだけであれば、標準グループ機能の方が手軽に設定できるため便利かもしれない。しかし、数百万行以上の大規模なデータセットを扱う場合、データベースとリアルタイムで接続している「ライブ接続」を利用している場合、そして多数のユーザーが利用する本番環境のダッシュボードを作成する場合など、パフォーマンスが非常に重要となる状況では、CASE文を使ったグループ化がほぼ間違いなく優れたパフォーマンスを発揮する。例えば、50万件の販売トランザクションデータを持つ小売業のダッシュボードで、特定の製品カテゴリ(「電子機器」「家電」「家具」など)をグループ化したい場合、標準グループ機能ではまず50万件すべての製品名を読み込むが、CASE文を使えば指定したカテゴリだけをグループ化できるため、ダッシュボードは格段に速く表示される。製薬、小売、金融など、データ量が膨大で速度が求められる業界では、CASE文の活用がパフォーマンス向上のための重要なテクニックとして推奨されている。

CASE文を使ったグループ化は、Tableauのパフォーマンスを向上させる強力な方法の一つだが、他にもダッシュボードをスムーズに動作させるためのいくつかのヒントがある。一つは、「Tableau Extracts」を積極的に利用することである。これは、ライブ接続ではなく、データの最適化されたコピーを作成して利用する方法で、表示速度を大幅に向上させることが可能である。次に、「クイックフィルター」の数を制限することである。フィルターが多すぎるとダッシュボードの動作が遅くなる傾向があるため、必要に応じて「パラメーター」の利用を検討するとよい。また、可能であれば、データをTableauに取り込む前に、データベース側でデータの集計や前処理を済ませておくことも有効である。そして、Tableau内で複雑すぎる計算フィールドを作るのを避け、もし可能であればそのロジックをデータベース側に移すことも検討する。最後に、作成したダッシュボードは、実際にユーザーが使うであろうデータ量で必ずテストすることが重要である。

結論として、Tableauでデータをグループ化する方法は、ダッシュボードのパフォーマンスに大きな影響を与える。標準の「グループ作成」オプションは手軽に利用できる反面、大規模データセットではダッシュボードの表示を遅くする可能性がある。一方、CASE文を使ったグループ化は、設定に少し手間がかかるものの、ダッシュボードの表示時間を大幅に短縮するという大きなメリットがある。2800万行の映画レビューデータを使ったテストでは、CASE文に切り替えることで表示時間が42%も短縮された。このようなパフォーマンス向上は、大規模データを扱うシステムエンジニアにとって、ユーザー体験を向上させるための重要なテクニックである。ダッシュボードの表示速度が重要である(そして、通常はそうなのだ)と感じるならば、CASE文を使ったグループ化を積極的に活用すべきである。