Webエンジニア向けプログラミング解説動画をYouTubeで配信中!
▶ チャンネル登録はこちら

【ITニュース解説】What is @Service In Spring?

2025年09月11日に「Dev.to」が公開したITニュース「What is @Service In Spring?」について初心者にもわかりやすく解説しています。

作成日: 更新日:

ITニュース概要

Springの`@Service`アノテーションは、ビジネスロジック処理を担うクラスに付ける。これにより、クラスがSpringによって管理される。コードの役割を明確に分離し、可読性を向上させる。ビジネスロジックをサービス層に集約することで、より整理されたアプリケーション開発が可能になる。

出典: What is @Service In Spring? | Dev.to公開日:

ITニュース解説

Springフレームワークは、Javaを使ったWebアプリケーション開発において非常に広く使われている強力なツールだ。このフレームワークを使うことで、開発者は煩雑な設定作業から解放され、アプリケーションの「本質」であるビジネスロジックの記述に集中できる。Springには多くの便利な機能があるが、その中でも特に重要なのが「アノテーション」と呼ばれるものだ。アノテーションは、コードに特別な意味を与えたり、Springに特定の処理をさせたりするための目印のようなものだと考えると良い。今回解説するのは、その中でも「@Service」というアノテーションについてだ。これはシステムエンジニアを目指す上で必ず理解しておくべき概念の一つだ。

@Serviceは、Springが提供するアノテーションの一つで、特定のJavaクラスが「サービス層」の役割を果たすことを示すために使われる。サービス層とは、アプリケーションのビジネスロジック、つまり「何をするか」という核心部分の処理が記述される場所だ。例えば、ユーザー登録の処理、商品の購入処理、データの計算処理など、アプリケーションの中核となる機能群がここに含まれる。

@Serviceは、実は@Componentというアノテーションの一種だ。@Componentは、Springが管理するコンポーネント、つまり「Springによって生成・管理されるオブジェクト」であることを示す最も一般的なアノテーションだ。@Service@Componentをより専門化したもので、「このクラスはビジネスロジックを扱うサービスだよ」という、より具体的な役割をSpringに伝える。@Serviceをクラスに付与すると、そのクラスは「Spring管理のBean」となる。Spring管理のBeanとは、Springフレームワークがその生成、設定、ライフサイクルなどを自動的に面倒見てくれるオブジェクトのことだ。これにより、開発者はオブジェクトの生成や依存関係の手動管理から解放され、より効率的に開発を進められるようになる。

@Serviceアノテーションを使う最大の理由は、「責務の分離(Separation of Concerns)」という設計原則を実現するためだ。これは、アプリケーションの異なる機能や役割を、それぞれ独立した部分に分割するという考え方だ。アプリケーションを開発する際、すべてのロジックを一つの大きなクラスにまとめてしまうと、コードが複雑になり、読みにくく、変更しにくくなってしまう。

例えば、Webアプリケーションには、ユーザーからのリクエストを受け付ける「コントローラー層」、ビジネスロジックを処理する「サービス層」、データベースとのやり取りを行う「データアクセス層」など、いくつかの異なる役割がある。@Serviceは、ビジネスロジックを扱うクラスを明確にサービス層として定義し、他の層から独立させる役割を果たす。

これにより、以下のようなメリットが生まれる。コードの可読性が向上し、どこに何が書かれているかが一目でわかるようになる。ビジネスロジックを探すならサービス層を見ればよい、と明確になる。また、保守性が向上し、特定の機能に変更を加える際に、他の部分への影響を最小限に抑えられる。例えば、ビジネスロジックだけを変更したい場合、サービス層のコードだけを修正すればよく、コントローラー層やデータアクセス層に影響を与えにくい。さらに、テストのしやすさも向上し、各層が独立しているため、それぞれを個別にテストしやすくなる。サービス層のビジネスロジックだけを単体でテストすることが容易になる。このように、@Serviceを使用することで、アプリケーションの構造が整理され、長期的な開発やメンテナンスが非常に楽になるのだ。

では、実際に@Serviceアノテーションがどのように使われるのかを見ていこう。まず、ビジネスロジックを持つサービス層のクラスを定義する。例として、ユーザーにウェルカムメッセージを返すサービスを考えてみよう。

1package com.example.demo.service;
2
3import org.springframework.stereotype.Service;
4
5@Service
6public class UserService {
7
8    public String getWelcomeMessage(String username) {
9        return "Welcome, " + username + "!";
10    }
11}

このUserServiceクラスに@Serviceアノテーションを付けることで、Springはこのクラスを「Spring管理のBean」として認識し、必要に応じてそのインスタンス(オブジェクト)を生成・管理してくれる。getWelcomeMessageメソッドが、ここでいうビジネスロジックだ。このメソッドは、引数として受け取ったユーザー名を使って、特定のメッセージを生成するというシンプルな処理を行っている。

次に、この作成したUserServiceを、アプリケーションの他の部分で利用する方法を見ていこう。Webアプリケーションの場合、多くはユーザーからのHTTPリクエストを受け付けて処理を行う「コントローラー層」からサービス層の機能が呼び出される。

1package com.example.demo.controller;
2
3import com.example.demo.service.UserService;
4import org.springframework.web.bind.annotation.*;
5
6@RestController
7@RequestMapping("/users")
8public class UserController {
9
10    private final UserService userService;
11
12    public UserController(UserService userService) {
13        this.userService = userService;
14    }
15
16    @GetMapping("/{username}")
17    public String welcomeUser(@PathVariable String username) {
18        return userService.getWelcomeMessage(username);
19    }
20}

このUserControllerクラスでは、@RestControllerというアノテーションが使われている。これは、このクラスがWebリクエストを処理し、HTTPレスポンスを返す役割を持つことを示す。@RequestMapping("/users")は、このコントローラーが/usersというURLパスに関連するリクエストを扱うことを意味する。注目すべきは、UserServiceUserControllerの中でどのように使われているかだ。private final UserService userService;という行でUserServiceのインスタンスを保持するためのフィールドを宣言している。そして、public UserController(UserService userService)というコンストラクタで、引数としてUserServiceを受け取っている。Springは賢いので、このコントローラーが必要とするUserServiceのインスタンスを、自動的に探し出して提供してくれる。この仕組みを「依存性の注入(Dependency Injection)」と呼ぶ。これにより、UserControllerUserServiceのインスタンスを自分で生成する必要がなく、ただ「必要だ」と宣言するだけで済む。これはSpringフレームワークの非常に強力な特徴の一つだ。

@GetMapping("/{username}")アノテーションは、HTTPのGETリクエストで/users/(任意のユーザー名)という形式のURLに対応するメソッドであることを示す。例えば、/users/SpringMasteryというリクエストが来たら、welcomeUserメソッドが呼び出される。@PathVariable String usernameは、URLパスの中の{username}の部分を、メソッドの引数usernameとして受け取ることを意味している。そして、welcomeUserメソッドの中では、先ほど注入されたuserServiceオブジェクトのgetWelcomeMessageメソッドを呼び出し、その結果をHTTPレスポンスとして返している。このように、コントローラーはビジネスロジックの実行をサービス層に任せ、自分はリクエストの受付とレスポンスの返却に集中できる。これが「責務の分離」の具体的な形だ。

作成したアプリケーションが正しく動作するかどうかは、実際に試してみるのが一番だ。アプリケーションを起動した後、ターミナルやコマンドプロンプトからcurlコマンドを使って、作成したエンドポイントを呼び出すことができる。

1curl http://localhost:8080/users/SpringMastery

このコマンドは、http://localhost:8080/users/SpringMasteryというURLに対してHTTP GETリクエストを送信する。もしアプリケーションが正しく動いていれば、以下のような結果が返ってくるはずだ。

Welcome, SpringMastery!

これは、UserControllerがリクエストを受け取り、URLからSpringMasteryというユーザー名を抽出し、それをUserServiceに渡してウェルカムメッセージを生成させ、その結果をHTTPレスポンスとして返したことを示している。

これで、Springフレームワークにおける@Serviceアノテーションの基本的な役割、その重要性、そして具体的な使い方を理解できたはずだ。@Serviceを使うことで、ビジネスロジックを明確に定義された層に配置し、「責務の分離」という重要な設計原則を実践できる。これにより、コードはより整理され、可読性が向上し、長期的な保守や機能追加が容易になる。また、Springの「依存性の注入」の仕組みと組み合わせることで、開発者はオブジェクトの管理から解放され、アプリケーションのビジネス価値を高めることに集中できるようになる。システムエンジニアとして成長していく上で、このような設計原則やフレームワークの機能を理解し、適切に使いこなす能力は非常に重要だ。さらに深く学ぶために、@Service@Componentの違いについて調べてみるのも良いだろう。それぞれのアノテーションが持つニュアンスや推奨される利用シーンを理解することで、より高品質なSpringアプリケーションを開発できるようになるだろう。

関連コンテンツ